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なぜ無料でUXセミナーをやるのか

先日、セミナー参加者さまからご質問をいただきました。
「どうして無料セミナーやっているんですか?営業目的ですか?」

答えは、
一言で言うと「草の根活動」です。

ありがたいことにお仕事につながる機会も結果的にはありましたが、
企画段階で直接的な営業になることは全く期待していませんでした。

UXの門戸を広げたい

UXは
あらゆるレイヤーや業種業態に通じる
とても大切な考え方や問題解決のアプローチ方法だと本気で思っています。

けれど
独立して移住して(特に非IT界隈で)直面したのは
「分からない」
「難しそう」
「自分に関係ない」
「IT系のやつでしょ」
「ビジネスのやつでしょ」

と、認知や理解のだいぶ手前で敬遠されてしまっていた状況。

すごくもったいないなと。

なので
私が作る入門セミナーは
「UXぜんぜん怖くないよ〜♪」
「意外と面白いよ〜♪」
「みんなの役に立つよ〜♪」

というメッセージを伝える構成にしてます。

定義とか網羅性とか正しさとかは一旦置いておいて
まずは心のハードルを少しでも下げられたらいいなと。

そのためには
「おもしろい」と思ってもらえるセミナー体験を設計しなくては。

どこかの誰かが言ってた「面白く伝えるのがプロ」というフレーズを念頭に
試行錯誤なうでございます。

自分の仕事を理解してもらいたい

もうひとつ、エゴな理由がありました。

「UXコンサルタントやってます」が通じなすぎてツラい
ってやつです。

SIerからUXコンサルファーム、SaaS事業会社と
ずっとIT畑にいたものですから
だんだん感覚が麻痺して忘れてたのですが、
そもそも「ユーエックス」という音自体を
聞いたことがない人のほうが大多数なんですよね。

そりゃあ、
ポカンとかパチクリとか・・・
とかされて当然なわけです。

プライベートで何年も親しくしている友達からも、
「結局何の仕事やってる人なのかは全然分かってない」
とか言われちゃうわけです笑

いや、いいんです。全然いい。

でもね…
地味にキツいなと笑

そんなわけで
セミナー形式にしているけど実はただの自己紹介
という側面もございますです。はい。

やってみたら景色が変わった

そんなこんなで4~5回ほどやってみました。
「ユーエックス」聞いたこともないよって方向けに、UX基礎コースと題して「UXって何?」「UXリサーチ入門」「体験設計入門」「UIデザイン入門」を無料セミナーで実施しました。

また、クローズドで、某金融機関の経営トップの方々向け社内勉強会も実施させていただきました。(その後動画は社員全員必須視聴プログラムに組み込んでいただきました)

やる前には全く見えていなかったことが色々わかるようになりました。

一番嬉しいのは
「UXって自分にも使えるんだと分かった」
「あれもこれもUXだって気づいた」
「普段の仕事で無意識にやってることが言語化された」
「自分でもUXを実践していけそうな気がする」
なんて気づきを得ていただけるときです。

そうそう!そうなの!!よかった!ありがとう!!

また、
みんなの会話の中に「UX」という言葉が登場してるときも
ついにやけてしまいます笑

特に、リアル会場のセミナー後は希望者と懇親会に行くのですが、
そこでは「一杯目のドリンクが早いとUXがいいよね」だとか
「このメニュー分かりづらくてUX悪いな」みたいな会話が
普通に繰り広げられているのです。
ステキです。
(そこはUIやろ的なツッコミは無粋)

さらに、
「自社のチームで資料共有してみました」だとか
「今取り組んでいるサービスの改善に生かせました」みたいなお話を
聞かせていただけることも増えました。
ほんとありがたい限りです。

これから

企画から運営まですべて自分でセミナーをやってみると
「人に教えると、教わる人より教える本人が一番勉強になるんだよ」
って どこかで聞いた話が腹落ちしました。(だいたい出所を忘れちゃう)

ネタや伝えたいことはいくらでもありますし、
今後もう少し実務に踏み込んだ企画も検討中です。
本業との兼ね合いでぼちぼち続けていければと思っております。

先日、同業の方とお話しする中でしみじみしたセミナーをやる意味をツイートしました。

いやほんとこれで。
いまお仕事させていただいているクライアント様はずっとずっと前に誰かの記事や書籍でUXを知って勉強してらした方がほとんど。
たまたまタイミングが合ったご縁に感謝しつつ、
次のいつかの誰かの何かに繋げていく貢献を少しでもできればと思っています。

アーカイブ動画・資料

一般向けの資料と動画は全て公開しています。
ご興味ある方は覗いてみてくださいませ。

スライド資料

https://www.slideshare.net/TomoyoWatanabe1

動画(画面録画したもの)

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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