見出し画像

『パニック障害になった話(6)』〜未来を生きるために〜

※この記事にはパニック障害についての記述や、発作についての話が出てきます。フラッシュバックにお気をつけて、お読みください。

前回の記事はこちら↓↓

さて。パニック障害になった話も今日で6日目。
昨日の話までが、私がパニック障害を発症し、その原因と離れるまでのお話である。
今日はパニック障害を克服する為に、特に気をつけていたことや私の目標などをこの4年間試してみたことと共に紹介していきたいと思う。

1.目標を見つけよう


無事に転職も完了し、これまでとは格段に楽になった生活に身体が馴染んでくる頃。発作を起こす回数も、少しずつ減っていった。
日常的に発作を起こすことはほぼなくなり“やっぱり前の職場が原因だったんだなぁ“と改めて実感していたが、もうひとつ、新たな悩みが浮上していた。

遠出が出来ない問題』である。

日常生活で発作を起こすことは少なくなったとはいえ、全くなくなったわけではない。
その発作を起こす確率は、自宅から離れる距離に比例してぐんぐんと上昇していった。

市内ならまだ何とかなるが、市外に行けば8割がた発作が起きる。県外なんて夢のまた夢。
1番困ったのが祖父母の墓参りである。

私の祖父母のお墓は、2つ県を跨いだ場所にある。
先祖代々の墓なので、子供の頃から盆には必ず訪れていたお墓参りが、一切出来なくなってしまった。
車にしろ電車にしろ、片道数時間の距離を私に耐えられるはずもなく。
翌年の盆が近づくにつれ、私は鬱屈とした気持ちになった。

そこで私が考えたのが、
明確な目標を決めてみよう、ということである。
ダイエットとかもそうだと思うけども、持続して何かをやり遂げようという場合、やはり明確な目標がなければ中弛みしがちなもので。
完治を100%として、10%ごとに目標を定めてみることにした

ちょっと細かくて申し訳ないが、これが当時の私が設定した10%ごとの目標である。

『10%』ひとりで買い物に行く
『20%』美容院に行く
『30%』市外に出る
『40%』車で県外に出る
『50%』祖父母の墓参りに行く
『60%』電車に乗って移動が出来る
『70%』新幹線に乗って移動が出来る
『80%』県内に旅行に行く
『90%』県外に旅行に行く
『100%』泊まりがけでV6のコンサートに行く

50、70、90、100の目標に関しては、正直無理だろうなアと自分でも思ったいたし、目標というか願望に近い。
それでも。いや、だからこそ、100%を達成したその時には、私は自分で自分に「自力で治したぞ!」というお墨付きを与えてあげようと思っていた
そう考えると、ほんの少しだけではあったけれど、心がワクワクしてくる気がした。

目標を立てた私は、少しずつそれを達成する為の準備を始める。

2.食生活を改善しよう


この病気になって思ったこと。
意外と食と病気には繋がりがある
私は栄養士でもないし、食べ物について勉強したわけでもないが、パニックを引き起こす成分というのは間違いなく存在する。
私が体感として実感したもの。
それは『カフェイン』である

コーヒー、紅茶、お茶、コーラ。
栄養ドリンク、チョコレートにココア。
並べてみるとそう数があるわけでもないが、これ、外食好きの私は結構困るのだ。
イタリアンやステーキハウスだと大体食後のコーヒーや紅茶が定番だし、割烹や寿司屋でも大体緑茶やほうじ茶が出てくる。
まさか「いらん」と突っぱねる度胸もなく、かと言って飲まないのも申し訳ない。
そもそも私はコーヒー、お茶、コーラ、チョコレートが大好きなので、飲まない食べないは拷問に等しい。
そして好き勝手飲んだり食べたりした結果、発作を起こしてあとで泣く羽目になるのだ。

