見出し画像

7年間好きだった人が結婚した。

世界でいちばん
人生でいちばん
好きだった人が結婚した。

好きだった彼とは中学生で出会って

折り紙がくしゃっとなるように
無邪気に笑う笑顔が可愛らしくて

気づいたらずっと見ていたいな、なんて思う人だった。

少しだけ付き合って、別れてしまったけど
ずっと永遠に一緒にいたいな、なんて幼稚な考えを真剣に抱えてしまうくらい、

なぜだか、
無性に、大好きだった。

彼の人生ランキングを作ったとしたら
「彼のことが真剣に好きな人」という項目で、私は一番
なんだろうなと密かに、ずっと、思っていた笑

「彼の存在が好き。」
「私のそばでずっと笑っていて欲しい。」
くらい狂った愛情を抱えていた私だけど

それが愛情では無く、執着であること
決して困らせたいわけではないこと
それだけは、頭ではわかっていた。


でもこのままでは私が前に進めない、

だからあの日、電話をしたんだ
成人式で集まったカラオケボックスから。

深夜4時ごろ、電話越しに聞こえる彼の声と
困った顔が浮かんで、愛しいなって思って、
ちゃんと今までの自分と、さようならをした。


君は、私と違って、
こんなに捻くれて考えを巡らせるタイプでは決してなくて、

真面目だけど変わり者で、
お調子者の隣でクスクス笑って
しまいには一緒にはしゃぐタイプで
自分がモテ始めたことも自覚しちゃって
相変わらず、くしゃっと笑う顔は可愛くて
良いなって思うことにはちゃんと手を伸ばす人だった。

そんな君なら、素敵な人と
ちゃんとレールに沿った幸せを手にするんだろうと
勝手に予想していた。



でも、やっぱり動揺した。

友人の口からそれを聞いた瞬間、
胸が鈍器で殴られたような痛みが確かにあった。

彼が手の届かない存在になってしまった、
ショック、、悲しい、、

とは微塵も思わず笑


私以外の知らない誰かと生きていく覚悟が決まったんだな。
幸せでいて欲しいな。
でも私、今、
彼氏も職も無いんだがまじどうしよ〜!!!!!
って気持ちが浮かんだ笑(0.05秒)

思わず笑っちゃった

前は「相手の幸せを一番に願わなきゃ」とか
「自分より相手のこと考えなきゃ」とか
自分を抑制して、相手を優先しちゃってたんだって。

それがわかった途端、
「私、もう君のこと好きじゃないんだった」
って実感して、

相手より自分を優先して考えられるようになったんだな、大人になったなって思った。

7年間大好きだった君へ。

勝手に幸せになりやがれ。
元気でいてね。


ちなみに大好きだった、くしゃっと笑う少年の君は
ちゃんと歳を重ねて大人になって
全然私のタイプじゃなくなってました。

この記事が参加している募集

#忘れられない恋物語

9,148件

#この経験に学べ

54,146件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?