HERPで6ヶ月間運用したHRオンボーディングプログラム。設計思想・具体的なコンテンツ・現状感じている課題
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HERPで6ヶ月間運用したHRオンボーディングプログラム。設計思想・具体的なコンテンツ・現状感じている課題

uxkong (Ryo Tokunaga)

ブログをどんどん書いて、HERPという会社をオープンにする活動。
前は人事関連では全社ミーティングについてまとめたので、今回は人事の新しい社員の入った際のオンボーディングについて。タイトルが長い。

CSのオンボーディングと混同しやすいので、HRオンボーディングと呼ぶ。

なぜこのテーマか?

以下を理由に書く。

・HERPでは2021年のはじめから会社横断でのオンボーディングプログラムを設計し運用を始めた。運用開始から半年強経ったため振り返りたい
・HERPに興味を持ってくれている方や直近入社する方が入社後を具体的にイメージできるようにしたい
・オンボーディングプロセスの品質を一段高めるためのインプットを得たい


HRオンボーディング立ち上げの背景

■ 今のHERPの組織について

HERPのオンボーディング事例を考える前に、イメージがしやすいように最近のHERPの組織状況をまとめる。

HERPは9月で役員・正社員合わせて40名近くの組織となる。
現在組織での主要な活動としては以下4つが動いている。
・HERP Hireという現在の売り上げをつくっている採用管理ツール(ATS)のサービス運営
・HERP Nurtureという新サービスの課金化に向けた開発
・HERPシリーズにおける新規サービスの立ち上げ
・コーポレート

立ち上げの背景

もともとHRオンボーディングは入社するメンバーが所属するチームで「いい感じにやる」という運用をしていた。

2021年1月からコーポレートとして全社共通での仕組みを設計して運用を始めた。
主なきっかけは以下2つがある。
・中途入社メンバーの入社人数・頻度が上がってきた、かつ今後増やしたい
・リモートメインの出勤スタイルとなった結果、キャッチアップや信頼関係構築の難易度が高くなったと感じた


HERPにおけるHRオンボーディングとは・考え方

以下はHERPにおけるオンボーディングの位置づけやまとめた文章(HERP社で実際に運用している内容)などをもとにしながらまとめた。

HERPにおけるHRオンボーディングとは

HERPにジョインした優秀なメンバーが早期から活躍できるように組織としてサポートすること

■ 前提としている考え方・基本思想

1. 入社するメンバー自身がパフォーマンスを出せるようにするための当事者であり、コミットする

2. 入社してくれた!で採用は終わりではない、各々に期待しているもしくはそれ以上のパフォーマンスを出してもらってはじめて採用と言える。
周囲のメンバーは、お手並み拝見というスタンスではなく、積極的にサポートする(情報提供やコミュニケーションなどを通じて)

3. 入社30日間でオンボーディングにおける5つの壁を乗り換えられるようなコンテンツを設計・提供する(下記詳細)

4. オンボーディングプロセス自体への意見・フィードバックを吸い上げ、プロセス自体を定期的に見直し続ける(現在は月次)

HRオンボーディングにおける役割分担

1. 入社したメンバー
主役。オンボーディングの目的が達成できる様に自ら積極的に動く、コミュニケーションをとる

2. オンボーディング責任者
入社したメンバーのオンボーディング成功に責任を持つ(主にチームメンバー)

3. コーポレート
オンボーディングプロセス自体の品質担保・向上に責任を持つ

HRオンボーディングのゴール

以下4つを達成することで、HERPのミッション達成に対して前向きな状態になっている
1. HERPの①ミッション、②事業・プロダクト、③組織・業務を理解している【学びの壁】
2. 自分自身の役割・業務のイメージができている【役割の壁】
3. 一緒に仕事をするメンバーに自分の弱みなども含めて気兼ねなくオープンに話せている【人間関係の壁】
4. 小さな成果を創出できている【成果の壁】

■ 上記設計にあたり参考にしたもの(5つの壁について)

