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日本語訳に違和感-英検1級への道⑧-

英検1級のリスニングを解き、解説を読んでいた時のこと。なんか日本語訳が気持ち悪い。具体例を挙げる。

2019年第1回Listening Part1 No.1の前半部分

A:How did the job interview go, honey?
B:I think they're going to offer me the job. And the potential income seems pretty good, depending on how much I sell. But i just don't know…
A:What do you mean? It sounds like everything you hoped for.
B:The company president seems a little obsessed with money. He made it sound like everyone in the world wanted to get rich.

もしあなたが、これに日本語訳をつけてくれと頼まれたらどんな日本語にするだろうか?少し考えてみてほしい。

なんとなく考えがまとまっただろうか。模範解答に書かれていた日本語訳は以下の通りだ。

A:就職の面接どうだったの?
B:仕事のオファーはあると思う。それに、私の売上次第でかなりいい収入になる可能性がありそう。だけど、どうしようかな…
A:どういうこと?何もかも君が望んていたとおりに聞こえるけど。
B:社長が金の亡者みたいな感じなの。世界の誰も彼もがお金持ちになりたがっていると言わんばかりだった。

この日本語訳を見て、どう感じただろうか。僕が冒頭に書いた「気持ち悪さ」を言語化してみようと思う。僕が感じた気持ち悪さの正体は、あまり聞き慣れない日本語で書かれている点にあるように思える。

もし僕が日本語訳を当ててくれと頼まれたらこう書くだろう。

A:就職の面接どうだった?
B:内定もらえそう。しかも、たくさん売れば、給料が良くなるみたいなんだよね。でもなんだかなあ…
A:どういうこと? 良さそうに聞こえるけど。
B:社長がお金のことしか考えてないのよ。世界中のみんながお金持ちになりたいと思っているはずだって。

「オファーがある」とは言わないし、「可能性がありそう」に限っては重複表現に聞こえる。「可能性がある」で十分なのでは?

もっと、一般的に使用される言葉を使ってくれれば、勉強しやすくなるのに、と思う。

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