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ヴァレイPickup!!③ YUKA FABRIC


ヴァレイでは従来までファッションデザイナーやアパレルメーカーなどのいわゆる"プロ"を中心にお洋服作りをお手伝いさせていただいていました。
しかし ECの拡大や副業の解禁などにより「これからブランドの立ち上げをしたい」という要望を非常に多くいただいていたこともあり昨年度から徐々にファッションブランドの立ち上げをトータルサポートさせていただくヴイツクというサービスをスタートさせていきました。

そんなヴイツクによりブランドをスタートさせたお客様を「ヴァレイ Pickup!!」と名付けてインタビューを行いご紹介していきたいと思っております。
このヴァレイPickup!!を通じてブランド立ち上げの夢を実現したい方や、実際にスタートしたけど苦労していたり葛藤している皆さんにこの記事が届いて少しでも夢の実現のお力になれればと考えております。
今回取材にお答えいただいたのはYUKA FABRICの山崎さんです。

今回取材を通して素晴らしいと感じたのは「人生は一度きりだからやりたいことをやる」というシンプルに強い力でした。
ありきたりな言葉だけれど気を抜くと「とはいえ行動するのは怖い」とか「面倒くさい」とか自分の中で言い訳は山ほど出てきます。
しかし本気でそれを考え、行動できるとこんなにも素敵な人生になるのだなととても大きな気づきがありました。



ブランドを始めたきっかけ


山崎さんは元々美術が好きだったことや人が好きだったこともあり美術教員を志した。
教員になってからは自分自身がワクワクしながら、それでいて子供達が興味を持つことができるカリキュラムを考えて授業をしていた、子供達が熱心に美術の授業を受けてくれることに喜びを感じていた。
しかし次第に「表現の自由」について葛藤することになる。
例えば人の絵を描くときに画角に合わせて切り取って絵を描くと「手が切れている絵は批判が出るから評価しない方がいい」などの意見が出たという。

そんなある日山崎さんは小笠原諸島の学校に赴任することになる。
そこでは海に囲まれる日々を過ごした。
東京に戻ってきたある日自分の描いた絵を個展で展示したところ、小笠原で見た海の絵やハンカチが大変好評で次々と売れていった。
元々アパレルも絵も好きだった彼女は、教員としてある程度の達成感を感じつつも、「今が辞めるタイミングだ」と決意しちょうど中学3年生の担任を務めていたこともあり生徒たちと一緒に卒業する形で教員を辞めることにした。

退職の挨拶の時全校生徒の前で「先生は起業するから!」と前代未聞の宣言したそうだ。


ブランドを立ち上げるまでの苦労


教師を続けながら実際にブランドを立ち上げるまでの準備は大変だったという。
これは本当に社会問題だと思うけれど教員時代の激務は想像を絶するものだった。
とにかく翌日の準備をしないと授業がままならないから遅くまで残って準備をした、そこに試験や担任としての仕事、部活動などもあったためブランド立ち上げのための準備時間はほぼ取れなかったという。

辞職後、洋裁が好きなお母さんが可愛いエプロンを作ってくれた思い出や、自分自身が「可愛い」と思えるエプロンに出会えなかったことも重なりエプロンで勝負することを決めた。

周囲の反応と家族のサポート


教員を辞めると家族に伝えた際には、まず心配されたという。
校長先生も「大丈夫?」と心配してくれたり、他の同僚も「勇気があるね」などといろんな声をくれたそうだが「結局のところ他人事、最終的には自己決定で進めました」とどんな言葉も山崎さんの決意を揺るがすものにはならなかった。

ブランドを始めて良かったことは?と聞くと「体調が良くなり、人間らしい生活を送れるようになったことです。ストレスがなくなり、ワクワクしながら仕事に取り組むことができるようになりました」と笑いながら答えてくれた。

商品づくりと販売の難しさ


「エプロンのデザインや制作には満足していますが、販売の難しさに直面しました」

作ることは得意だったが、売るということに関しては何から始めていいかわからなかったという。
しかしここも強い意志と行動力が道を切り開くきっかけを作っていく。
ECでの販売を始めたが販路を拡大するために東京の銀座1丁目から置いてくれそうなお店1軒1軒訪ねていってプレゼンをしていったそうだ。
「大きなお店は仕入れが全て本部で行うので、なかなか決めてくれなかったです、でも熱意に押されて他のお店を紹介してくれるようになりました」
と話してくれたが、実際にこの行動を取れる人が何人いるだろうか?
その行動力はさすがですね!と話すと「思いついちゃうと行動しないと気が済まなくて」と答えてくれた。

「結局最初は知り合いが購入してくれましたが、全く知らない人がネットで買ってくれた時の喜びはひとしおでした。広告や販路の開拓、販売戦略の難しさを痛感しつつも、挑戦することの大切さを実感しています」

結局はECで売れたのかもしれないが、それはあくまでも結果の話で自分自身が行動を重ね発信し続けたことで結びついた結果だった。

挑戦と今後の目標


「他の方に挑戦をお勧めしますか?」と聞いてみたら

「もちろんお勧めします、とにかくやりたいことをやらないと生まれてきた意味がないと思っていて、明日死んでも後悔しないように生きてきたけれど、ある日教師をしていて明日死んだら後悔すると思ったから挑戦したんです。
自分がどんな人生を生きたいのかを考えると自分が納得しなくてはダメで、教師を続けていて納得できるかと考えるとできなかった。だからもし失敗したとしても失敗も含めて納得したい。だから今日は精一杯やった!後悔がない!そう思えるように生きています」


こんな言葉を普通に話すもんだから一瞬小さく唸ることしかできなくなる。
あっぱれである。

そんな山崎さんの今後の目標は、銀座に小さな店舗を構えること。
銀座は彼女にとって特別な場所であり、そこで成功することが夢なのだそう。
「小さくてもいいから銀座にお店をかなり近い将来に作りたいと思います!」
と話す姿は挑戦中の中でさらなる挑戦しようとするキラキラというよりはギラギラしていてかっこよかった。

最後に

私も25歳で起業をして、いろんな修羅場をくぐってきた。
いろんな批判も跳ね除けて逆境も乗り越えて今も含めて常にチャレンジャーだと思っています。
だからその覚悟の素晴らしさや、綺麗事ではないしんどさも知っているつもりだ。

教師という安定した仕事をやり遂げ「明日死んでも後悔しない挑戦を」と行動できる姿は人を感動させて人を動かす。
「こういう人が成功するんだよな」という力強い太陽のような人だった。

しかし作る作品はどれも繊細で美しく、家族でスケッチをしていた時の話や小笠原諸島の海の話を聞いて納得したが、自然や山崎さんが受けた愛情が彼女の感性を通して表現されているのだなぁと思う。


YUKA FABRIC
ワンピースのようなおしゃれなエプロンなら、日本の職人とデザイナーがコラボしたユカファブリック。コットン100%の丈夫な生地を使用し、高い技術をもった縫製職人が1枚ずつ丁寧に、手仕事で仕立てています。自分へのご褒美や大切な方への贈り物としてもご活用ください


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