(うときゅういっきの「これから」同調圧力 デフレ1)

2021/11/30
(うときゅういっきの「これから」同調圧力 デフレ1)
海外では原材料が上がった場合比較的価格転嫁が受容されるのですが、我が国では価格転嫁が進まずにコストへの抑制や下方圧力が働くケースが多いようです。
コストの構成を見ますと人件費、原材料費、その他維持費が一般的です。
一方デフレとは何かと申しますと
価格が下がるのは皆さんご存じだと思いますが、以外と知られていないのが
単位辺りのお金の価値が上がる、詰まりお金の単位辺りの価値観が相対的に上がるためにお金をストックする(タンス預金、手元に置く。使わない)に在るわけです。特に我が国では。
勿論皆さんはそんな貨幣価値論を考えているわけではなく、無意識に行っているわけですが、経済学的に申せばそういうことになっております。
此処で大切なのは、買う物の質や量が同じであれば単位辺りのお金の価値観が上がるという事です。
もし、生産者側が同じ利益を確保しようとして原材料の質や量を落としたり、人員削減で製造工程をカットしたりすれば、単位辺りのお金の重みが上がって居るのに対して、物の質がそれ以下に下がっていれば、お金を払いすぎている勘定になりますので、コストパフォーマンスが低下し、生産者が家庭では消費者となる皆さんは価格が下がっていても買う気が起こらなくなるわけです。
簡単に言うと、自分の昼間の仕事場での経験から他の商品もそれと同じ手抜きだと直ぐに連想し、安物買いの銭失いを避けようとするはずだからです。
そしてデフレ下で給料が上がることなど考えもしない消費者となった人達、特にその奥さん方、就中ご主人から入智恵された専業主婦さん方は
「どうせ質や量を誤魔化しているんでしょうから、もっと価格を下げなさいよ」
と更に下方へのデフレスパイラルが加速することになります。将に負の連鎖です。
こうなってしまうとご主人やパートの奥さん方の給与の減額、雇い止め、リストラによる解雇が頻繁に起こるようになります。
又業者さんへの圧力も買い叩きなど優越的地位の乱用によって相当なレベルになり、同じ事が業者さんの会社でもその従業員の家庭でも起こることになります。
すると我が国全体が負のスパイラルのまっただ中に沈んでいくことになる訳です。
もし、正確にコストが下がった分だけ反映して価格を下げていれば、少なくとも幾ら価格を下げても数量が増えない所謂「流動性の罠」には陥らない気がします。
底を打った安心感がうまれるからです。しかし妙な手抜きをすれば不信感から疑心暗鬼が生まれ、結果ドンドンおかしくなっていく気が致します。


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