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宝物

あなたには宝物がありますか。
私にはあります。

特に宝物として意識してたわけじゃなかったんですが、ずっと捨てずに手元に置いてあって、最近になってようやく宝物だったんだと気づけました。


私は小◯の2学期-中◯修了までの◯年間、父の海外転勤で韓国ソウルの日本人学校に通っていました。

もう今では思い出せないんですが、渡航してすぐの頃はやはり環境の変化にびっくりしたのか、精神的に滅入ることもあったようです。

ソウル日本人学校は、今思えばかなり特殊な場所でした。普通の日本の小中学校と違って、転出入が激しく、折角仲良くなったのにあいつはもういない、なんてことが日常茶飯事でした。

まあでも子供なりに皆しっかりしてて、別れに滅茶苦茶落ち込むって人はいませんでした。寂しいなとは思うけど、そういうものだとわかっていたから。

そんな時間の中でも、幸いなことに私には沢山の友達ができました。今連絡先を持っているのは数人しかいませんが、同じ時間をあの場所で過ごしたのは良い思い出です。

小さな悩みとしては、自分の進学先が進学先なのでどこの大学に行ったのかこちらから聞きにくいってことですね。そんなこと気にしないとは思うけど、いかんせんもう何年も会ってなかったりするわけで。


話が逸れましたね。宝物の話に戻します。

ソウル日本人学校の生徒は、日本に帰るって際に、クラスメイトから寄せ書きを貰います。卒業アルバムの白紙のページみたいな感じで。

俺も貰いました。

でもさこれがさ大したこと書いてくれないんだよね。頭いいねとかばっかりでさ。読み返しても何でこんなことしか書いてくんねえんだよって思うこともあって。それに先に帰っちゃった人からは当然貰えないし。

まあでも寄せ書きで大事なのは内容ではなくて。形として残すこと、それ自体に意味があるんだと思います。

結局ずっと一緒にいるなんてことは滅多にできるものじゃなくって。まあ私は韓国に行ったってのもあるけど、ソウル、中学校、高校、大学と、友達は全て断絶してる。ソウルから同じ中学に行く人なんて当然いないし、中学から同じ高校に行く人も誰もいなかった。大学はまだわかんないけど、浪人してるみんなには是非来て欲しい。

そして大学のクラスやサークルなんてものもまあいつかは疎遠になっていく訳で。

あんなに高校が好きだったのに卒業式で泣けなかったのは、それは合格発表の前日ってのもあるし、誰も泣いてなかったのもあるけど、まあ人と離れることに慣れてたのかな。ソウルの頃より格段に連絡も取りやすくなってるし。

高校の卒業式でも、部活からと友達からの2つ寄せ書きを貰いました。というか後者は自分で書かせて集めたんだけど。あいつにも寄せ書き書いてって頼めばよかったなっていう後悔があります。

人との関係を、できるなら将来にも繋げていきたいとも思うし、叶わなくとも一緒に居たってことを残したいと思うんだ。その形の一つが寄せ書きであり、今回のブログであったりかな。

普段の生活の中で、過去のことってそんなに思い出さないし、というか過去の幸せさを今が更新し続けるようにしようってのを人生の目標としてるから。過去ばっかり思い出してる人生なんてつまらないだろうし。

まあでもそんな生活の中でも、ふと過去を思い出させるようなきっかけに、寄せ書きのような形の残ったものの意味があるんだろうなって思います。

当然良い思い出ばっかりじゃないし、恥ずかしい事も沢山しでかしてるんだけど。まあそれ込みで肯定できるのでよしとしましょう。


そしてそんな形に残っている宝物達の中で、一番大切にしているものを紹介します。やっとここまで来た。

同じ小◯の2学期にソウルに来た同級生がいて、その彼が帰国する際に私にくれたものです。

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厚紙かなんかを、カードゲームのカードくらいのサイズにカットしてありますね。この荒々しい感じがいい。

片面には「笑門福」の文字が
もう片面には、一緒に自由帳にかいていた漫画のキャラクターが描かれています。

大抵こういう小学生の頃に描いてた漫画って恥ずかしい黒歴史みたいになりがちだし、アップするのもまあちょっと恥ずかしいんだけど、でもあの時一緒に居て、書いてて楽しかったことに変わりはないし恥じることはないかなつて。

あのときあいつがどんな気持ちで俺に渡してくれたのか、私は分からないし、そして何か深い意味を意識して今日まで持ってたってわけではないけど、今日までもこれからもずっと大切なものです。

今私は、彼の連絡先は持ってません。親がもってたりするかもしれないけど。
もしこの記事を見てたら連絡下さい。

あなたに宝物はありますか。是非大切にしてください。あとはご友人を、そしてご友人でなくても関わった人たち全てを大切にしてください。人との出会いは凄い確率ですから。


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