見出し画像

#5:バッテリーがあがってしまった鉄の馬


初めての方ははじめまして。
以前も私の投稿を見てくれた方はこのたびもありがとうございます。

円月島, 和歌山県, 日の入り前


上の写真は私の車(2シーターオープンスポーツカー)である。
赤信号停車時に空を見上げることができる車である。

屋根開放時において夢を抱くことはないにしても、
目的地で広がる空を想像して期待値を膨らませることができる。
もっとも、鳥たちの落とし物には注意が必要ですが。

以前、幼稚園児くらいの子にこの状態で信号待ちしていて屋根がないと言われ指まで指されたことがあったが(これはオープンカーあるある)
そうではない。屋根がないはずがない。

ディタッチャブル式で屋根を保管場所に置いてくるタイプならば、
走行中のオープンカーに限れば「屋根がない」ということもできるが、
この車はそうではありません。

小さい子にはわからないかもしれない。
世の中には想像以上にいろいろなものがあるということを。
いろいろなものを見て勉強することも大事なことなのさ。



という前置きは置いておきまして、ついこの前、
妻と入籍する前から乗っているこの車のバッテリーがあがっていた。

久しぶりに取れたせっかくドライブできる時間だったのに
動かすことができずガッカリしてしまった。

バッテリーがあがってしまうまで車を放置した理由であるがそれは、
①1ヶ月近く続いた咳の処方薬に眠気誘発作用があり、休日は運転はおろか家で休養していたこと
②風邪っぴきの娘と面倒をみる妻との時間で、一人ドライブしているような余裕がなかったこと
③休日なのに仕事が入ってしまったこと
思い返せばそんな理由がある。

運転する時間が取れないことはわかっていたので
エンジンだけは週に1回かけるくらいはしていたが、
それだけではダメだったようだ。

1日24時間それが7日で、その1セットが4回もあって
ようやく1ヶ月という単位になるのだから必ずどこかで時間は取れるはず。時間がないというのは言い訳にすぎない。
車のためにも時間を見つけて走ってあげなければダメだった。

私はこの車のことを愛車と呼んでいるが、
愛と形容していいのか疑いたくなる扱いをしている。

某CMのセリフではないが「そこに愛はあるんか」と
言われてしまいそうである。

飛べない豚はただの豚であるように、動けない車は「鉄とゴムの塊」。
それをそのままにしておくわけにもいかないので
急遽ロードサービスに依頼してバッテリーを復旧させていただいた。

復旧後は息を吹き返したかの如くエンジンが元気に回っていて、
響いてくる機械音が駆け抜ける喜びを奏でている(ような気がする)。

車から「出かけよう」と急かされているわけではないのだが、
このまま月極駐車場内でアイドリングしているわけにはいかない。
時間にも余裕があったため2時間ほど乗り回して遊ぶことに決めた。

なぜ走る?
それは道がそこにあるからだ!


休まずに2時間というとそこそこの中距離ドライブのようにも思うが、
関東の市街地走行では信号待ちや少しの渋滞にも引っかかるために、
ハイウェイでの移動がなければ50キロ程度しか走ることができない。
もっと長距離を走ってどこかへいくのなら相応の時間的準備が必要だ。

思いつきで自由に出かけられるのは独身時代まで。
いまの私は縛りがなく自由であるわけじゃない。
入籍後になると妻のみなら置いて出かけることはできたとしても、
子どもまでいて家族を置いて一人遊び呆けるわけにはいかない。
子どもができると女性は途端に強くなる。
「行ってくるからよろしくね」と強行して一人ドライブで半日以上遊ぶなどあり得なくなる。

私自身としても了解を得ない一人遊びや飲酒の有無を問わず会食などを
繰り返すことは、父親の身としてしたくないことと思っているので、
過去の自分と全く変わらないような振る舞いをするということ自体が
選択肢にならなくなっている。

乗りたくなったならばまた時間を作って次の機会に行けばいいのだ。
時間はいくらでもある。


しかし、この鉄の馬である相棒なのだが手放すことを考えている。
子どもと妻がいて時間とお金を彼らにもっと振り分けたいということが最大の理由。
製造から17年目となるこの車の車検を2ヶ月後に控え悩んでいる。
しかし結論は速やかに出したい。出さなければならない。

車検して古い車に乗り続けるかどうするか…..

今回もお付き合いいただきましてありがとうございました。
また次回作でお目にかかりたいと思います。
それではまたこの場にてお会いいたしましょう。

〜 5作目 『完』 〜


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?