マガジンのカバー画像

小説、SSなど

99
思いつきで書いたSS置き場です。
運営しているクリエイター

#逆噴射小説大賞

逆噴射小説大賞、第一作目

逆噴射小説大賞、第一作目

木の枝を払いのけ先を見通すと細い川が見えた。俺は山道を迷ったのだ。
なんのことはない山すその神社を通り、登山道を道なりに歩き、いつしか道なき道の石がきを登っていた。そしてここがどこかわからなくなった。

だが川があるなら楽勝だ。俺は近づこうとした。そして、足を膝まで飲み込まれた。
なんだこれは!俺の知ってる山じゃないぞ。
川すそには枯葉の積もったぬかるみだらけだ!

そこここで蛙が鳴いている。なる

もっとみる
ルースター・マン 完結

ルースター・マン 完結

ヘッドレス・マイクは簡単に言うと火炎放射器だ。そんなに物騒な武器じゃないんだが焼かれることが多い鶏には恐怖なんだ。

その時だ!ご丁寧にアジトの玄関からエラを大きく張ったアナバス・フィッシュ・マンが5人なだれ込んできた!

「おお!ついにきなすったか!」

ケリーが食いつこうと突進するアナバス・フィッシュ・マンを横跳びに退けると後ろから蹴って背びれを切り裂いた!
惜しい!身には届いていない!

もっとみる
ルースター・マン 8

ルースター・マン 8

「俺たちの必殺技を借りたいんだって?」
逆鱗丸は俺の目を覗き込んで言った。

「そうだ。しかも数が多けりゃ多いほどいい」
「ふむ、しかしあの技だけでは決着はつかんだろうな」
「それはわかっている。だから最終兵器を出す。」
その最終兵器とはヘッドレス・マイク。

禁断の奥の手だ。

逆鱗丸が目を丸くする。
ヘッドレス・マイクを出すのか!!

ああ、ケリーとも話し合った。
完全にケリをつけるにはヘッド

もっとみる
ルースター・マン 7

ルースター・マン 7

ケリーはひとりごちる。ミジタ・ケイディコム・ケージマンは昔は普通の養鶏家だった。
ある時悪い仲間があいつを誘ったんだ、闘鶏賭博に。
それからだ、ルースター・マンが世に現れ、イカれたミジタが鶏たちへ魔の手を伸ばしていった。

ケリーは昔のミジタに可愛がられて育った。その愛情が歪み、ミノと逃げ出した時に糸が切れたんだ。

そして俺はミノと共にルースター・マンとなった。

あの鶏舎を知っているからこそ、

もっとみる
ルースター・マン 6

ルースター・マン 6

「やい!ミジタ!あの貴重な卵を返して欲しければ闘鶏の軍鶏たちをお前が管理してるやつみんな解放しろ!さもなきゃ長尾鶏の卵はこっちで預かるぜ!どうせ生まれてもろくでもないことしやがるんだろ?
じゃ、わかったな! ミノ&ケリー」

軍鶏を解放しろだと?!ふざけたことを。興奮剤を開発するのにどれほどかかった?!去年元が取れてやっと稼ぎどきだぞ!

ミジタは言った。
「トサ・ドッグ・マンとアナバス・フィッシ

もっとみる
ルースター・マン 3

ルースター・マン 3

俺たちは現ナマツリーの種を持ってアジトに来た。

アジトの場所は言えねぇ。人間は信用できねぇ。
種を螺旋状に巻いたつるに括り付けると電源を入れた。
すると見事に現ナマツリーに札束がいくつも実った。
「やったな、ケリー。種子が古くてちと不安だったが」
「ああ、まずは成功だ。このカネでどうする?」

ミジタには命にも変えていい宝物がある。
世界最高の長尾鶏の卵だ。腐りもせず割れもせず、そいつはミジタの

もっとみる
ルースター・マン ミノとケリー

ルースター・マン ミノとケリー

ルースター・マン番外編
ミノとケリー

俺、つまりブラックミノルカはまだ軍鶏の頃にケリー・コッカレルと出会った。
たまたま鶏舎が同じだっただけだ。

人間どもが蹴爪に剃刀を括り付けて闘鶏を楽しんでたんだ。
俺とケリーも闘わされた。
だが、なんでこんな人間どもを楽しませる必要がある?ケリーと目くばせして適当に軽い出血がある程度にやりあって逃げ出したんだ。

俺とケリーはジープに乗って追いかけてきた人

もっとみる
ルースター・マン 2

ルースター・マン 2

ケリー?やる気あんだろうな?
「オゥ、ミジタの野郎をやらなきゃ軍鶏に安らぎはねぇ」

ところでわかってんのか?
ミジタをやって裏の闘鶏を潰せば俺たちも用済みだぜ。

「結構なことじゃねぇか」
ケリーは首を伸ばしながら言った。
「俺たちも肉にされるのかね?」
皮肉混じりに笑うケリー。

まさかそれはないだろうが、ルースター・マンの扱いは鶏に準ずる。
雄は肉にされるとケリーがいうのももっともな話だ。

もっとみる
ルースター・マン 1.5

ルースター・マン 1.5

「なんだ?ミノか」
アパートの奥から首を振りながらケリーが出てきた。
「おい仕事だぞ、軍鶏にひでぇことしやがる奴らがここ最近で急増してる。もうボスを叩くしかねぇ」
「ふむ、それで俺にも乗れと?テメェの考えはわかりやすいからな」
「そうだ。2羽であのミジタの野郎を殲滅する」

とうとうその時が来た。
ボスを叩く。俺、つまりミノとケリーで。

まずは2羽で作戦を練ろう。

続く

短い更新です。思い付

もっとみる
続き書かなきゃ

続き書かなきゃ

ルースター・マン、長くは書けないだろうがとにかく終わらせる努力をしてみる。 
たまにアイデアの尻尾のようなものがチラつくが掴めていない。
急いでも仕方ないのでマイペースでやる。