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#19 脳内そろばんは一生の宝物

今回はしんみり回です。
普段はもっと面白いの書いてます。(笑)


ある日の0時
「明日、4時からな」

このセリフを初めて聞いたときは耳の病気かと心配しました。

私は小学生の時、近所のそろばん塾に通っていました。
雰囲気は、畳に正座用の木製長机を並べた感じで、江戸時代の寺子屋そのものです。
冬には石油ストーブが出され、上に芋や餅が載ってました。
(そのほとんどは先生が食べてました。;;)

そろばんにも試験(一年に三回)があり、塾生たちはそこで結果を出すことを目標にみんな頑張ってます。

しかし、私が通っていたそろばん塾の先生は本当に厳しく、寝たりしたら言葉だけでなく、ペンや文鎮、タイマーまで飛んできます。本当にいつも泣きそうでした。

そんな中でも一番つらかったのが、試験前日です。
試験は午前9時から始まるのに、前日の夕方5時から当日の0時までそろばんをはじき、帰るときに決まって、明日は朝の4時からと言われます。
どうやっても3時間しか寝られません。
悟空の瞬間移動とのび太の寝つきの良さを組み合わせても、睡眠時間は4時間。
本当にやばい。やばいと思って逆らってもやばいので朝の4時にちゃんと行くしかありませんでした。

何のメリットもない。
普通は試験前日ゆっくり休んで本番で結果残そうです。

でも、大学生になってから、睡眠時間削ってまで当日勉強するあの行為に一つだけ得られるものに気づきました。

それは、誰にも負けないほどの強い自信です。
試験当日、小学生から社会人まで様々な人でごった返す中、緊張することはあまりなかったです。みんなが寝ている中でも一生懸命練習していたことにより自信をもって試験を受けてました。

私は自信家です。友達にもよく「なんでそんなに自信あるん?」と聞かれます。よくわかんないけど、いつも謎の自信をもって生きてます。
知らない人にも平気で声かけれるし、試験前は不安げに焦っている横の友達を見て笑ってます。

そろばんの先生のおかげなのかなとたまに思います。
ありがとうって、今なら言いたいなと最近思います。

おしまい



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