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自分の知らない暮らし方~インド旅行を経て文化的な視点から~

僕にとっての海外

海外旅行に行ってきた。

インドに行ってきた。

僕は学生時代、国際的な文化を学ぶという学部に属していたのですが、正直あんまり興味がなかった。別に志望していたわけでもないし、なんなら卒業したその大学自体、志望校ではなく成り行きで入ることになっただけで調べてすらなかったので、思い入れもそんなになかった。

だから、国際色の強い学部にいながら海外にいったことがなかった。パスポートすらない。

今もだが当時はより視野が狭かったし、お金がなかったこともあって目先の生活のことしか考えられてなかったんだと思う。(別に大学生活の全てを後悔しているわけではないが)
語学、英会話もあまりできなくて勉強するのもめんどくさかったし。そんな理由で海外や語学を避けてた。

なので、海外というものをそんなに知らない。"国際文化学部"を卒業したのに国際的でもないし文化的な教養もそんなに知らなかった。もちろん、机上の勉強で得た知識とか社会の教科書とかに載ってるものとかは多少知ってるけども。
身をもって海外の文化や生き方を見たことはなかった。百聞は一見に如かずっていうしね。

まぁだからなんだって話で。別に海外を見なくても生きてはいけるし、困ることはない。そんな大した問題じゃない。

そんなこんなで、卒業して社会人になってから僕は初めてパスポートをゲットして、中国(上海)と台湾に観光に行った。海外旅行って、面白いんだなぁと感じた。充実して楽しかった。

そして、インドに行ってきた。
僕にとって3度目の海外旅行。

"インドに行ってきた"と書くと
修行に行ってきた
人生に行き詰まって、自分探しの旅に行ってきた
みたいな文字面に見えますが😂

別にそんなつもりではなく、普通にガイドさん付きの海外ツアーに参加してきただけです。
タージ・マハルとか、そういう世界遺産を見るためにね。

インドで見てきたもの

僕が参加したツアーは【インドの観光名所バスツアー】みたいな感じのやつで、
北インドの首都周辺の主要都市(といっていいのかな?)をバスで回り、そこの観光地を巡るといったもの。
現地のバスガイドさん、ドライバーさん、アシスタントさんが全て手配してくれる。

これまたガイドさんが日本語上手で、しかもインドのみならず日本の文化や、歴史、特徴にも詳しくてトークが興味深い。
「右手に見えるこれはこうでねー」
「兵役はなくて志願制でねー」
「日本ならこうだよねー これは例えるなら大阪でいう梅田と難波だよねー」
みたいなかんじ。

ほんとに面白くてすばらしい人だった😊

ちなみに回った都市はデリー、アグラ、ジャイプール。世界史でお馴染みの街ですね。


インドを見てきた!と言っても、インドは広いし人も多い。北と南でも違う。複雑で難しい国。その一部を見ただけ。現地の人に混じって生活をしたわけでもない。ただの旅行で感じた一側面としてということを断っておきます。

本当はもっと治安悪いのかもしれんし、現地の生活は俯瞰してみるのとは全然違ってめちゃ厳しいのかもしれんし。

でもほんとに、またインドに行ってみたい。インドについてもって知りたいとおもった。
国際文化学部を卒業して初めて自身の身をもって外国の文化、人々の暮らしに触れた機会になった。
上海や台湾に行った時には思わなかったものだった。
だってインドはあまりにも日本と違ったから。

「海外に行くと価値観が変わる」
よくきくけど、価値観が変わったかなんてわからない。住んでみないといけないのかもしれない。少なくともこれまでの二回の海外旅行では価値観が変わったとは思わない。そもそも自分がどんな価値観なのかといったこともよくわからん。

でも、今回の旅行では初めてそういうものについて考えることができた。単なる観光地巡り以上のものだった。ほんとにいい経験だった。それは間違いない。

このインド旅行は、自分の中でもっと海外の人の暮らしを知りたい、海外の国をもっと見てみたい、と思うきっかけになった気がする。


インド人に触れて

インド人にももちろん色んな人がいるが、第一印象としては肌が黒くて顔の堀が深く、目力は強い、そしてテンションの高い。そんな感じの人が多い。アニメやゲームのボスキャラみたいに白くて立派なふさふさ髭をしている人もいる。
日本でもインド人タイプに会うことはあるが、必ず向こうが少数派だ。日本人や韓国人、中国人などが大多数
しかしインドはインド人の国、当然ながら前述の自分とは全く違うタイプの人らが大量にいた。