Schooにいらっしゃった時代に武井さんが書いたnoteが本当に参考になるのでオンボーディングにこれから取り組む方はまず読んで欲しい。

自社でのオンボーディングも武井さんのnoteを参考に、ほぼ踏襲する形でスタートした。

オンボーディングで超える5つの壁について詳細は下記記事を読んで欲しい。

上記の5つの壁を乗り越えられるように、最初の1ヶ月で以下のようなスケジュールを目安として引いてオンボーディングを進めていく。

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下部でもあるが中途で入ったメンバーから、スタートアップでこんなしっかり準備しているんだという感想をもらうことが多い。一気に作って運用し始めたばかりでまだ発展途上なのに。完全に武井さんのおかげである。そして最初にインターフェースになるのがコーポレート全般見ているmami3だが、mami3のホスピタリティによるものでもある。感謝。

HERPのオンボーディングコンテンツ

大きく分けると概ね以下の内容である。
1. オンボーディングプログラム
 1-1. 研修・座学
 1-2. メンバーとのコミュニケーション
 1-3. 振り返り(1,2,4week)
2. 実際にチームで働く(OJT)

実際に行っている研修・座学やコンテンツについて

HERP理解を深めるための学習コンテンツと信頼関係やコミュニケーションを促すコンテンツの2種類がある。

---1. HERP理解を深めるためのコンテンツ---

・ミッション研修
fabichirox担当。fabichiroxのバックグラウンドや創業時の思いから始まり、HERPは何を成し遂げたいかを語る

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初期のミッション。懐かしい、エモい


・バリュー研修
fabichirox担当。組織として大事にしたい考え方、現状のバリューに至るまでの変遷や現状のバリューの意味合いを共有する

・HERPのこれまでとこれから
uxkong担当。創業からこれまでの歴史、事実に加えてどのような意図や感情を持って動いてきたのか、これからの方針を共有する

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・採用やっていきましょう
最近スタートした取り組み、HERPにおける自社の採用活動の重要性・今欲しいポジション・リファラル制度などを共有して、採用活動を始める一員となっていただき最初の仕事としてタレントを洗い出ししてもらう。

その他、研修採用業務理解、プロダクト理解、チーム別の業務理解などを深めるためのコンテンツを用意している。

---2. コミュニケーションや信頼関係構築を促すためのコンテンツ---

・入社初日ウェルカムランチ
現在はオンラインで実施、入社初日に45分のランチの時間を用意している。
任意メンバーが参加することができ、20人程度集まって実施している。
入社メンバーからの簡単な挨拶、シャッフルトークを行いながら相互理解を促し、会話のきっかけをつくることを目指している。

・Meは何しにHERPへ?
HERPメンバーのHERPで働くまでの経緯を自己語り形式で深堀りする企画。HERPメンバー一人ひとりのバックグラウンドの一部を知ることで、一緒に働きやすくなることを目指す。かなり赤裸々に語られ、結構好評な企画。以下のようなTopicが語られる。


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・家庭崩壊から人格が形成されるまでの話
・ベトナムでで毎日飛び込み営業し続けた話
・マッキンゼーのカルチャーの話
・ラーメン屋の店長からエンジニアに転身するまで話
・好きなモナドの話
などなど個性的な赤裸々エピソードが盛り沢山で楽しい会。

・ウェルカム雑談
チームメンバーとの1on1、最近開発チームでウェルカム雑談という名前になってていいなと思った。オフラインで机行って会話したりランチしたりする代わりになるもの。オンラインだと意図的に時間を取った方がいいなと感じた

・オンボーディング振り返り会
オンボーディング中に1週間・2週間・1ヶ月・2ヶ月と定期的にアンケートを本人から取得している。
そのアンケート結果をもとに、困っていることがないかや解消方法、武井さんのnoteでも紹介されている死亡前死因分析(1年後に辞めるとしたら何が要因になりうる?)などを行う。

アンケートでは準備の壁、学びの壁など5つの壁の進捗を回答してもらう。

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アンケート結果や議事録はオープンにしていて、チームメンバーに共有することで相互理解を促す。