そこで私は泣く泣く、1年間のカフェイン断ちを決行することにした

習慣になっていた朝のコーヒーをやめ、仕事終わりのコーラをやめた。夕飯に飲んでいたお茶は麦茶に変更し、我が家の冷蔵庫からは、ものの見事にカフェインが姿を消した。
チョコレートだけはやめられなかったので、結局「少しだけ…少しだけ…」と食べていたけれど。

カフェイン断ちをした効果は凄まじく、発作の頻度はあまり変わらなかったものの、辛い発作はほとんど起こらなくなった。
重さのレベルが軽くなったというか。
死ぬんじゃないか、みたいな重度の発作の回数はかなり減った。
カフェインに関しては今でも気をつけているが、どうしてもコーヒーが飲みたい時は、必ず次の日が休みの日に飲むようにしている。
まあ、すっかりカフェインに弱くなってしまった私は、そうすると夜眠れなくなって、日が昇るまで起きている羽目になるのだが。

3.精神安定剤を見つけよう


外に出る時。発作を起こしてもこれがあれば安心!みたいな何かを見つけたいなと思った。
薬で治療している方々で言う、頓服的な何かが欲しかった。

物的な何かと言うよりは、出来れば咄嗟に口に含めるもの、なるべくなら持続的な効果があるものだと尚良い。
候補に上がったのは飴であるが、飴だと含んだまま喋れないので、仕事中とかちょっと困る。
そこで私がふと思い出したのは、初めて発作を起こしたあの日のこと。

電車で発作を起こし、パニックに陥った私は、咄嗟に気を紛らわせるものはないかとバッグを漁り、それを見つけた。
そう、“キシリトールのガム“である。

これは良い。
小さいからいつでもどこでも持ち歩けるし、ポケットに突っ込んでおくことも出来る。音があまり立たないから意外と噛んでいてもバレないし、奥歯に押し込んでも、キシリトールのスースーする感覚がしばらく持続してくれてるので、なんとなく心が落ち着く気がするのだ。

予防的な意味で、苦手な場所に行く前に噛んでおくことも出来る。
何よりもし出先でなくなってしまっても、コンビニに行けばいつでも買えるってとこが良い。

私がよく噛んでいるのはこれなのだが

色々探した中で、これが1番スースーする感じが長く続いてとてもよかった。今でも私のポケットには、必ずACUOが入っている。
私にとってのお守りみたいな物なのだ。

4.残念ながら効かなかったものたち


パニック障害に良いとされる食べ物や習慣は片っ端から試してきた私であるが、もちろん効かなかったものも存在する。
例えば朝活。太陽の光を浴びるとセロトニンがどうこうで、朝早く起きて散歩したり、元気に動いてみましょう的なアレ。
始めた翌日には挫折した
私は根っからの夜型人間で、むしろ夜中起きてた方が調子が良いので、朝っぱらから起きて動きましょう、みたいな規則正しい生活はあまりにも性に合わなすぎた。
なにかと叩かれやすい、というか悪の根源みたいに言われる夜型生活であるが、性に合ってるならむしろ変えない方がいいんじゃないかなぁと私なんかは思ったりする。

もうひとつ、残念ながら効かなかったのは、ヨーグルトである
今流行りの腸活じゃないけれど、腸内環境を整えると心の調子も良くなる!みたいな記事を見たので、早速毎日ヨーグルトを食べてみることにした。

1週間で下痢になった

パニック障害を治す前に尻が死にそうだったので、ヨーグルトは残念ながら断念することにした。
下痢にはなったけど

これ美味しいしスーパーにも売ってるのでとてもおすすめ。

さて。このパニック障害シリーズもそろそろ総まとめの時期に入っていこうかと考えている。
最後は、私が目標の『100%』を達成した時の話で締めたいと思う。

もしもサポートをいただけたら。 旦那(´・ω・`)のおかず🍖が1品増えるか、母(。・ω・。)のおやつ🍫がひとつ増えるか、嫁( ゚д゚)のプリン🍮が冷蔵庫に1個増えます。たぶん。