僕はツアー参加者の皆が集まるのを待つ間、集合場所を少し離れ空港を勝手に出てしまったんですが、なんとデリーの空港は一度出てしまうと再入場できない!日本や台湾の空港などはそんなことなかったので
「なにー!?Σ(Д゚;/)/」となった

みんなとはぐれて一人になった瞬間少し心細くなった。せっかくなんで写真をとってたら、写真だめだ!と3人くらいのインド人に囲まれた。撮った写真を消すと、彼らは日本語でどこいくの!?と聞いてきた。
恐怖を覚えた。絶対にカモだと思われてる。何されるかわからない。

今まで見てきた人間とは違うタイプの人間に囲まれて、日本にいては感じることのない強い恐怖を覚えた。咄嗟にリュックをお腹側に回した。

その後、皆が空港を出てきたので無事合流。そこにはインド人のガイドさんがいた。
なんと日本語が喋れる!なんて素晴らしい能力なんだろう。バスのなかでは親切に旅行の注意点やマナー、この後の段取りなど説明してくれた。

一発目でインド人は怖いと思ったので、ちょっと安心した笑

その後、旅行用は常にバスで移動したのだが、そこで見たインド人たちは
(もちろん僕は一部の人しか見ていないが、)色んな人たちがいた。
みんな、僕が今までに見てきた日本にいる人たちと全然ちがった

バスの中にいたら外から踊りを見せつけてくる人 手を降ってくる人
食べ物を売ろうとしてくる人
もの乞いをする人
働かず食べ物を貰うためひたすら並ぶ人人人…

歩いていたらやたら話しかけてくる人
物を売ろうとしつこく近づいてくる人
一緒に写真を撮ろうとしてくる人

総じてこちらに積極的に関わろうとしてくる人が多い。日本ではわりと他人には無関心だよね

やたら話しかけてくる は飲み屋のキャッチとか日本にいるけど、ほとんどこんな行動をしてくる人は日本では見ない。
新鮮だなぁ~って感じた。

インドの道路、光景、生き方

僕が一番感銘を受けたのはバスの車内から見た交通を含むインドの景色かもしれない。
ガイドさん曰く、インド人は93%が自営業らしい。日本みたいに会社に属して給料をもらって生活する人はかなり少ない。見ていると、バスの外から食料や物を売ろうと必死にアピールしてる人らが多い。こういう生き方をしているんだなぁ

そして、とにかく人が多い。

何があるというわけでもないけど、みんなが道路沿いの茂みや砂の上にいる。何をしてるのかわからない。
もちろん屋台をやってる人もいるのだが
バイクに股がってるだけ、話をしているひと、一人で座ってる人、歩いている人…

この人たちは何をしているのだろう
どうやって暮らしてるのかな

そして、なんとなんと、海外経験がほぼない僕からしたらとても衝撃だったのが、

動物が多い!
犬、馬、特に水牛…かなりの数の動物たちが当たり前の光景として街のなかにいる。人との距離もすぐそこ!見事に共生しているのだ。なんなら道路にいる!道路を当たり前のように闊歩している。
日本には車とバイクくらいしか道路にはいないでしょ。

インドの道路には車、バイク、人、そして水牛!
すげぇ!て思った。

ちなみに道路上ではないけど孔雀もいた

また、道路沿いを大行列で歩く人々。たしか宗教関連だったかな
大量の水牛集団を連れてあるく人もいた。
高速道路のインターチェンジ?的なところ付近には必ず売り子がいる。
車の中の人もぎゅうぎゅう詰め。はしごを上る感じで車に掴まってる人も。

ほんと面白い。

道路、人、動物、車やバイク、屋台の果実、馬車、色んなもの全てが見事に融合している光景ーー

それが僕が見たインドだった。
とってもユニークな国だ


交通スタイルも衝撃的だった話


日本では煽り運転が話題、問題となったが、たぶんインドには煽り運転という概念がないんだろう…笑

車間距離がびしー!とつまっていて、クラクションはならし放題。
ものすごい渋滞…というよりは車間距離!
ほんとに、前にも後ろにも横にも車がぎゅうぎゅう詰め
車線なんてあってないようなもので、二車線に車は三台。

信号のない大きな交差点もあって、もう大量の車がカオスな状態で走ってる
みんな窓から手を出して牽制したり、先行けって誘導したりしてうまいこと調整してる。

バイクは当然すり抜けまくり、ノーヘルが当たり前。3人のりもする。デリー付近はヘルメットしてる人多かったけど

右折したいのに左折レーン(もちろん逆も)にいるもんだからもう分岐点はぐちゃぐちゃ。だって車大量にびしー!て詰め詰めになってるのに逆サイドに無理やりいこうとしてるんだから笑

