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#19 失敗談①あれ?味が変だ。

本日は、「商品開発」の失敗談をお伝えしていこうと思います。

商品開発をやっていると、たくさんのチャレンジをする代わりに、たくさん失敗もしています。

失敗には、予測できないものもあれば、単純に凡ミスのものもあります。

本日は、僕が1年目にしてしまった凡ミスだけど、影響が凄くでかい例をお伝えしていきます。

それでは、どうぞ!


香料とは?

みなさん、よくパッケージの裏面にある原材料表示をじっくりと見たことはございますか?

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この写真を見ていただくと、「香料」と書かれていますね。

皆さん「香料」は何かご存知でしょうか?

本日の失敗談は、この「香料」が関係してきます。


「香料」とは「食品に香気を与えるもの」と定義されています。

少しわかりにくいですよね。

すごく簡単に説明すると、香料は果物の香りがする液体です。

これを例えば、飲料に少し入れると、リンゴや桃、ぶどうなど様々なフルーツの味が付きます。

これだけ見ると、すごく怪しそうに見えるのですが、世の中のアイスや飲料、お菓子にはほとんど入っています。

もし詳しく知りたい方は、下記の本を読んでみてください!

香料会社の方が書いている本なので、とても勉強になります。

(商品開発をされている方も十分勉強になるかも)



食品添加物に対しては、様々なご意見あるかと思います。

僕が商品を開発をやってきた経験からすると、「香料」なしでコンビニやスーパーに並ぶ商品を作るのは本当に難しいと思います。

飲料でいうと、賞味期間中に熱による味の劣化なども発生します。

そういう部分も見ていくと「香料」は欠かせない存在なのです。

許してあげてください。笑


あれ?味が変わった・・・

では、具体的な失敗例に移っていきたいと思います。

レシピ作りでは、香料の使用量も味を確認しながら決めていきます。

「香料」に関しては、砂糖や果汁などと比較すると使用量がとても少ないです。

イメージでいうと、砂糖を100kg使うところ、香料は0.1kgしか使わない。

それくらい、使用量が少ないんです。

試作時はノートに追加した量を記載しながら、香料を増やしていきます。

その時、ミスが起きました・・・

本来は、0.1kg使うところ0.01kgと書いてしまったんですね。

実は、この時ちょうど他部署の先輩から電話がかかってきて、焦っていたんです。

その日の試作は終了し、その試作品をチームメンバーに食べてもらいます。

試作品の出来が良く、その味をベースに、少し果汁の使用量を微調整をすることになりました。


次の日、昨日作成したレシピ通りに香料を入れて試作を行います。

この際、ノートに記載されている香料の量を間違っていることは疑いもしません。

試作品が完成し、チームのメンバーと味を確認します。


あるメンバーが

「味が薄くなった気がする。 昨日と同じレシピでちゃんと作ってる?」

といいました。


僕も、味を確認します。

確かに味がしないのです。

これは、本来は0.1kg入れなければいけないところ、0.01kgしか入れていないため、試作品の味が全く別物になっていました。

この時は、ラボの試作で済んだから作り直す+少し怒られるだけ済みました。

しかし、ぞっとするのが、生産本番のレシピの数字を1桁でも間違えていたら、その製品を廃棄することとなり、何百万もの損失につながります。


学んだこと

本日は凡ミスから起きた失敗例をお伝えしました。

今回の失敗から、味の調整に関わる試作最中は、先輩や上司だとしても後で話してもらうように調整するようにしました。

また、香料の量は少ない量で味に影響を与えるので、特に注意して記載するように意識しています。

やはり、僕ら商品開発の担当者は美味しい商品をお客様にお届けするのが仕事ですからね!

味づくりの「プロ」として、味づくりの部分はこだわりを持ってやっていきます。


最後に

今日も読んでいただきありがとうございました。

失敗談やトラブルに関しては、山のようにあるので、お伝えできる範囲でお伝えしていこうと思います。

失敗談いかがでしたでしょうか?

楽しんでもらいつつ、商品開発という仕事を理解して頂けると嬉しいです!

それでは、また!


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