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和の心コズミックスピリット㊾

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■手間ひまかけることで培われたものが日本文化を支えていた


伝統民家の消失は食文化の消失と似た側面があります。

戦後の日本人の食文化は急速に変化しました。手間ひまかけて家々で作るみそや漬物といった発酵食品中心の日本伝統の食文化は姿を消してゆき、手軽な大量生産品が主流になってゆきました。

これと似て伝統住居が失われたのも、簡単に作ることのできる安い住宅の方が売れるからという現実がありました。

伝統民家は、かつては同じ集落の人たちが様々に協力しあって建てました。だから余計に大切にしようとする思いが住む人にもありました。また、家を建てる中でお互いの心の結び付きも生まれました。

手間ひまかけることで培われたものが日本文化を支えていたのであり、その時間こそ大切な時間であり、人間や人と人との関係を育む豊かな時間でもありました。

ですが賃金労働中心の現在社会では、そうした手間ひまを無駄な時間と見なすようになりました。この価値観の変化が文化の変化と密接に結び付いているように思われます。


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■日本の伝統住居文化は世界的な価値、人類規模の価値を宿らせた文化である


とは言え、食文化であればそれぞれの個人が心を切り替えれば手間ひまをかけて昔のように作ることが可能です。

ところが家はそうはいきません。みそや梅干しの作り方を教えてくれる年配者はいても、昔ながらの家の作り方を教えられる人はほとんどいなくなってしまいました。

日本の伝統的な食文化は世界的に注目されたこともあり、再び命を甦らせようとしているように見えます。しかし日本人の心を支えてきた伝統住居文化に限っては悲しいことに失われる一方である気がします。

古民家が見直され、そこに住もうとする若者がいるのはほっとする傾向ですが、これは考えてみれば、みそや梅干しを誰も作れなくなってしまって、昔の人が作ったみそや梅干しをやっと探しあてているのと似ています。

誰も口にすることができなくなるのは時間の問題なのです。

日本の伝統的な食生活が失われつつあった昭和の時代に、食生活の危機に目覚めた人たちが、少数派であってもいてくれたおかげで、今日では手間ひまかけて昔のように作る人たちが一部では増加しています。

文化というものは生きたままに伝えてゆかない限り、その魂は失わてれてしまいます。住居は新しいあり方へと変化してしかるべきです。

ですがその一方でよき伝統は伝えていくことが大切なのです。

よき伝統を伝えるためには技術の伝達だけでなく、その伝統に宿る価値の伝達が必要です。日本食が近年世界で最も注目を集めたように、日本の伝統住居文化は世界的な価値、人類規模の価値を宿らせた文化であると思われてなりません。

日本の伝統住居文化の価値を日本人が大切にできるかどうか…それは日本人の精神的伝統を捨て去るのか、それともより高度なものへとさらに発展させられるかの選択でもあるのではないでしょうか。

(続く)


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続きものになっているので、興味がもてた方は最初から読むとより面白いかと思います(^-^)

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