第266回、夢を政治思想で汚さない為にディズニーに伝えたい事
ウィッシュをぼろくそに批判してから、自分の中で消える事のないもやもや罪悪感が絶えず付きまとっています。
なぜって本当は、ヒロインの言っている事がわかるからです。
素晴らしい事を言っているのも、わかっているからです。
自分は彼女が間違った考えをしているから、不満がある訳ではありません。
自分の価値観を、他人にごり押しする所に、嫌悪感を抱いているのです。
ヒロインの考えは、正しいのです。
でも一つの正しい事が、全ての人達に共通して当てはまる絶対的な価値観、正義ではない事に、もういい加減に気が付いた方がいいと思うのです。
夢を持って生きるのは素晴らしい事。これを否定する事はありません。
しかし夢を持たずに生きる事も、否定する必要はないのです。
少なくとも本人がそれで納得して生きている限りは、それを他人が間違っていると言う必要もないのです。
なぜ一つの価値観で、全ての人の幸せが決められると思うのでしょうか?
なぜ自分の価値観と異なる人の人生は、不幸だと決めつけるのでしょうか?
黒人系のプリンセスにする程、多様性を前面に出しているのだから、人種の多様性だけでなく、もうそろそろ価値観の多様性にも気が付きましょうよ。
これは思想的な話になるからあまり言いたくはないのですが、ディズニーはゴリゴリの反社会主義なので、実の所、夢を持つ大切さを語るというよりは作品を通して、社会主義の批判をしているのです。
ビィラン役の男は、社会主義の象徴だから、とことん叩き潰すのです。
でももうそういうのも、いい加減やめにしないですか?
資本主義が正義で、社会主義が悪とか、そういうのやめないですか?
社会主義を倒せば全て解決とか、いつの価値観でやっているのですか?
人間がやっている以上、正直どっちもどっちです。
どちらもいい面があり、悪い面があるのです。
自分は資本主義者で、ユメミスト?ですが、だからと言って、社会主義を
批判すれば、それで全てが解決すると思う程、単純な人間でもありません。
ウィッシュに感動できた人は、純粋に夢を持つ事の素晴らしさに共感しているからで、それはそれで全然間違ってはいません。むしろ素敵な事です。
しかし自分のような斜めの視点で物事を見てしまう人が見ると、物語の後ろに見え隠れする、思想論争が透け見えてしまって、げんなりするのです。
よりによって夢の大切さをテーマにしたアニメで、思想論争をするなんて、夢のない事をするのは、やめないですか?
せっかくの100周年記念作品を、政治思想で汚すのはやめませんか?
ディズニーにはもっと純粋に、夢を持つ素晴らしさを語って欲しいのです。
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