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取るに足らない話ができる人って実はそういないのかもしれない

朝外に出たら小雨が降っていた。
手に持っていた日傘を置いて,わざわざ雨傘を持ってきたのに歩き出したらすぐにやんだ。あれよあれよという間に快晴。
どこからともなくセミもあちこちで鳴き出している。泣きたいのは私のほうだーと心の中で悪態をつきながら歩いた。

よくない,この流れよくない。

だからというわけではないが、3分待って8分早く最寄駅に着く電車を選んだ。よかれと思ったことが裏目に出る流れを変えたかったのだ。
見事,私だけの密かな賭けに勝利し,8分ぶんの余裕を得たので,昨日から作っておいたアイスコーヒーでティータイムを取ることにした。

お供はリンツのチョコレート。
頑張った日の特別,という位置づけのつもりで買った。でも特別のラインが日々下がっている気がしなくもないのはここだけの話だ。

♦︎

取るに足らない話だと思う。
こんなの,わざわざ誰かに連絡してまで聞いてもらうことではない。
でも時々無性にどうでもいい出来事を誰かに聞いて欲しくなる。

それは寂しさとは少し違う。
わかって欲しい,とか慰めて欲しい,とう類のものではない。

aikoの歌にそんなのあったなぁと思った。
なんだっけ,としばらく考えて思い出した。

羽が生えたことも 深爪した事も
シルバーリングが黒くなった事
帰ってきたら話すね

aiko 「キラキラ」

これこれ,この感じ。
多分ご飯とか食べながら「あのね,今日ね」って話すくらいのゆるさでいいのだ。毎日じゃなくていいけれど,時々そういう人がいたらいいなと思う。ただ,それは恋をしたいとか,恋人が欲しいという感情とは少し違う。
別に恋人じゃなくてもいい。

長い時間を一緒に過ごした人で,私のことをよく知っている人なら尚いい。
「今日も暑かったね」の延長線上くらいの温度感で話したい。


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