もう…旅行中に事故起きないか心配だった。😂

こんななのにちゃんと衝突を防いでやってる。当然のように道路に居座る水牛たちもきちんと避けてる。

しかもガイドさんも言っていたし目の当たりにもしたんだけど、彼らは全く怒らない。

車間距離は近いしクラクションはオンパレードだし歩行者や動物は勝手気ままに歩き回るし、後ろからも横からも割り込みしてくるし…
日本だったら考えられないよね。
でも彼らは怒らない。それが当たり前になっている。そういう文化なんだ…すごいと思った。

自分にとっての当たり前は、当たり前じゃない。その具体例を目の当たりにした

制度として日本は固くしっかりルールが決まっているけども、どこか融通が効かない節がある。インドにはそんな固い交通ルールやマナーは多分そんなになく、彼らそれぞれがうまいこと調整しながらやってるような感じだった。

なにかと融通聞かせて運転している彼ら。運転スキルも精神的余裕も、日本人とは比較にならないと感じた。


なんだこの世界は…
交通システムも、動物との共存も、人の行動やテンションも、日本とは全く違う異世界だ…
衝撃を受けたし、本当に面白かった。

日本との比較


一部の側面だがインドという文化、社会を見て世界って広いなってことを身体で感じた。インドという国を、もっと知りたくなった。次元の違うこんな生活を体験してみたいとも思った。(これはまぁ非日常かつSNSやネット等が遮断されていたからというものもあるだろうが)

スローライフって言うのかな。日本の便利だけどどこか息苦しくて固くてストレスもある、そんなスピーディーな生き方から少し離れるというのもひとつの選択肢にあるんだなって。こんな世界もあるんだって。そんな気持ちになれて少し楽になった。

それと同時に、日本という国のしっかりしてるところも再確認できた。
綺麗なトイレが無料で使える。(インドではお金がとられるし、とても綺麗なトイレとは言えない😂)
交通ルールだってきっちり決まってる。
水道水でうがいができる等衛生面もしっかりしている。素晴らしいことだ。

国という概念はやっぱりうまくできてると感じた。色んな国があって、その国の人たち(現地のひと)がいて、ルールがあって、生活様式がある。文化がある。今更になって、世界の文化というものに興味が出てきた。
日本とインドは違う。まるっきり違う。
だからこそ、旅行にいくと楽しい。
違うからこそ面白い。

それぞれの社会、問題点はあれど文化や庶民の生活の様子、こういったものは尊重していくべきだと思った。

もちろん理解できないこともあったり間違えることもあるだろうが、知った限り、教えてもらった限りでは、互いに最大限尊重する。それが、国際的な文化を楽しむ、学ぶということだとおもう。

うちの国はこうだ!この国もこうすべきだ!なんてずけずけと入っていくものではない。

日本にも日本人がいて、日本の食べ物があって、ルールやマナーがあって、日本人の行動や特徴があって…国とはソフトな面から見たらそういうもの。
そういうのを大事にしていくべきじゃないかな

海外の面白い文化、世界の色んな生き方を見て感じて、教養を深めたい。とともに、自国の文化、暮らし、生き方も世界の文化の一つなんだと自信をもって、世界の人にもっと知ってほしいなとも思った。

日本を含めこの国は自分に合うとか合わないとかはもちろんあるでしょうけども、"この国にはこういう人たちがこういう生き方をしているんだな"っていうことを理解することはできる。

世界の文化の一つとして自国の文化を理解しようと思った。それなくして海外の文化を尊重なんてできるわけがないんだから。

色んな生き方がある。そう感じさせてくれたインド旅行だった。日本で勤めあげることだけが選択肢ではない。そんな気分になった。
だからといってインドに移住しよう!さぁ、仕事を辞めよう!とかそんな話ではないけども笑

あくまでも、日本以外の国の生活、暮らしをもっと見てみたい。そんなことを思わせてくれる旅だった。いい出会いだった。

僕はまだまだかた~い人間だけど、少しは視野が広くなったかな?笑

次はベトナムに旅行する計画がふんわり出ている。仕事の休みを上手くとれるか、予算的にいけるかとかの兼ね合いもあるが、ぜひ行きたい。そこで新たな気付きがあれば、僕のまだまだ未完成な人生にまたひとつ彩りが増えることでしょう。

また新しい世界で、素敵な出会いがあることを願って。

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