余裕ある時間
雰囲気のある30歳くらいの男性。
作業着を着て軽トラの横に立ち、煙草を吸っていた。
私は車の中から何の気無しにその様子を見ていた。
男性はゆっくりと煙草を吸いこみ、肺が煙でいっぱいになる位の時間を置いて、ゆっくり煙をはいた。
次の一口にいくにも一呼吸置き、腕をゆっくり口元に持っていき、ゆっくり下ろしながら煙をはいた。
スローな動きで最高に素敵な煙草の吸い方だった。
百害あってなんてろは今は置いといて、
せかせか煙草を吸ってニコチン補充というのとは違い、あの男性の煙草は本当に美味しそうだった。
煙草を吸う本来の意味を見た気がした。
喫煙者には肩身の狭い時代だが、私はどこかから流れてくる煙草のにおいが好きだ。
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