マガジンのカバー画像

小説、SSなど

99
思いつきで書いたSS置き場です。
運営しているクリエイター

#イチャイチャ

ジェノスと櫛

ジェノスと櫛

先生の私物を整理している時、引き出しの奥の方に古びた櫛が見つかった。

「先生、失礼ですがこの櫛は?」
「あー、まだ髪があった頃使ってたやつだ」
「捨てま…いや、要りますよね?」
「まー買い直すだろうけどな」

先生はまだ髪が生える可能性を捨てていない。
だがこの櫛は確かに古すぎる。

「捨てていいよ。ジェノス」
「おれがもらっていいですか?」

先生にもまだ弱い時期があったのだと感銘を受けた俺は

もっとみる
ジェノスと昆布

ジェノスと昆布

時間が合わない先生のためにセールに来たジェノス。
予定していたものをすべてカゴに入れ、レジへ向かおうとすると
「利尻産、昆布 7割引 タイムセール」
と言うポップを見てしまった。
「先生は海藻の効果を頑なに信じているが迷信だ。しかし先生の喜ぶ顔が見たい」
ジェノスはふたつだけカゴに入れた。

この昆布をどう料理しようかと考えながらアパートへ戻る。

アパートの入り口で偶然サイタマと鉢合わせした。

もっとみる
あるはずのもの

あるはずのもの

先生とテレビを見ていたとき
「ジェノス」
と聞かれた。
「ジェノス、お前乳首あんの?」
「俺の身体は機械ですから乳首はクセーノ博士が省略しただろうと」
「自分でも探したことがないのか?」
「はい」
「ちょっと上着脱いでみろ」
先生に言われてエプロンを外し上着を脱いだ。
「確かに機械だな、でもどっかに隠れてんじゃないの?」
「俺は無いと思いますが」

しばし探す2人。
しばらくしてサイタマが
「おい

もっとみる
ジェノスの夢

ジェノスの夢

寝ようとしたらめずらしくジェノスが布団の中から話しかけてきた。

「先生、先生は俺の夢を見たことがありますか?」
「夢?見てるだろうけど忘れちまってるな」

これは嘘だ。
ジェノスとイチャイチャする夢は結構見てる。話したら襲われそうだから内緒だ。

「ジェノスは夢見れんの?」
「先生の夢は残念ながら見たことがありません。悔しいです」
「そういう時は枕の下に名前を書いて敷くといいらしいぞ」
「なるほ

もっとみる