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文字であそぶデザイン

私が好きなデザインの形に「文字を使って遊ぶ」というものがあります。遊ぶといっても極めて高度なアート性のある高尚な遊びです。
みなさん、アンビグラムって知ってますか?


アンビグラムとは?

アンビグラムとは語を与えられた形式だけでなく異なる方向からも読み取れるようにしたグラフィカルな文字のことです。

もう少しわかりやすい例をお見せしましょう。

日本の代表的なアンビグラム作家さんの最近の作品です。文字を回転させると別の文字になるというアート性はもちろんのこと、色の濃淡や "はらい" によって文字自体から納豆がイメージされる点も気に入っています。

右下の作者のサインも、ひっくり返して同じ文字になるタイプのアンビグラムになっていますね。お見事です。ちなみにサムネイルのNISSINのロゴも実はアンビグラムになっています。知らなかった人も多かったのでは?

このような作品はポスターをはじめとして、主に年賀状や手帳などに広く用いられています。ご覧の通りあまり視認性に優れているデザインではありませんから、文字の表記方法というよりは一つの芸術とみなされているようです。年賀状や手帳など手に取れるものに用いられるのは、ひっくり返すという操作を必要とする以上あまり大きすぎるとデザインの良さが十分に発揮できないからでしょう。

お伝えしたものの他にもいろんなタイプのアンビグラムが考案されています。著作権の関係でお見せすることは難しそうですが気になったらネットで調べてみてください。ハッと目を見張るものがたくさんあるはずです。

日常に潜むアンビグラム

アンビグラムの存在はTwitterで見て知ってるけど日常生活では見たことがないなぁと思っていた私でしたが、先日ふとアンビグラムを発見してしまいましたのでご紹介します。

それがJR西日本の電車内広告のロゴ。ひとまず見てみてください。

JR西日本ニュース【公式】ツイートより抜粋

一見すると独特の字体で "WEST" と書いているようにしか見えませんが、水色の部分をよく見るとカタカナで "ミライ" と書かれているようにも読めるのがわかるでしょうか。実際ミライの字が読めなくても内容の理解はできますが、読めるとさらに面白いデザインになっています。

友人にこの話をしたところ気づいていなかったとのことでした。注意して見ないと気づくのも難しいんでしょう。上で紹介したアンビグラムも、ことわりなく見せられたらただ独特なフォントだなぁで終わってしまいますもんね。アンビグラムを実際にデザインに活用する際は見せ方が大切なんだなと思い知らされます。


みなさんもアンビグラム、探してみて下さい。
それではこのへんで。

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