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値上げでディズニー・ランド(オリエンタルランド)が最高益へ。

東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドが10-12月決算を発表しました。昨年10月からの値上げの効果もあり、売上も利益も計画を上回る進捗でした。

会社IR資料より作成

会社計画は営業利益1467億円が据え置かれましたが、3Qで既に累計1416億円ですので、相当の上振れペースです。同社の経営で注目すべきは、コロナ前頃から適正な利益を取ることを経営課題に挙げていることです。

世界のディズニー・ランドとの入場料や顧客満足度の比較をし、可能な値上げを実施していくことが、株主のために必要だと、真剣に経営者が語り続けています。10年前の同社は、そんな事はありませんでした。公共性のある事業だから、もうけ過ぎてもいけないと言葉には出しませんが、そう感じさせる経営でした。しかし、過去数年で明らかに経営方針が変わった会社です。米国ディズニーもほとんど株を保有していませんし、変化したきっかけは不明です。

ただ、自社の提供するサービスと適正な市場価格を真剣に考えている企業としては、日本でトップクラスのです。PERは会社計画ベースで77.6倍と更なる値上げも織り込んでいます。なお、昨日決算を発表したコマツも、値上げにより最高益を達成するペースで来ています。増益の柱は鉱山向けの建設機械ですが、ESGの影響で鉱山投資が弱含む中でも、自社の製品が顧客に提供する価値を再評価し、ギリギリの値上げを実施しています。多くの日本企業は、自社の提供する付加価値の定義が弱く、価格戦略が上手くいっていないと感じます。米国の強い企業との差は、この当たりにもあると考えています。

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