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6月の読了

試験勉強で燃え尽きて、なかなか活字に向き合えなかった6月。3冊ご紹介。

しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方

HSPや自己肯定感系の本はたくさん読んできたけど、自分の中で最も共感できて最も優しい。(あてはまりすぎて、読みながらうるうるするページがたくさんあった)

読み手の感情を肯定して認めて、「ここまで頑張ってきましたね」と語りかけてくれる文章がとても好きでした。やさしく諭してくれるたぬきちゃんがかわいい。

人が思い通りにならなくて腹が立つタイプは、自分が誰かの思い通りになってきた人が多いです。期待に応えるように、怒られないように合わせることを優先して平穏を守ってきた。だから、自分以外の誰かが意思のまま、気持ちのままに行動することに対して「そうじゃない」と腹が立ってしまうんです。

ちゃんとした人にならないと認めてもらえない、見放される、今のままでは愛されない。だからもっと認められ、愛される努力をするために「まだまだ、足りない。謙虚に」とあえて自己肯定をしないようにしているかもしれません。
その負けず嫌いや純粋さで成果を上げたこと、喜ばれたことも実際にはあったのではないでしょうか。思い出してみてください。それはあなたの力です。

あなたは自分の欠点をイヤだと思って、直したい、苦手なことを克服したい、と思っているかもしれません。けれどもあなたの欠点は、誰かに安心と勇気を与えます。完璧じゃないことが人間味で、個性とユーモアになるんです。(中略)
ありがとうございます、そんなあなたでいてくれて。欠点を恥じたり責めて直そうとしなくていいです。それよりも、あなた自身が好きでしたいこと、長所を伸ばすことに時間と力を使ってください。

Kindle Unlimitedなのが驚き。読み終えたけど、ずっとライブラリにいてほしい一冊。

運転者

高評価すぎてビビるかもしれないけど、よくある成功小説の類か・・・となるかもしれないけど、一度読んでみてほしい一冊。
(「運を上げる」とかいうスピリチュアル系ではないのでご安心を。)

ごりごりのフィクションだけど、この運転者さんの話す言葉がまあ刺さる。

運はいいか悪いかで表現するものじゃないんですよ。使う貯めるで表現するものなんです。(中略)運は後払いです。何もしてないのに、いいことが起こったりしないんです。周囲から運がいいと思われている人は、貯まったから使っただけです。

機嫌が悪い人は、最高の運気がやってきている場にいても、それに気づかないでイライラして、早くその場を立ち去りたいということばかり考えるんです。上機嫌でないと、運の転機を感じることはできません。

例えばついてないな、と思うことがあったり期待した結果にならなかったときがあっても「運貯まった、よしよし」と思い込むだけでもだいぶ心の持ちようが変わる。そうすると嫌なことは良いことの伏線だと思えて不機嫌になることを食い止められる。
自分の機嫌を守るハックのひとつとして持っておくといいなと思います。


戦争は女の顔をしていない1

第二次世界大戦でのソ連の従軍女性への聞き取りを元にした原作が漫画化された作品。
女性にとっての戦争と聞くと戦地からは離れた場所での生活を想像するけど、当時のソ連では多くの女性が「兵士」として戦争に参加したことを「同志少女よ、敵を撃て」で知った。

こういう状況下でも「女性としての尊厳」を忘れないでいることの大切さと難しさを思い知らされたな。

始めのうちはとても男と同じになりたかった。髪を短く刈り込んで歩き方まで変えたわ。でもしばらくしてからはお化粧をしたくなったし、前髪をビシッと固めようとして髪につけるために砂糖を食べないでとっておいた。
頭を洗いたくて、大鍋いっぱいの水でも手に入れば大喜びでした。

自慢の長いおさげを泣きながらみんなで切りあったこと、男物の下着しか支給されなかったこと、経血を流しながら進軍したこと、それでもどうにかきれいでいたいのだと冷たい池に入って泥水で流したこと。

実話として語られているあらゆることに胸がつまった。


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