長崎巡礼ツアー手記

2024年 3月5日(火)

今日の景色…

久々に神河町に帰って来ました…
なんか数日ではありましたが…
長崎から帰って来て…
浦島太郎のような気持ちです…
こちらは雨でまた寒くなってます…
それにしても…
ツアー中は天気に恵まれました〜

【長崎巡礼ツアー手記】

この度の旅の発端は…
わたしの両親が前々から九州の長崎に旅行に行きたいという希望を聞かされながら、昨年に父が亡くなり、そしてその希望を叶えられなかったところから、これから何かと忙しくなる前の今のうちに、母親だけでも長崎に連れて行こうというところから始まりました…。

わたしはあまり長崎のことを知らず詳しい知識はなかったので、ネットでいろいろと調べてみることに…。

そして今回のこの旅のいちばんの趣旨は…
とにかく「長崎のカトリック教会を見学したい」というところと、できれば「1度ミサに出たい」というものでした…。

その観点からいちをネットで調べて行くうちに…
そのツアースケジュールのだいたいの骨組みを組み立てて行きました…。
そしてわたしが調べる限りでは…
やはりどうせ長崎に行くなら、一度は五島に渡らなければという気がしたので、その船のスケジュールも考慮しつつ、五島での教会巡りをメインとしたツアーを計画して行きました…。

先ずはその五島でのホテル探し…。
そしてそのプランなど…。
そして今回は、その五島北部である「新上五島町」を中心とした教会巡りをすることに…。
ただ…
ネットでいちをは調べられますが、その詳しいところについてはやはり地元の方でないと分からないだろうと言うことで、五島の観光協会に問い合わせ、そしてその観光個人ガイドが頼めることが分かったのでお願いすることに…。

わたし自身も「神河町」における“聖地巡礼個人ガイド”をしていますので、どうせその土地を訪れてその土地を廻るのであれば、やはりその詳しい説明を受けながら廻るのがベストであることは十二分に分かっていました…。

そして特に2日目の五島における巡礼ツアーでは、朝の10時から夕方の船が出る前の16時までみっちりガイドさんと共に五島北部を中心に廻ることが出来ました…。

そしてその期待通りに…
そのガイドさんなくして、その今回の凄く中味の濃い巡礼ツアーは成り立ちませんでした…。

そのガイドさんに聞くところでは…
五島の観光ガイドとして登録されているガイドさんが27名いて、その中で、実際にカトリック教徒として洗礼を受けているクリスチャンの方は、その今回担当頂いた方を含めてお二人しかいないということでした…。
なので…
今回担当頂いた方は、より特に詳しい知識を持たれたベテランのガイドさんということで、とてもラッキーでした…。

ただその教会の概要だけでなく…
その教会の歴史や建設当時の話しに…
その当時の信者の方々の話しや…
またその土地その地域の特徴や…
そのキリシタン迫害の細かい経緯や流れなど…
まさにその五島の土地を廻りながら、その場その雰囲気を目にして味わいながら聞くその言葉で、とてもその当時の状況がより鮮明にイメージすることが出来ました…。

今からたかだか100〜150年前の出来事とは思えないような「そんな世界のそんな景色」が実際に“ここ”にあったなんて…。
そこには…
目にしている派手でお洒落なカトリック教会とは裏腹に、そこにあったその悲惨な光景とその残酷な過去が交錯して混じり合っています…。

長崎本土でキリシタン弾圧が強まる中…
五島列島においては人口不足で人手が足りない状況…。
そんなところに…
長崎本土に対して強力要請がかかり、約1000人の移住募集がされたそうです…。
そして…
その時にとても条件の良い土地が貰えるということもあり、その希望は殺到したようです…。
しかも弾圧に苦しむ隠れキリシタンの人たちにとってはまたとないチャンス…。
最終的には…
その1000人の要請に対して、3000人ほどの人たちが、その夢の島に渡ったそうです…。

ただ…
最初のほうの移住者は確かにその条件の良い海に近くて漁が出来て、しかも耕しやすい土地に恵まれたそうですが、それ以降の人たちは、山手のしかも不毛の土地しか無かったようで、大変苦労したようです…。

