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"まだ" という言葉の力

考えるだけで満足せずに、行動してできることを増やせる自分になりたい。

そう思って、就活を通して飛び込んだ(飛び込んでしまった、の方が正しいかもしれない)ITという「わからないことだらけの世界」で、まずは知識を増やそうと勉強を始めた。

業務時間外は仕事に関わることしたくないな~と思っていた一年前とは違い、ほぼ毎日資格の勉強をしたり知らない単語を調べてみたり、確実に行動が増えた。目覚ましい進歩だ。

とは言え、考えるだけではなく行動してるはずなのに、成果が形として実感できなかった。このことは、知らない間に結構メンタルをえぐっていた。

どうしても受かりたかった資格試験に落ちたことが、自分の沈みを決定的にした。

自分としてはわからないなりにも勉強はしたつもりだったし、過去問を解いて合格ラインに届くかどうかくらいだった。挑戦するきっかけをくれ、勉強に付き合ってくれた仲間に恩返しがしたかった。今まで受けた試験の中で、一番合格したかった。

でも、だめだった。受験当日の感覚からだめだったんだろうなとは思ってはいたが、しっかりと「不合格」の文字を見るのは想像以上にきつかった。

もちろん、意味がなかったわけではない。自分が持っている資格の2つ上のランクだったこともあって、受験すると決めたこと自体が挑戦だったし成長だった。試験勉強を通してわかる単語も増えたし、わかる話も当然増えた。それでも、無力感というか、どうせだめなんだろうな、という気持ちが自分の中ではっきりとしていくのを感じた。

次の試験に向けて勉強をし始めたが、いったいどうしたら受かるようになるのかまったくわからなかった。前回の勉強方法を続けていても、できるようになるイメージがわかない。それならどう進めていけばいいんだろう。今まで初めからなんとなくできていたことにしか取り組んでこなかった自分を恨んだ。一から勉強するって、何をどうすればいいんだろう。何がわからないのかがわからない。結局自分はできるようになれないのかもしれない。毎日毎日そう思っては沈んでいた。勉強だけでなく、自分が今までと違う選択をとることすべてがうまくいかないように思えて仕方がなかった。

「自分のペースで、自分ができることを少しずつやればいい。そうすれば絶対に考えるだけで何もしなかった自分よりはできるようになっている」。頭ではわかっていても、一緒に勉強を進める仲間と比べては「なんでみんなができているのに自分はできないのか」と自分を責めた。気持ちが焦れば焦るほど集中できなくなり、自責の言葉しか浮かばなくなった。涙をこぼしながら机に向かっても、何も頭に入ってこなかった。そして、時間だけが過ぎていくことにまた焦った。

ありがたいことに辛い気持ちを聞いてくれる人はいたし、たくさん時間を割いてもらった。けど、最後は自分でどうにかしなければいけないことが何より辛かった。自分がなんとかしようとしているのは、誰より自分が知っていたから。


そうして過ごしている中で、気づいたことがあった。ある言葉の使い方を変えたら、焦る気持ちを消化できるようになったのだ。それが "まだ" だった。

私にとって、"まだ" は呪いだった。

こんなに頑張っているのに"まだ"わからない。あの子はできるようになってきているのに、私は"まだ"できるようにならない。この言葉を使うたび、できるようになる自分から遠のいていた。自分に自分で呪いをかけていた。

でも、使い方を変えると、"まだ" は気持ちを楽にする魔法にもなることに気づいた。

「今は"まだ"できなくていい」と思えば、これからできるようになる気がした。「"まだ"これがわかる段階じゃなかっただけ」と思えば、いつかわかる日がくると思えた。

なんだ、そんなことか。そう思う人もいると思う。でも、そんなことが私を救ったのだ。この言葉で、できない自分を受け止められるようになった。

そうして "まだ" の魔法を使っていたら、今まで学んできた点と点が、線になってつながることが多くなった。なんだ、ちゃんと積み重ねてこれてたのか。そう思うことができるようになって、落ち着いて勉強に集中することができた。

できなかったことが、何もしなくてもある日突然できるようになることなんてなくて、意識していてもしていなくても何かが少しずつ積みあがっているのだと思う。それがわからない時は、"まだ"期が熟していないだけ。そう思うことにした。


自分の中でも言語化したてほやほやでまとまっていないところもあって、ここまで書いている間に朝が来ました。書き始めたのは日付またいだくらいだったのにな…

あんまり読みやすい文章ではなかったかもしれませんが、読んでいただいてありがとうございます。

一カ月前くらいに投稿した記事が想像以上に多くの方から「スキ」をもらえて、あなたの記事がスキされました!と通知が来るたびににやにやしています。こんなにも自分の文章を読んでもらえて、ましてや「スキ」だと言ってもらえるものなのか、と。まだ1記事しか投稿していないのにフォローまでしてくださる方もいて、驚きつつもとても喜んでいます。

自分だけが見るものではなく、せっかく不特定多数の人に見てもらえる可能性があるnoteに投稿するんだから、何人か(片手で数えられるくらい)に反応もらえたらいいな~くらいの気持ちだったので、嬉しいです。読んでくれた方、スキしてくださった方、フォローしてくださった方、ありがとうございます。

前回の記事は、ただただ自分の決意表明のために使わせてもらったけれど、「私って自分の行動に対して反応があると安心するし、よーし!もうちょっと頑張ってみようって気持ちになるのか!」と自分が持つ一面を認識できました。新たな自分を発見できるって楽しい。投稿してみてよかったです。行動、やっぱりすごい。

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