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VB TIMES8月号Vol.2〜第3回i-Bankビジネスプランコンテスト結果発表

Venture Bankは、世界中で事業展開する企業、そして、世界を舞台に活躍している投資家たちによって組成された、ベンチャー支援プロジェクトです。

「起業したい」「事業を起こしたい」という未来の起業家たちをサポートするべく、私たちはビジネスプランコンテストの開催など、様々な取り組みを行っております✨

未来の起業家を更に応援するために、現役起業家やエンジェル投資家のインタビューや、現在企業に向けて奮闘する未来の起業家たちに注目し、その様子をお届けする『VB TIMES』🌳

8月号Vol.2では、第3回i-Bankビジネスプランコンテストの結果発表をお伝え致します!

【テーマ】人工知能AIを用いた画期的なビジネスアイディア

私たちの日々の生活で、AIは必要不可欠の存在となりつつあり、その技術は日々進化しております。

そのため、AI市場は急速に拡大を続けており、Venture Bankに所属する投資家たちも大注目の分野です。

今回、Venture Bankのサービスであるi-Bankでは、皆様から【人工知能AI技術を用いた画期的なアイディア】を募集しておりました。

<i-Bankとは>

i-Bankはオープンイノベーション及びオンラインインキュベーションの機能を兼ね備えたビジネスマッチングプラットフォーム(登録無料)です。

本来、Venture Bankのビジネスプランコンテストは、プレゼンの時間が設けられるものがほとんどですが、今回は【画期的なアイディア】というポイントに着目し、アイディアのみを提出いただくというシンプルなコンテストとなりました。

その結果、63件ものアイディアが集まり、多くの方にご応募いただきましたこと、ありがたく思っております。

それでは早速どのようなアイディアが入賞したのかご紹介していきます。

【優秀賞】大手物流・宅配企業の仕分け作業支援システム(安井洋平さん)

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【以下、安井さんのプレゼン内容】
"本プランの顧客は、物流量が多く、全国に荷物を配送する企業を想定している。
〈背景〉
このような企業の仕分け作業は、人の目や勘に頼って、発送する地域別のボックス(枠付き台車)に積み込むが、現状で課題は多い。
ここでは以下のような問題を想定している。
①積み込みの判断が属人的であること。
人の勘に頼って積み込むため、ボックスの容積に対して積み込み量が理想より大幅に下がってしまう。また、行き先の違うボックスに積み込んでしまう誤仕分けが起こり得る。
②考える時間がない。
荷物は時に人の手に負えない勢いで作業台に流れ込む。そんな時には積み込み方を考えている暇がない。または考えているうちに、他の荷物が仕分け台から溢れ出てしまう。その結果、ボックスの充填率が下がり、自分が担当する荷物が他の荷物と紛れてしまうトラブルによって、作業効率が下がってしまう。
③新人作業員の経験不足による作業クオリティの低下。
繁忙期の人員増加によって、新人教育が行き届かずに、誤仕分け、荷物を傷つけてしまう等のトラブルが上昇、スタッフ間でのフォローの皺寄せによる不満がチームワークの破綻につながるケースが起こりやすい。
本プランではこれらの問題や、根本的な効率化、正確性向上、トレーサビリティ向上を実現する。
〈内容〉
本プランの概要は以下の二つ。
①ヘルメット装着のAR ヘッドマウントディスプレイによる、荷物の積み込み場所・向きの指定や提案。
②各所に設置するカメラ、荷重センサーによる荷物の受け取りから、仕分け、配送までの画像認識による追跡。
〈AIの活用〉
本プランにおいてAIは個別の荷物の送り先、形状、重量、耐荷重性、個別条件(天地無用など)を判断して最適な置き場所を提案する役割を担う。
また、最適な人員配置、移動の指示もおこなう。
〈本プランによるメリット〉
・誤仕分け、破損の減少による運搬の品質向上。
・充填率、配送効率の向上による費用の削減。
・作業員の最適配置による人員の効率活用。
・効率化による、取扱い可能物量の増加、または人員削減、人員不足の解消。
・教育コスト削減、教育不足、伝達不備の改善。
・作業員士気低下の防止。(仕事が遅いチームメイトはチームの士気を下げる)
・仕分け過程での荷物追跡による、紛失や盗難を防止。"

