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最近の記事

(56)お父さんと家族

 ダンナが「適応障害」と診断され、2週間が過ぎました。 当初より睡眠が取れるようになり、少しずつ声が出るようになりました。最初は何か話そうとすると涙が溢れてしまって大変でしたが、日常会話は泣かずにできるようになりました。  先日、ダンナの血圧の薬をもらうために私がかかりつけ医(内科)のところに行ってきました。その時、ダンナが精神科を受診したこと、ダンナの今の状況などを担当医に話し始めたら、私も涙が出てしまって驚きました。  内科の先生でしたが 「適応障害は治りますよ、原因

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    • (55)歩みが止まる

       「会社をたたむ。もう無理。」 ダンナが小さい声でゆっくり言った。正直寝耳に水だった。でも、ダンナの表情がいつもと違うので 「そうか、お疲れ様。」 とだけ伝えた。 今年3月の誕生日で69歳になったダンナは、普通ならとっくに定年退職している年だ。  今の会社は58歳の時に起業した。小さいながらも自分の理想と叶えられなかった夢の続きを形にするためだった。もちろん順風満帆ばかりではなかった。でも、とてもいい会社だった。  

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      • (54)2人は28歳になりました!

         夜は1度寝てしまえば朝まで目が覚めないタイプです。しかし朝、目が覚めて立ち上がると急激な尿意に襲われ、トイレまで悶絶しながら駆け込む年齢になりました。間に合わず漏れてしまうのも時間の問題かもしれません。そんなオーバー60歳の私ですが、息子たちが28歳になりました。  3月22日ケンとリュウの誕生日の朝、メイが東京に遊びに行ってくるとでかけた。帰るのは日曜日。 「今日はケンとリュウの誕生日だよ」 と伝えたら 「おめでとうって言っておいて」 と笑いながら出かけて行った。 出か

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        • (53)苦手は苦手

           お正月明けには 「今年こそ自分の作品を完成させる!」 と力強く語ってくれた2人だったが、製作は一向に進まず長い1日を持て余しながら過ごしている。  リュウからは 「漫画の始まりと終わりだけできたんだけど、真ん中ができない」 となぞの相談を受け、その翌日にケンから 「ストーリーのオチができなくて、展開ばかり永遠に続いてしまう」 と悩みを打ち明けられた。    ケンに 「リュウは最初と最後のオチだけ作ったけど、それを繋ぐ真ん中が描けないと言ってたよ」 と伝えると 「リュウは発

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          (52)夢と希望を小出しするひきこもり

          今年の3月でケンとリュウは28歳になる。 ひきこもりに限らず30歳前後は人生のターニングポイントの1つではないだろうか。私だったら結婚出産、ダンナは脱サラし起業した頃だ。 ひきこもり生活も10年経つとさすがにベテランの域になってくる。朝ごはんを家族と一緒に食べるようになれば、それはもうプロと言っても過言ではない。 いよいよ脂が乗ってきて、標準では思いもつかないようなバカなことをやり始めるんじゃないかとかと期待に胸が膨らむ(笑) 暮れにケンとリュウと保育園時代から同級生だっ

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          (52)夢と希望を小出しするひきこもり

          (51)ヒキコモリーズの1年

          noteは今年最後の更新になります。 息子たちの様子を2023年粛々と描き続けましたが、特に大きな変化も不幸もなく静かに幕を下ろそうとしています。   「今年は1本漫画を描きあげる」 と年頭にケンが宣言していたので、その結果を聞いてみたら 「100ページのネームを描いて全部消えて、その後80ページのプロットを書いたがまだそれは完成していない。」 とのこと。 父親から 「1年に漫画1本じゃなくて、もう少し目標を刻んでいけ。1日3ページとか」 とアドバイスをもらっていたが、常に

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          (50)強迫性障害の一例

          最近、ケンが動くようになってきた。 「寒い寒い」と言いながら中庭を通って母屋と離れを行ったり来たりできるようになってきた。 そうなると、リュウとニアミスする危険も高まるがお互い相手の動向を遠くから観察しながら暗黙の了解で譲り合っている。 もはや、なんで顔を合わせられないのかわからないくらいに2人は気遣いあっている(笑)   強迫性障害のケンは自分のスマホを触れなくなって5、6年くらい経っている。その間に新機種に買い替えるという荒治療(?)にも挑戦していたが、新しい機種でも回復

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          「創作大賞」エッセイ部門入選しました!

