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投票に行って歴史を辿って

トリックオアトリート!
こんばんは、今日はハロウィンですね。
世の中がこんな風になる前から仮装して街に出歩いたこともなく、毎年地味に過ごしているゆらです。

そんな今日は選挙だったので朝からもう一度候補者のマニフェストを読み込み、投票に行ってきた。たった1票でそんなに変わるわけないという思いは昔からあったし、政治のこともよくわからないと思っているけど投票だけは欠かさず行っている。わからないのと無関心とでは全然意味合いが違うので無関心ではいたくないなと思う。

徒歩で行ける距離に投票所があったので散歩がてら投票に行き、そのまま家に戻らず車に乗り込んだ。前からいつか行きたいと思っていたところに行くためだ。

車を走らせて20分ほどでナビが目的地を知らせる。
行きたかった場所とは、昔住んでいたアパート。昔住んでいたといっても私にその記憶はない。まだ物心つく前、1〜2歳の頃に住んでいた場所なのだ。一番長く住んでいたのは実家のある隣県で、出身はそこだと言っているけど、生まれた場所とその後に住んでいた場所は違う県だった。当時まだ転勤族だった父の仕事の都合で今の家に落ち着くまで、数回は引っ越しをしていたらしい。今日訪れたアパートもそのうちの一つ。

今の県に私が住みはじめたのは大学院に入学してからになるが、幼い頃に住んでいたことがあると教えてもらってずっと気になっていた。当時ネットで家を探すなんてもちろんできるはずもなく、土地勘もない母がえいっと勢いで決めた場所がそこだったらしい。
アパートの裏に某有名ドーナツショップがあったという情報と町の名前だけは知っていたので地図で検索してみる。もう何十年も前のことなのに、まだアパートもドーナツショップもそのまま残っていた。そこからずっとどんな場所だったのか行ってみたいと思っていたのだ。

ドーナツショップの駐車場に車を止めてアパートを見上げる。外観は塗装が修繕されて綺麗になっているが、1979年に建てられたというだけあって歴史を感じる風合いだった。ここに昔住んでいたのかと思うと不思議な感覚だ。懐かしいとも違うし、嬉しいでもない。自分のことであって誰か知らない人のルーツを探っているような、そんな気持ちだった。

滞在時間は5分ほどだっただろうか。
流石に中に入るわけにはいかないので、外だけみてドーナツを買って帰る。かつて住んでいた場所が今も変わらずそこにあるというのは嬉しいとは少し違うけど、よかったと思った。
もしここに私が住み続けていたらどうなっていたのか。少なからず今とは違う人生になっていたのかもしれないなとも思う。ほんの少しのさじ加減で人生って変わるもんなぁと感慨深い気持ちになりながら帰宅した。

今度は生まれた県を訪れてみたい。これまで何度も遊びに行ったことはあるが、産院や当時住んでいた家も見てみたいのだ。外から覗くだけで何が面白いのかと思うかもしれないが、今の私を構成する一部をこの目で見ておきたいという気持ちが強い。

ハロウィンらしさはゼロだったけれど充実した一日だった。明日にはクリスマスツリーも届きそうなのでそれを楽しみに仕事を頑張りたい。
では、また明日。

そのお気持ちだけで十分です…と言いたいところですが、ありがたく受け取らせていただいた暁にはnoteの記事に反映させられるような使い方をしたいと思います。