安井さんは、現在採用されている物流DXに対しての課題点に着目し、AIを用いることによって、現状のオペレーションを効率化させるアイディアを発案いただきました。

また、このアイディアがあることによって、将来AIによって物流の自動化にも繋がる大きな一歩となるのでは?という部分にも、注目ポイントが集まりました。

物流DXに関する記事はこちら▼

【受賞コメント】
この度は名誉ある賞をいただき、大変嬉しく思います。
本プランはコンテスト開催を知った翌日に完成させました。テーマの自由度が丁度良く、アイデアが出しやすかったのだと思います。
想いとプランを持つ人が、事業の専門家と繋がれる機会は貴重です。企画や審査に関わられた皆様に改めて感謝いたします。

安井さん、素敵なアイディアをありがとうございました。

優秀賞を受賞された安井さんには、賞金10万円が贈呈されました!

【入賞】家電の長所とAIの組み合わせによる介護現場の改善案(岡﨑陸斗さん)

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【以下、岡﨑さんのプレゼン内容】
"【背景】
現在、老老介護や介護職の人手不足、要介護者への虐待など介護に関する問題が増加している。私の身近でも働きながら老老介護を行っていた方がおり、その大変さは近くで見てきた。また、介護をする方はもちろん、要介護者が介護する方に遠慮する、耳が遠くなるなど、意思疎通がしにくいといった要介護者側の問題も感じた。そこで、これらの問題解決のためAIと2つの家電の長所を組み合わせた商品とそれを連動させる仕組みを考え今回の応募に至った。
前述した2つの家電とは、骨伝導イヤホンとバウリンガルや関連アプリのことである。骨伝導イヤホンとは、鼓膜ではなく骨を震わせて聴覚神経に直接音の振動を伝えるイヤホンのことである。そして、バウリンガルとは動物に取り付けた小型マイクから鳴き声を拾い、感情を認識し、文字として表示するものである。動物の声を使用するものの他に、行動を感知し言葉に変換するものもアプリとして出ており、肺活量やカロリー計算も同時に行えるものもある。その他、商品の長所は下記のアピールポイントで挙げる。
【アピールポイント】
2つ家電等の特徴をAIと組み合わせ、介護分野への応用案を述べていく。骨伝導イヤホンは音を聞くほか常に肌に触れているという特徴があるため、改良すれば体温、脈拍といった医療に活用できる情報を測定できると共に補聴器としても使えるのではないかと考えている。また、バウリンガル等も人間で応用すればうまく話せない方など、要介護者の感情を文字として理解できるため、介護者と要介護者の意思疎通がしやすくなり、作業効率も上がるだろう。
さらに、これらの情報をAIが管理することで、介護者に介護に最適な情報を通知する、体温等の情報を管理し病院等にリアルタイムで送信するなどの連携も取れるのではないだろうか。また、心拍等に異常が観られた場合、家族、病院、消防等といったように、登録された電話番号に順次、通報・情報公開、音声での状況説明をAIが行えば、家族が仕事等で要介護者を診れない時間があっても安心である。
【結論】
以上のように、小型化なども必要だが、上記の家電の長所や私の考察内容を実現するシステムを搭載した骨伝導イヤホンの販売と、外部との連携をビジネスとして考えた。開発者側としても要介護者などの情報等を常時アップデートし改良していける点から、少子高齢化で老老介護等の増加が予想できる点から利用者数や利益の獲得は期待できると予想する。"

岡﨑さんは、介護業界の人手不足や、老老介護問題に着目し、人工知能AIを用いた技術と、家電を組み合わせ、少しでも介護が円滑に行われるような仕組みを作れないかという、ご提案をいただきました。

介護問題はとても身近な問題であり、日々対策が練られているものの、高齢化社会が進む中で対策が追いつけず、苦しい思いをしている人がたくさんいます。

その現状を岡﨑さん自身も目の当たりにしたからこそ、より具体的なアイディアをいただくことができました。

【受賞コメント】
"今回の応募を通して、自分のイメージを具体的なプランとして完成させることができ、さらにメンターの方々に入賞という形で評価していただけた事は、自信にもつながりました。今回の経験をもとに今後も活動したいと思います。本当にありがとうございました。"

【入賞】AI×空き家(上田陽加里さん)

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【以下、上田さんのプレゼン内容】
家を買いたい若者の条件に沿った、空き家を見つけてくれるAIアプリの考案