          10月27日(金)四ツ谷にあるnote placeにて「創作大賞」の授賞式があり、参列してきました。 その様子は、後日note公式サイトから記事が更新されると思います。   なので、授賞式の後の様子を少し 初対面の人でも話しかけられれば、どんだけでも心を開く自信はあるのですが、自分から声をかけることができない。自意識過剰。   「一緒に食べませんか!」 と、ナンパした。無我夢中だった。   その時私がナンパした女性は創作大賞恋愛小説部門で「新潮文庫nex賞」を受賞した小説

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          (49)探る日々

          ずっと母屋のリビングのソファの上で寝ているだけのケンが、最近私たちが過ごす離れのキッチンに来るようになった。   離れの入り口は3ヶ所あるが、猫が3匹いるので常に施錠されている。母屋から来る人は、自宅とはいえノックをしないと入れない。 リュウが朝ごはんを食べて帰ったすぐ後にノックの音がした。 リュウが忘れの物をしたのかと、ドアを開けたらそこにはケンが立っていた。 めちゃくちゃ私は驚いた。   ケンの中でとんでもない強迫が起きたんじゃないかと(汗)

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          King Gnuで一句

          群れとなり先頭走るKing Gnu THE GREATEST UNKNOWN次は世界へ!     「King Gnu」の名前の由来は、ファンの間では有名ですが アフリカ大陸に生息するヌーが個々に集まりだんだん大きな群れになることから、「自分たちも多くの人を巻き込み、大きな群れに育っていきたい」という気持ちが込められているそうです。 11月29日に4年ぶりのアルバム「THE GREATEST UNKNOWN」をリリースし、その後5大ドームツアーが始まります。 デビューしてわ

          (48)リュウのこだわり

          リュウは物を大事にする。 発達障害あるあるかもしれないが、リュウは自分が買った物を大事にし過ぎる。 その結果、送られてきた荷物は段ボールのまま部屋に収納されている。 大切なものほど未開封。 もうその時点でKing GnuのライブTを寝巻きで着ている母とはわかりあえない。 リュウの部屋がいよいよ段ボールに埋め尽くされてきた。ダンボール(大切な物)の上にダンボール(大切な物)を積み上げることはしないので床一面に段ボール。歩行不能。   テトリスみたいに揃ったら1列消えるとかは

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          約束

          15年前にこんな記事描いてて笑った。   小学生のくせにテケトーなこと言ってるなぁ(笑) この頃の方がコンビニぐらい行けてたね。

          (47)思い出の恋バナなど

          メイもケンもリュウもテレビを観なくなって久しい。 テレビといえば、その昔は家族団欒の象徴だったけど我が家には今も昔も「団欒」はない。 幼い頃は「ポケモン」を子どもたち3人が並んで観ていたが、そんな微笑ましい後ろ姿ももう見ることはない。 それぞれの部屋にこもってそれぞれが何かを観ている。 月に1度、私はケンの通院に付きそう。 車で片道30分、往復の1時間はケンとたっぷり会話をする時間になる。行きも帰りもケンが隣で爆睡している日もあるが、今回の通院道中は話がはずんだ。テレビを全

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          (47)思い出の恋バナなど

          母の悩みは悩みじゃなかった

          ケンとリュウは何度も絶交している 親子も絶交している   こだわりが強い発達障害の人とうまくやっていけないことはよくある。 ただ、彼らのもつ独特のユーモアや人の真理を見抜く力のような、自分にはない才能に触れた時、「この人のそばにいたい」と思ってしまうことがあります。 しかし、なんらかの魅力があったとしても本当に一緒に暮らしていくのは難しい。それでも「この人が好きだ」と思うのなら別居をお勧めする。 それは私たち親子のように、ケンとリュウのように一緒に居ない方がいい。一緒に

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          (46)夏も何もしない

          暑い日が続きますね。今月は特になにもなく、ただ暑い暑いと言い続けていた1ヶ月でした。今回は漫画からスタートします。   病院の行きの車中で問診のイメトレ。

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          (45)6月のケン

          ケンの親知らず3本抜きの予約日が近づいた。 入院して3本一気に抜くか通って1本ずつ抜くかの2択で、ケンは後者を選んだ。 そして、いよいよその抜歯予約日が明日にせまってきた…   私が 「明日は歯医者行ける?大丈夫?」 と聞くとケンからは 「わからない」 と返事がくる。   さすがにもうわかる。明日、ケンは、行けない。 いつも通っている歯科院に紹介状を書いてもらってて、抜歯をするのは総合病院の口腔外科だ。今回のキャンセルの電話をするのはおそらく私の仕事になる。   キャンセル

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          (45)6月のケン