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映画『マダム・ウェブ(字幕版)』楽しかった!(※ネタバレありなのでご注意ください)

『マダム・ウェブ』をドルビーシネマで鑑賞してきました!

既にたくさんのかたが、この作品の中の「ありえない」点については解説されていて、私もそれらに関しては同感。その部分は笑って見るしかありませんでした。ロッテントマトでの評価が低いのも、そのせいなんだろうなぁと。

しかしそれでも楽しめたし、この作品が描きたいもの、っていうのは、伝わってきたと私は感じたので、ここではそれについて書きたいと思います。


親からの愛情を感じることができない、似た境遇の4人

主人公のキャシーと、彼女が助けることになるジュリア、マティ、アーニャは、4人とも「自分は親から見離された」と考えていて、一歩間違えば闇落ちしたかもしれない危うさと隣り合わせにありました。

そんな彼女たちは、エゼキエルに命を狙われることで出会い、一緒に行動することになります。

たぶん4人はそれまで、周りにうまく溶け込めず、仲間を作ることが出来ないまま、孤独を感じていたのだろうと思います。

ピンチに際し、少女3人は同じ敵から逃げる運命共同体となったことで、初めて仲間を持つ感覚を得ます。

森の中でのキャンプは、初めてできた友達仲間と冒険をしているような感覚だったのではないかと思うのです。

私も中学で仲良くなった数人とグループを作った時、すごくワクワクしたのを覚えています。みんなで同人誌を作ったりコミケへ行ったり、コスプレをしたり、いろんなことで盛り上がりました。その時のワクワク感が、彼女たちを見ていると蘇ってくるんです。

だからその後に行ったダイナーで、彼女たちのテンションはどんどん上がり、勢いであそこまではしゃいでしまったんじゃないかなぁと思うのです。

キャシーの気付き

キャシーは孤独を抱えつつも、救急救命士という多くの人を救う仕事に就いています。彼女の冷めた態度は、殺伐とした現場にちょうど良いように見えます。

しかしある日、予知能力が目覚めたことで、鳩がガラスに突っ込むのを事前に防ぎます。そしてこの能力を使って誰かを救うことが出来るかもしれないと、考え始めます。

それでも最初のうちは、まだ冷めた気持ちがありました。命を救った3人の少女たちを匿い続ける事に煩わしさを感じ、モーテルに置いて黙って立ち去ろうかという考えがよぎります。

そして実際に立ち去る未来をビジョンで見て、その中でエゼキエルと会い、彼の目的を聞くのと同時に「どうせお前はあの子たちと何の関係もないのだから、見捨てるだろう」と言われてしまいます。(※うる覚えですが、たぶんそういう会話だったと思います。)

現実に戻った彼女は立ち去ることはせず、3人の少女たちと改めてきちんと向き合い、救う事を決意。彼女たちに状況を説明して心肺蘇生法を教え、隠れ家を提供します。

そんなキャシーを、3人も信じるようになり、結果として最後には、彼女たちにキャシーが救われることになります。

そうして3人の少女たちも、キャシーが鳩を救って気づいた時のように、他人を救うという経験をして、その喜びを知り、スパイダーウーマンへの道を歩み始めます。

マダム・ウェブとしての覚醒

コンスタンティンが蜘蛛に刺され、その胎内にいたことでキャシーは特殊能力を得て、先天性の難病から救われました。

やがて命の危機に直面する事で、徐々に予知能力に目覚め、そして幽体離脱の能力も得ることになります。

それによって彼女はマダム・ウェブとなり、スパイダーウーマンたちと力を合わせて、人々を救う活動に身を投じる決断をします。

たぶんキャシーは、自分の難病を抑えるために使っていたパワーを全て、予知と幽体離脱の能力に変換したのだと思います。

その結果として物語の最後で彼女は、車椅子で生活するようになります。

あの姿は戦いの末の事故によるものではなく、彼女自身の選択なのだと思いました。

だからこそ、サングラスの下の表情はまるで別人のように生まれ変わっていたのだと思います。

雑な部分がありつつも、満足できる結末でした

以上が、私の考察になります。

それから余談ですが、ダコタ・ジョンソンの声や喋り方が好きで、親近感が湧きました。あと彼女の瞳の色がすごく綺麗で、赤いジャケットとの色のコントラストが素敵だったなぁ。

やはり好感が持てる俳優さんが主演だと、なおさら感情移入しちゃいますね。

とは言え、正直、エゼキエル周りのダメダメさには、呆れ返るしか無く、ぜんぶ蜘蛛を盗んだ呪いのせいよね、と無理やりこじつけるしかなかったです。

特に笑えたエゼキエルのエピソード2ヶ所
・地下鉄で天井這ってまで追いかけるのに女の子たちに追いつけない。
・カルバンクラインの看板を突き破ってぶっ飛んでくるキャシーの車に、わざわざ飛び上がって轢かれに行く。
これはもう小学生も爆笑でしょう。(笑)

キャシーがペルーに行く前後の展開も「こりゃないわーっ!」と思ったし、あの密林にいた一族も謎だし。(振り返るとほんといろいろあるなぁ)

でも最後の戦いの中で、キャシーが自分の能力を使って敵に立ち向かう姿は、素直にカッコイイと思いました。

というわけで、私は続きが観たい派です!

他の皆さんも言ってたように、これは前日譚。
スパイダーユニバースの物語本番は、まさにこれからですよね!

それぞれのキャラクターの年齢設定が、ちょっと心配だったりするけど、今後の展開を心から期待したいと思います!

それから最後に、しゃべんじゃーずさんのマダム・ウェブ関連のYouTube動画は、長時間ではありますが、見ておくとそれぞれのキャラクターがよく分かって映画がさらに面白くなるので、おすすめです!

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