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ペントミノ講座② 線対称な図形について、もう少し

みなさんどうも、うつろです。
金曜日にあげられなかったので、今日に埋め合わせ。
ペントミノ講座、今回は3回目。前回に引き続き線対称な図形のお話です。前回の記事を読んでいただけるとわかりやすいかな。

(読まなくてもわかるように、わかりやすい説明を心がけます!)

線対称が複数あると?

前回紹介した線対称な図形。上の記事のヘッダー画像のように、裏返すことで形は同じで異なるピース配置になるような図形のことでした。
この線対称な図形が複数存在すると、異なる組がよりたくさん見つけられることはなんとなく予想できると思います。実際に見てみましょう。

数によって見つかる解は指数関数的に増える

線対称な図形を複数もつ解の一例

上の解を見て下さい。この解には線対称な図形が複数隠れています。どこでしょうか?

正解は、Fミノ (肌)・Xミノ (黄) でできた形と、Lミノ (橙)・Iミノ (黒) でできた形。この図形それぞれを、対称軸を中心にひっくり返すことで別の解が見つけられるわけです。2ピース構成の線対称な図形の場合対称軸は1つですから、線対称な図形が1つ増えるごとに見つかる解の総数は2倍に増えていきます。
ただこの関係式、一概に成り立つものではないんです。

指数関係が成り立たない場合

線対称な図形の個数に対して指数関数的に解の数が増えるとすると、線対称な図形がn個のとき解の総数は2のn乗 (個) になるはず。
しかしこの関係が成り立たない場合があります。それは、線対称な図形同士が特定のピースを共有している場合です。

図形同士がピースを共有している例

よく見るのが上の二つ。どちらも線対称な図形が2つ含まれています。
これらの図形に共通して言えるのは「片方の線対称な図形をひっくり返してしまうと、もう片方の線対称な図形がなくなってしまう」ということ。頭の中で想像してみて下さい。
したがってこのような図形を含む場合、線対称な図形は2つ含まれているが見つかる解の数は4つではなく3つ、ということになります。ちょっとややこしいですね。

線対称にまつわる不思議

線対称な図形を見つけていて、不思議に思ったことがあります。
同じ2つのピースで、線対称な図形が複数作れる場合があるのです。
中でも驚いたのが、PミノとYミノでできる線対称な図形。

Pミノ (赤) とYミノ (緑) で作れる線対称な図形一覧

同じピースの組み合わせで、異なる線対称な図形がなんと3つもできてしまうんです。どれも実際の解への出現頻度は低いのですが、理論の上では非常に興味深いと思っています。

3ピース構成の線対称な図形

解を探していると、3ピース構成の線対称な図形を含んだものも見つかるようになってきました。ただ2ピース構成とは若干の違いがあります。

2ピース構成との違い① できる形が少ない

2ピース構成の線対称な図形は、その外形に非常に多様性がありました。(一応前の記事をもう一度貼っておきますね)

しかし3ピース構成となると、外形にここまでの多様性はありません。どちらかというと、含むピースを変えることで同じ外形の図形を複数作るという感じですね。

2ピース構成との違い② 対称軸が1つとは限らない

これが最大の違いだと思います。写真を見ていただけるとわかりやすいかな。

対称軸が2つあると4通りの置き方ができる

3×5の長方形が解に含まれていたとします。この図形には上の波線のように対称軸が2つあります。よって示したように、4通りの置き方ができることになるわけです。この形が含まれていた場合、一気に解が4つ見つかることになります。
ただ実際、解にこのような形が出現することは極めて稀です。あくまで理論上の概念として、目を見張るものがあります。


いかがでしたか。
書いていて思うのですがこの記事、内容が堅くてなんか論文みたいですね。やっていることは簡単なのですが、時々数学的な観点も入る。どうすればスキをいただけるか、必死で考え中です。

スキ、コメント、フォローなどリアクション大歓迎。それではこのへんで。

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