中国語の授業に潜入!~TLPの語学の授業はいかに?~
皆さんこんにちは! 你好(ニーハオ)!
この記事では、私たち文系中国語TLPの授業を紹介したいと思います。リベラル・アーツの一環として語学が重視されている東大の駒場の授業ですが、そのなかでも特に第二外国語に力を入れているTLP。そこで行われている授業はいかに?
1.中国語が毎日!
まず私たちのクラスでは、毎日(!!)中国語の授業があります。通常のクラスでは語学の授業は必修で週2日、その他に選択できる授業もありますが、この授業の多さはトップクラスです! この週5日の授業は次の4種類からなっています。
A. 中国語一列・二列
一つ目が「中国語一列・二列」です。聞きなれない授業名ですが、端的には文法の授業です。『汉语课本』を使って進めていきます。
B. 中国語初級(演習)
二つ目の授業、中国語初級演習では、一列・二列の授業で学んだ文法事項を実際に簡単な会話や作文で使えるようにすることを目指します。教科書は『汉语 纵横 精读课本0』を使います。
C. 中国語初級インテンシヴ(会話)
三つ目はその名の通り、会話表現について学ぶ授業です。教科書は初級演習と同じシリーズの会話用のものを使います。ただこの教科書、説明が英語と中国語しかないという鬼門です。
D. 中国語初級インテンシヴ(聴解)
最後は聴解、つまりリスニングの授業です。中国語において最大の難関として立ちはだかるのが発音です。(後述)それを正確に聞き取るのも至難の業。授業では、書き取りクイズ(听写)に苦しめられています。
教科書は、東大オリジナルの教材が配布されています。
以上五つの授業が各週一回ずつ開講されています。続いて、詳しい授業内容に迫っていきましょう!
2.少人数の集中授業
中国語の授業は、基本教科書のスキットを確認→新出の文法事項・単語の学習→例文の発音練習
という流れで進みます。時々学生が指名されて例文の発音をするということもあります。中国語の発音はとても難しいので、自分の名前(しかも中国語で)が呼ばれるとドキッとしますが、優しい先生方ばかりで、何回かトライすると「很好(ヘンハオ)!(So good!)」「非常好(フェイチャンハオ)!(Very good!)」とほめてもらえるので、やる気がアップします。このように一人一人の発音を細かく確認してもらえるのも、少人数の授業ならではのよさです。
中国語の授業では、クラスメイトとの助け合いも重要です。分からない単語を教えあったり、互いに発音を確かめあったり...…。オンライン授業が実施されていた最初の2週間には、Zoomで発音の自主練をしている人たちもいました。
3.大変な点も……。
とはいえ、良いこと尽くしに見えるTLP中国語の授業にも、大変な点はあります。
一つ目は、発音が難しすぎる! ということです。
これはTLPというより、中国語を学ぶ際に大変な点でしょうか。
中国語には36種類の母音と21種類の子音があり、それに四声とよばれるトーンが4種類あります。しかもトーンをひとつ間違えると意味が変わってしまうというシビアさがあります。例えば、おなじmaという発音でも、高く平らに伸ばせば「お母さん(妈)」に、低く抑えると「馬(马)」になってしまうのです。
中国語TLPではこの難関の発音を、わずか2週間で終えてしまいます。オンラインで行われた10回の授業は、本当にあっという間でした。これからずっとこの発音の難しさに苦しめられるのでしょう...。
二つ目は、進度がめちゃめちゃ早い! ということです。
前述のように中国語の授業は毎日あるので、当然次々と新しいことを学び、覚える必要があります。とくに新出単語がどんどん出てくるので、片っ端から覚えていくのはとても大変です。一方でこれは、早速いろいろな表現がつかえるようになる、というメリットの裏返しでもあります。毎日ある授業のおかげで、発音の授業が終わってまだ一週間の私たちですが、すでに ”我们每天都学习汉语。”(訳: 私たちは毎日中国語を勉強します)という表現も可能になっています。
4.まとめ
以上文系TLP中国語の授業を紹介しました。トライリンガル・プログラムで、そして東大の中国語の授業で、どのようなことが行われているのか、より多くの皆様にお伝えすることができたなら大変な幸せです。
本企画では、授業を担当している先生方はどんな人たちなのか、中国語以外にはどんな授業があるのか、などほかにも様々なことを紹介しています。ぜひ引き続きご覧ください。
大家,再见(タージャー・ツァイチエン)!(ではまた!)
(担当:Y.U.)
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