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私が失敗したうつ病になるまでのことと、すべきこと
皆さんは適応障害とうつ病の違いはご存知だろうか?
私自身医師ではないが、うつ病に罹患したことで医師から説明をうけた知識を使い、現在辛い思いをしている方のためになれないかと思い筆を取ることにした。
先に結論から言っておくと「さっさと心療内科に行ったほうがいい」。
▼うつ病と適応障害の違い
適応障害とは「うつ症状の伴う気分の落ち込みや障害のでること」で
うつ病とは「脳からでるホルモン分泌の異常」と医師から聞いた。
特徴として
適応障害は抗うつ薬が効きづらく、原因となるストレスから離れることで回復することが多い。
対してうつ病は抗うつ薬の効果が高く(もちろん個人差はあるが)、原因となるストレスから遠ざかっても回復する速度が遅い。
らしい。
何もしていないのにひとりでに涙が出てきたり、出勤途中あるいは出勤後に決まって腹痛に苛まされたりするのは適応障害の可能性が高く、感情が他人事になったり希死念慮が出てくるとうつ病の可能性が高い。
誤解されやすいのが「うつ症状」と「うつ病」の混同で
うつ症状とは気分の落ち込みによって起こる症状全般を指し、うつ病はその名の通り病名である。
▼現代社会はストレスの宝庫
生きるということはストレスとの闘いであることは読者の皆さんも体感しているだろう。
ストレスフリーで自己肯定感が高く、日々楽しく過ごしていけるのは一部の成功者だけだ。
過剰な要求をする取引先
罵詈雑言を投げつけ人を人と思わない振る舞いをする顧客
まるで駒や物のように使い捨ててくる上司や会社
例に挙げればいとまがないが、何かしら思い当たるのではないだろうか?
(もしかすると成功者も自分にそう言い聞かせているだけなのかもしれないが)
▼心療内科ってハードル高くない?
私が店長として働いていた時、部下に適応障害の診断が出たスタッフがいた。
最初は単なる体調不良で欠勤だったが、内科医に「その症状なら心療内科にかかりなさい」と紹介を受け、結果「適応障害」の診断が下った。
そしてそのまま休職→退職になってしまった。
正直私自身もストレスが多大にあったし、心療内科に行けば何かしらの診断がでると思っていた。
だって働くってことはストレスでしかない。
客商売だったので理不尽なクレームや暴言に晒され
加えて責任者という立場上、店舗の売上目標を達成させるために頭を悩ましていたからだ。
だから心療内科に自らおもむく行為は、どこか甘えのようなものを感じてしまっていた。
後日自分がうつ病になった時、この考え方のせいで苦労をする羽目になったのだったが。
▼傷病手当と障害年金という強い味方
適応障害やうつ病になると大半が休職か退職の選択をするだろう。
ここで知っておいてほしいのは、大事なお金のこと。
傷病手当と障害年金についてだ。
どちらも申請してから3ヶ月の審査期間があるが、療養中で働いていなくてもお金がもらえる。
傷病手当は直近一年間の給与の約6割が最大1年6ヶ月の間支給され、障害年金は等級と厚生年金か国民年金(細かく言えば過給年金などもある)かで支給額が変わってくる。
必要なのは医師の診断書(*)と加入している保険組合への請求書を毎月送付すること。
* 診断書の様式は加入している保険組合によって変わるので、自社の社会保険組合のフォーマットを確認しておこう。
ちなみに傷病手当と障害年金は同時に申請することはできるが、併給はされない。
厳密に言えば併給されるけれど、傷病手当が支払われているうちは障害年金の支給額に調整が入って減額される。
▼心療内科にさっさと行ったほうがいい最大の理由
心療内科にさっさと行ったほうがいい最大の理由、それは「うつ病か適応障害か何でもないか」をハッキリさせるためだ。
前述の通り適応障害ならば原因となるストレスから遠ざかれば比較的早く改善される。
別に心療内科に行って必ずしも病名を言われなくたっていい。むしろ「気のせいです。ストレスが重なっているだけ」と言われたほうが良いまである。
だって転職して新たな環境で再スタートすることだってできるし、休職もしなくて済む。なんだってできる。
経済的にもその方が助かるしね。
最大と言っておきながら
すまない、もう一つ大事な理由があるんだ。
それは「障害年金の受給条件を満たす」ため。
障害年金が認められる病名や障害はいくつかあるが、ここでは「うつ病」にだけフォーカスする。(適応障害は傷病手当の対象にはなるが障害年金の対象にはならない)
障害年金を受給するためには「初めて心療内科にかかってから1年6ヶ月経過していること」という条件がある。
本当はうつ病なのに、心療内科に行くのってなんだか気が引けると思って行かないでいると
受給の条件をいたずらに伸ばしてしまうことになって辛い思いをすることになる。(ちなみに私はこの失敗をしている)
▼うつ病と診断されたら
うつ病になると受けられる制度の一つに「自立支援医療制度」というのがある。
おそらく心療内科側から説明されるとは思うが念のため書いておこうと思う。
各市区町村の役所で申請するのだが、申請すると診察時の金額が大幅に控除される。
そのためうつ病と診断されたら必ず役所に申請しに行こう。
▼障害年金の支給される等級について
障害年金が支払われるのは障害等級1級と2級だけで、3級では支給されない。
そのうち1級はほぼ寝たきりなどの重度の障害となるため、うつ病ではまずあてはまらない。
なので2級と認めてもらわなくてはいけない。
2級と認められるか否かは医師の診断書に基づいて判断されるため
診断書を正しく書いてもらうためにも医師には「できないこと」をハッキリと普段の診療から伝えよう。
私のおすすめは社会労務士に相談すること。
個人で受けてくれるところもあるが、断られる可能性もある。(私は門前払いだった)
ただ、安心して欲しい。
市区町村に無料で相談を受けてくれる組合が存在し、そこから代行を受諾してくれる労務士事務所を紹介もしてくれる。
うつ病になると今まで当たり前にできていたことが全くできなくなるもの。
会話ができなくなったり、お風呂に入るのが重労働になったり、外の臭いが気持ち悪くなったり、音がうるさく感じたり、死ぬしかないなと思ったり。
あとは「楽しい」や「おいしい」も無くなる。
それでもあなたに生きてほしいと願う人たちがいる。
うつ病が重症化してからだと色々な申請を調べたり実行したりするのは大変だ。
これを読んだ当人あるいはその周りの人の助けに
少しでもなりますように。
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