トトロフィルターに気づく

物の見方が全く同じひとはいない。

そんな当たり前のことだけど、そこに気づくのは難しい。

そこで自分の見方に偏りがあることや、
フィルターがかかってることに気づくには、
アートに触れるのがきっかけになる・・・

なんて、かっこいいことも言われるけど、
笑いに触れるのも、
結構良いきっかけになると思ってる。


ところで、かまいたちさんの漫才にこんなのがある。


https://www.youtube.com/watch?v=iKOgH2opVME


”トトロを見ちゃった人が、
 見てない俺に追いつこうと、
 見てないあなたに戻ろうとしても
 決して戻れないし、追いつけないのだ!”

というアホな1点をとことん自慢し続ける、
かまいたちさんの傑作漫才だ(結構好き)。

 確かに、トトロを見てない世界を
 もう一度取り戻すのは無理。

 それどころか、
 見てなかった頃の目線すら、
 取り戻すのは結構大変。

トトロを見たことのない世界へ、
既に見たことのある人が追いつけない
のはその通りで、

 それはもう、

  時間という壁に守られちゃってて(笑)

  見ちゃった人には
  選ぶ権利すら与えられてない(爆)

わけですが。

そこはおいておいても、
人はみなフィルターを一度手にしてしまうと、
それを手放すのはとても大変で。

その実例は、成功した人や組織が、
その成功パターンを手放せず、
腐っていったり壊れていったりするのを見るなど
枚挙に暇がなくあふれています。


自分に備わってしまったフィルターを、
どうやったら手放して、
物の見方を広げることが出来るのか。

少なくともまずは、
そこ(自分はフィルターをもって見てる事実)
に気づく事が大切。

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 無意識の落とし穴(フィルター)も、意識することによって影響
 力を弱めることができる。意識するためには注意を払えばいい。
 ふだんは無意識に行うプロセスに注意を払った瞬間、それが意識
 の領域に入ってくる。知覚フィルターの存在に気づくことさえで
 きれば、フィルターについて理解し、必要に応じて排除すらでき
 る。
   『観察力を磨く 名画解読』エイミー・E・ハーマン
   https://ux.nu/pvjYf
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例えば「森」を考えるとして。

トトロが示す森についての深い世界観は魅力的で、
捨てる必要もないフィルターだろうだけど、
それでも自分には既にそんなフィルター越しに、
森やファンタジーや生き物を見てしまうだろう。

そこへまず、自分はそんなトトロを通して
森を見つめていることに気づき、
さらに生命工学や農業や南方熊楠やらを
重ねて見つめるならば、
私の中の森はもっと豊かになってゆくはずだ。

偏りがあると、
正しさに頑迷さが滲んでしまう。


先日もあるひとと、
環境問題の意見を交わしていたら、
つい熱くなって自分の偏りが出ちゃってて
反省してた。


これでは相手に思いが伝わらない。

自分の目線に多様性を持ち続けることが、
他者に伝える力のひとつにもなりうるはずだ。


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