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批判と誹謗中傷のあいだ~相澤冬樹記者 と きゃりーぱみゅぱみゅ の場合

お若い方々はもしかして『冷静と情熱のあいだ』という映画にもなった小説をご存知ないかもしれないという一抹の不安を抱えつつ、タイトルをつけた。

さて、ここ数日の2つのツイートを比較させてもらいます。決してどちらかを貶めようとしたり、非難するつもりはありません。SNS上の反応の差を少し考えてみたいのです。

日本人は議論が苦手な民族。そして、御上や権威に従順であることをふまえて。

(1)相澤冬樹記者のツイート

ご存じ、相澤冬樹記者。森友事件の犠牲者、赤木さんの遺書をスクープして週刊文春を完売させた敏腕記者。<#赤木さんを忘れない>のハッシュタグを提唱されて、コロナ渦中にありながら世論を動かした御方。

私の上司も10年以上前に自死したせいもあって、この事件は他人事に思えず、ひそかに相澤記者をNHK退職云々があられた頃から応援していましたので、ご自身の正義を貫かれて、1つカタチになされたこと、逆風・圧力もろともせずに御立派な方とご尊敬申し上げます。

しかし、このツイートには「?」さすがに違和感を感じます。すでに他界した人を偲ぶには、あの絵文字はさすがに。失言の部類では?が、すでに2,000以上のイイネがついています。私のような違和感を感じてリプライ「それは…ちょっと…」と疑問をなげかけたツイートは片手で数えるほど。ほとんどが、「文春よくやった!」。弔い合戦としては、<文春よくやった>の論調になるのかもしれませんが、少しひっかかります。

このツイートの主が…女性記者だったら、反応は違ったはず。

相澤冬樹氏のネット配信番組『メディア酔談』、一緒に番組を立ち上げられた境治氏の分析によればネットメディア番組の視聴者も大半が中高年の男性に支持されているとのこと。

(2)きゃりーぱみゅぱみゅ のツイート

<#検察庁法改正に抗議します>に声を挙げたきゃりーぱみゅぱみゅ 執拗な嫌がらせを受け続けている様子。著名人の方々もカウンターに加勢してくださっているようですが、カオスです。私もカウンターに微力ながら加わってみたものの、言われるがままに「安倍さんも1人の人間なんだから、そこのところ忘れないであげて」というテンプレートを使えと言う<指令>でもあったのでしょうか?

(3)お二方のツイートの比較

あくまで、個人的な感想として読み飛ばしてください。

①相澤冬樹記者のツイートが批判を受けにくい理由(推測)

・人生経験豊富な男性 
・ラサール 東大法学部卒 元NHK記者(泣く子も黙る華麗なるご経歴) 
・支持層は政治に関心を寄せている中高年男性 
・もしかして...政権支持者(バイトさん?)は相澤記者の本を読んだことがないどころか、そもそも本や新聞を読まない?

②きゃりーぱみゅぱみゅ が執拗な嫌がらせを受けた理由(推測)

・若い女性
・芸能人 歌手 
・支持層は政治にあまり興味関心をもっていなかったかもしれない若年層を含み500万フォロワーを抱え影響力大
(※政権側にすれば、寝た子を起こされてほしくない存在)

①・②を比較してみて皆様はどうお感じでしょうか?

もちろん、相澤記者を邪魔するリプライが若干まとわりつくことはあっても、御自身で論破なさるので口を挟む隙もないというところでもあります。

ただ…<#さよなら安倍総理>のハッシュタグがトレンド入りしたときに対抗して政権支持者がもちだしたのが<#さよなら福島みずほ>だったのも忘れてはなりません。野党の議席数からして、党首のあの人ではなく何故?

女子供は政治に口を出すな!!

って聞こえてきませんか?

攻撃しやすい相手、弱い相手からSNS上の犠牲になる。

こんなことなら、SNSなんてなくていい。以下の記事にも女性が実際うけたネットトラブルのなかに、<ネットいじめ>とあります。

木村花さんの自殺は海外メディアでもショッキングな事件として伝えられた矢先のことです。

人の心というものは、個人差あれどそんなに頑丈にはできていません。大丈夫大丈夫と思っていても、ある日突然〈ダムが決壊するように〉〈風船が破裂するように〉壊れるのです。これは私の経験談です。私が苦しんだことは、また別の機会にいつか文字にします。

こんな社会で、女性の政治進出が進むはずもありません。女性が政治の場で発言する機会が少なければ、当然男性的思考のもとに政策は進んでいくわけで。いつになったら、ジェンダーギャップは解消できるのか、悪循環。

せっかくの流れが、萎縮してしまわないように<#きゃりーぱみゅぱみゅを応援します>。

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