うとQ世話し 脳進化に見る人類の曲り角

2021/3/2
(うとQ世話し 脳進化に見る人類の曲り角)
或著名な博学氏によると人間の脳は1万年前以降進化していないのだそうで。
「ええっ?こんなに色んな発明をしたり発見をしたりしているのに?」
と疑いましたが、そうであるらしいのです。
1万年前以前に人間が何を発明したかというと(ここでは発明を人間の脳の進化の尺度としました)一つには「火」を扱うようになった事から始まって、矢尻や石斧、石包丁等の「道具」を作り出す様になった事が上げられます。
後は1万年前より若干現代に近くなりますが「お金」の原型等も発明されております。
他にも宗教や国家の原型も発明されておりますが、話が複雑になるので、この紙幅では割愛させて戴きます。
その代わり「お金」「宗教」「国家」を纏めて(というと怒られるかもしれませんが)「概念」の発明とさせて戴きます。今少し分かり易く換言しますと「信用(価値)」と言ってもいいかもしれません。
つまり人間の脳の進化がとまる以前の大発明というのは「道具」と「概念(信用価値)」だった訳です。
その発明に比べれば、それ以降の農耕や活版印刷、蒸気機関、電気、computer、internet等は、その比ではない事になります。
しかも面白い事に、最初の大発明である「道具」の発明は氷河期という大困難時代に発明されている事です。因みに信用価値(概念)は、それより緩い環境だった、その後に到来した間氷期の大発明でした。
そうして、その二大発明、即ち「道具」と「信用価値」以降の発明は、その細分化ないしは深化発展発達レベルの話に過ぎない、と言う事でしょう。
道具で言えば火、矢尻、石斧、石包丁以降、活版印刷、蒸気機関、電気、車、飛行機、コンピュータ、そうしてIT, AIという現時点の最終形に至っている。
一方信用価値(ここではお金に代表させます)の方は、石貨、トークン(粘土状の物)、金属貨、紙幣、小切手、credit card、仮想通貨(bit coin等)と深化を辿り現在に至っている。
しかしいずれもそれらは「深化(発展、発達)」という深掘りであって「進化」という一歩前へ、一歩全く違った世界へというレベルの飛躍ではない様です。
言い方は悪いのですが「進化」が前へ進むイメージなのに対して「深化」(深掘り)は、その場に留まって、先に進まず、その地点での作業を繰り返しているイメージなのです。
なので、その博識多才の方は「人間の脳の進化は1万年前から留まっている」と言ったのではないか?と勝手に推察しております。
最後にもう一つ。
即ち「道具」も「信用価値(概念)」も生物としての人目人科、人間そのものの外に存する産物です。
その事に対して注意しなくてはならないのは、人間の外にある派生物に頼りすぎて呑み込まれ「人間本体が弱体化する事態」
庇を貸して母屋を取られるが如き「適者生存能力を浸食される危険」
それらを思うと今、人間自体に宿る本来の、そして未知の力に今一度目を向ける必要性を強く感じる様になりました。

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