・1ヶ月後の360°フィードバック
これはまだ運用に落ちきっていないが、結構効果があると思うのでこれから運用に落としていきたいもの。1ヶ月での働きに対して自分が関わったメンバーからのフィードバックをもらうというシンプルなもの。
ちなみに開発チームで全体で360°フィードバックを実験的にやった話は以下。

オンボーディングプログラムで変わったこと・得られた成果

やる前の状況を測れていたわけではないため、良い変化や得られた成果を箇条書きで上げていくと

■ 入社メンバーが受け入れ準備をしてもらえているという実感を得られるようになった

「HERPという会社・HERPのメンバーは、自分自身を準備して迎え入れてくれたと感じますか」という問いに対して、4月から入社した10名の方の平均点は10点満点中9.8点(1ヶ月後振り返りアンケートでの結果)とすごく高い点数が出た。

■ オンボーディングの進捗や状況が振り返りされ、社内でオープンになった

今までよりも振り返りが仕組み化された、かつ社内に状況が共有しやすい状態となった。
結果として相互理解を促すことができていると思っている。
かつ、新しいメンバーもこれまでのメンバーのオンボーディングがどうだったかも追うことができるようになっているのは良いと思う。

(入社メンバーの声)定期的な振り返りの場があるのは、立ち上がりを意識する機会になって良かった。

■ オンボーディングというプロセスのPDCAが回り始めた

これが結構いい話だと思う。型ができると改善が回る。

■ その他良かったこと
・統合的にコンテンツを用意・整理するきっかけとなった
・複数人を効率的に受け入れしやすくなった
・チームを跨いだコミュニケーションを促せる

現状感じている課題や伸び代

真に透明性高く情報を提供するということを目指したい

Ubieさんのブログでも出てくる透明性が高い状態の要件に照らすと、HERPは公開はできているが整理・配信ができていない。ここは結構課題。

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点ではなく線にしたい。組織としての考え方とアラインさせる、統合させる

組織としてどうありたいか、から一貫して落とし込めきれているかというとまだ足りない感がある。つくりたい組織像からオンボーディングのプロセス1つまでアラインできると強い。

現在HERPの方針や組織思想などをまとめたCulture Deckを作成しており、近々公開予定なのでそこを起点にしていきたい。

メンバーから会社への期待、会社からメンバーへの期待のすり合わせ

従業員体験において期待のすり合わせが大事だが、ここがやっぱり難しい。そもそも採用時のオファーの期待設定からオンボーディングでの期待の共有、評価までが一貫していないとどこかで崩れるが、ここも今はそこまで一貫してはできない感がある。

もっと歓迎ムードを醸成したい

外からは意外と思われることもあるが、HERP社はこういうことが苦手である。かつ入社当日の歓迎ムードをつくるなどの行為がリモート前提だと難しくなっているよなと感じる。

ので入社した本人がすごく求められていた、歓迎されていると感じられるようにしたい。

細かい工夫は色々できそうだけど、歓迎することの重要性の認識合わせと何を期待している人かどういう人となりかを入社前から伝えておくことが大事そう。

チームを跨いだコミュニケーション・信頼関係構築の促し

ここもリモート前提での働きに伴い、かなり意識して促しが必要なポイント。放っておくとチームに閉じがち。

主要なメンバーが積極的にチームを跨いでコミュニケーションをとっていって欲しい。

これから

課題を書いていて改めて思うが、オンボーディングの課題はオンボーディングプロセスだけの課題ではなく、組織課題がオンボーディングプロセスにも表出しているという構造になっている。ので根幹の組織課題を解いていきたい。

HERPには実はまだ人事専任がおらず、より良い仕組みをつくっていきたい、良い組織をつくっていきたい人事の方がいればぜひ一緒に手伝って欲しいです。気になる方はカジュアルにお話しさせてください。以上。


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uxkong (Ryo Tokunaga)
株式会社HERP 取締役COO 徳永 遼 HERP Hireのサービス責任者中心になんでもやってます! 採用・人事、プロダクト開発、スタートアップ経営、HR Techなどをテーマに記事を書いています。