上田さんは、前回のコンテストに引き続き、なんと今回で2回目のご入賞となります。

▼第2回i-Bankビジネスプランコンテスト「児童虐待が原因で幼い命が失われることを防ぐ為の画期的なアイディア」についてはこちらをご覧ください。

プレゼン内容としてはシンプルですが、まさに「あったらいいな」というサービスを発案していただきました。

空き家は不法侵入や放火など、様々な犯罪にも巻き込まれやすく、近年空き家問題で悩まされている地域はたくさんあります。

また、若い世代の人たちは家を欲しいという意識は持ちつつも、金銭面などからなかなか購入に至らないというケースもあるようです。

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しかしこのようなアプリを活用することで、空き家を住居だけでなく、事務所や店舗として使用したり、古民家を再利用する他のプロジェクトなどと組み合わせるなど、アプリから更なる派生サービスを生み出すこともできそうですよね。

【受賞コメント】
自分の興味のある分野に対してのアイディアで、結果を残せたことを嬉しく思います。
今回経験させていただいた事を元に、更に精進できるように頑張ります。
この様な機会を設けていただき、ありがとうございました。

【入賞】どこまで再現出来る?(大松雅士さん)

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【以下、大松さんのプレゼン内容】
"以前、テレビ番組で見た事があるのですが、歴史に残る芸術家の平面作品をAIの技術を使って作家の表現パターンを学習させ、現代に蘇るアーティストといった企画で写真を絵画化するという企画を行っていました。
この番組を見て、約20年芸術家活動(主にちぎり絵)をしている私の作品の場合どれほど再現できるのかがものすごく気になりました。「これをビジネスにできればなあ」と本気で考えたことがありましたが、実行する手段がないのでどうしたものかとモヤモヤした気持ちでこれまでおりました。そんな時にこのコンペを見つけたので応募させてもらおうと思いました。 
要は、自分の作品の表現方法技を、後世に残したい方を対象に報酬をもらうという内容になります。自己満足であれ、本当に歴史に名を刻むことになる作家であれ、そう言った気持ちをもっている芸術家はたくさんいると思います。(まずは私の作品を実験台にしてほしいです。)
もし、万が一再現できなかった場合には、AIでも再現不可能な芸術家として後世に残ることができるので、それはそれで面白いかと思います。"

大松さんのアイディアは、AI技術を用いて表現手法をAIに学習させ、新しい作品をAIによって生み出すというアイディアです。

ご自身も芸術家としてご活躍される事から、後世に自分の表現方法を残していきたいと考える芸術家は多いのではないかと考え、ビジネス化のアイディアをご提案いただきました。

【受賞コメント】
第3回i-Bankビジネスプランコンテスト「人工知能AIを用いた画期的なビジネスアイディア」募集!のコンペに入賞しました大松です。これまでの賞受賞歴が50を超えた中で、アイデアコンペでチャットをしながらそれを審査基準とし、賞を選定する。という試みなかなか面白かったと思います。

入賞者のみなさまおめでとうございます。

賞金としてみなさまには1万円が贈呈されました。

「オープンチャットで意見交換もできる!」i-Bankとは?

また、大松さんのコメントにもあったように、今回のコンテストでは、Venture Bankのサービスである『i-Bank』(オープンイノベーション及びオンラインインキュベーションの機能を兼ね備えた、登録無料のビジネスマッチングプラットフォーム)のチャット機能を使用してコンテストが進められました。

チャット上で広げられる審査は、映像などを用いて行われるコンテストよりも気軽に参加できるという、嬉しいお声もいただきました。

みなさまのアイディアをより深く知ることができ、盛り上がりのある非常に印象深いコンテストとなりました。

ご参加いただき、ありがとうございました。

〜今回のコンテストを踏まえて〜

今回のコンテストでは、しっかりとしたビジネスプランではなく、「テレビで見て思いついた」「身近でずっと感じていたアイディア」という方が非常に多く、とても興味深い画期的なアイディアが沢山集まりました。

沢山のアイディアをありがとうございました!!

また、このnoteを読んで、更に新しいアイディアを生み出されていき、未来のAI技術促進に貢献できると嬉しいです。

他のテーマでビジネスプランコンテスト開催中!

Venture Bankでは現在も下記内容でビジネスプランコンテストを開催しております。

今回のコンテスト内容と同様に、どれもアイディアのみでもご参加いただけるコンテストになっておりますので、該当のアイディアをお持ちの方はお気軽にご参加ください!

※応募締め切りは8月22日23時59分までとなっております。

※コンテスト参加には事前にi-Bankの登録が必要となります。

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次回の更新もお楽しみに♪

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