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キリエのうた - 映画感想

アイナ・ジ・エンド主演の音楽映画「キリエのうた」を見てきました。

率直な感想は、「壮絶ながら心地の良い時間だった」です。

本作品では、主人公のキリエやその周囲の人々に降りかかった理不尽と幸運、そしてキリエのアーティストとしての成長が描かれています。

主人公のキリエは、震災によって幼くして家族を亡くしてしまいました。また、大好きなお姉ちゃんを亡くしたショックから、歌を歌う時以外満足に声が出せない体になってしまいました。
しかし、その後、キリエは深い友人となるイッコを中心として、自身の生活やアーティスト活動を支えてくれる多くの良い仲間たちと出会い、シンガーソングライターとして着実に成長していきます。

キリエの友人であるイッコは、先祖代々「女を武器にすること」を仕事としてきた家庭に生まれます。そのため、家庭環境は複雑であり、東京の大学への進学を機に家出することを夢見てきました。しかし、手に入るはずだった大学生活の夢は、ある理不尽によって白紙になります。その後の生活は荒れ狂い、結婚詐欺という、これまで嫌悪感を抱いていた「女を武器にする」という手段でお金を稼ぐようになりました。


本作品を見て、改めて、人生はある程度運に左右されるものだと痛感しました。運によって幸せを手にできることもあるし、努力が運にかき消されることもあります。

前述のとおり、本作品では主人公たちの味わった苦悩が詳細に描かれており、壮絶な人生を見ることになりますが、冒頭でも述べた通り、映画を視聴している時間は非常に心地よいものでした。

理由は、主人公らの壮絶な過去と、キリエの路上ライブシーンが交互に映し出される構成となっており、アイナ・ジ・エンドのエモーショナルな歌声に浸ることができるからです。

心地よいけど、決して眠くはならない。そんな178分間でした。
なにしろbishの頃からアイナ・ジ・エンドの声が大好きな私にとっては最高のひとときでした。本作でアイナ・ジ・エンドが好きになった方にはぜひソロアルバムも聴いていただきたいです。

閲覧ありがとうございました!

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