次男からの電話
次男の彼女が妊娠していることが分かった。
『お父さんには自分で話すように。』と、伝えていたが次男からはなかなか連絡がなかった。
気になりつつも次男を信じて待った。
しばらくして次男は夫に連絡をしてきた。
夫から聞いた話によると、
次男はとても不安そうだったという。
今の仕事は好きだけど、安定した仕事ではない。
彼女と子どもを養うことへの漠然とした不安。
父さん母さんは両方の親同士と仲がいいけど、俺は彼女の親にまだ会ったこともない。などと気持ちを話したようだった。
夫は、『どんな仕事でも、父さんの歳になったってずっと勉強していくんよ。』と言い、子どもを授かったことには『おめでとう』と話したようだった。
口下手な2人がどんな風に会話したのか私には分からないが夫と次男が話せたことは良かったと思った。
最後に次男は
『挨拶に行く時、手土産持ってった方がいいよな。』と聞いてきたらしい。
一丁前にそんなことを考えるようになったんだなと笑ったと夫は言っていた。
生きていると思いもよらないことが突然起こる。
知らなかった人と縁が繋がることもある。
どうなるかなんて分からないけど、それでも自分の人生の途中を進むだけだ。全部これでいい。
次男は翌日スーツを着て初めて相手のご両親へ挨拶に行った。
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