また…
そのもともと五島に住む人たちは全て仏教徒で、その移住して来るよそ者にはやはり厳しいところもあったようです…。
今でもそんな村社会があるくらいですから…。
しかも隠れキリシタンとあれば…

その当時は…
今でいう「国勢調査」のようなものが毎年その村の役場で行われていて、そこで家族全員がどの宗教をしているかという報告もしなければならなかったとのこと…。
そしてそれに合わせて…
いわゆる「踏み絵」もさせられ、また、キリシタンとして疑わしき“隣びと”を通報すれば、かなりの報酬が貰えたとのこと…。
ですからホントに人里離れたところで人知れず暮らしていた隠れキリシタンの人たちもたくさんいたようです…

でも…
そんなところでも…
そこまでして…
その信仰を守っていたその五島の隠れキリシタンの人たち…。
今ではなかなか想像がつきません…

日曜日の朝8時には…
泊まったホテルから歩いて2〜3分のところにカトリック教会があったので、そこに飛び込みでミサに参加させてもらいました…。

わたしはかつて若い時にブラジルにいた頃…
よく友だちと一緒にカトリック教会のミサに参加したことがあり、そのだいたいの流れと中味は分かっていたのですが、うちの母にしてみたら、そのプロテスタントの礼拝しか知らなかったので、かなりその違いに戸惑っていたようです…。
また…
そのカトリック教会のミサといっても、おそらくその今の他の地域のカトリックのミサと、その五島で守られてきたその独特のミサとでは少し何かが違うのかもしれません…。
あとでガイドさんに聞いたところでは…
その同じ五島の中でも、その隠れながら信仰を守ってきたいわゆる「隠れキリシタン」の方々やその子孫の方々と、その後に入ってきたカトリック信者の方々とでも、どうやらそれぞれ「差別」ではありませんが「区別」があるようです…。
そしてそのミサや信仰のしかたにも…

またわたしたちが参加させてもらった教会のミサでも、およそ50〜60人の方々が参加されており、その7割りは女性…。
でも3割りのふつうの田舎のおじちゃんたちもいました…。
地元の漁師さんなのかそれとも…

いずれにしても…
かなりへんぴな場所で、そんなに人口はいないような過疎集落のようにわたしには見受けられましたが、そんな地域で、50〜60人もの人たちが朝のミサに参加されているというのは、この時代のこのご時世にとっては凄いことだとわたしは思いました…。

今たまに母がいる滋賀県石山のプロテスタント教会の礼拝に付き合いで出ることがありますが、その人口が密集する都会の教会ですら、その毎回の礼拝には20人〜多くても30人くらいしか信者は集まりません…。
そんなところから考えても…
やはりこの長崎の特に五島においては、かなりの割合でカトリック信者がいるように感じました…。
あとでガイドさんに聞いたら…
今だいたい新上五島町の中で6000人ほどのカトリック信者がいるそうです…。
今の新上五島町の人口が17000人ほどだということで、約3人に1人がカトリック信者だとのこと…。
やはり他とは違いますよね…。
ただ…
少し前には人口が26000人ほどいて、4人に1人の割合でカトリック信者がいたということなので、島全体の少子高齢化による人口問題と共に、その信者の数もどんどん減少しているとのこと…。
とても熱心な信者がおられる反面、どうしてもその現実の問題も避けて通れないようです…

これらのような…
わたしたち旅行者だけで訪れても分からないような、たくさんの情報をもらいながら廻った五島巡礼個人ガイドツアー…。

ホントに充実した素晴らしいガイドツアーでした…。
最後に…
改めてガイドくださった担当者の方と、それまで手配段取りくださった観光協会の方々に感謝したいと思います…。
お陰様でとても想い出深い親子旅行となりました…。
ありがとうございました…

わたし自身も…
ここ神河町にて「聖地巡礼個人ガイドツアー」のガイドもさせて頂いておりますので、この今回の体験も大いに参考にさせて頂き、今後のより良いガイドに努めて行きたいと改めて思いました…。

感謝…


〈今日の景色・前半…〉はこちらから…


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『聖地神河巡礼個人ガイドツアー』

気になる方は、どうぞお問い合わせください…


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