マガジンのカバー画像

兎がほざく

1,225
ショート•エッセイ、140字以内。毎日投稿、どこまで続く?
運営しているクリエイター

#自分

兎がほざく1215

兎がほざく1215

自分が理屈抜きに無性に反発したくなる他人とは、自分が断念せざるを得なかった別の自分だと思います。

なりたかったもう一人の自分。

人を敵か味方かに分けるとは、自分ともう一人の自分とを分けることかもしれません。

だからこそ相容れがたいのにお互い離れがたいのです。

兎がほざく1207

兎がほざく1207

自分とはなにか?

いろいろな説を聴いたり、繰り返し考えたり期待したり。

でもそれでわからなくなったので一度身体に戻ってみたくなりました。

身体は自分の全時間の起こる場所です。
しかも世界のうちで自分に最も近い場所です。

唯一の自分の出発点かつ終点です。

兎がほざく1206

兎がほざく1206

なにかになる。
たとえば歌手になる。

なるために誰もが一生懸命です。

ところがいくらなりたくてもぜったいなれない人が必ず一人います。

それは自分。

自分は自分だから今さら自分になれないのです。

自分になる努力も演技もいらないのです。
なんだかうれしくなります。

兎がほざく1075

兎がほざく1075

自分が本当に望んでいるものは何か、それを知るのは実はむずかしいです。

自分をよく見せたいという気持ちは当の自分にも向くからです。

それを知ってコントロールしてやろうと思うと真実はさらに奥に隠れます。

でもそれを知ってわかってあげられるのは自分だけだと思います。

兎がほざく973

兎がほざく973

現実は不思議、無意識も不思議。

自分だと思っているものはその二つの合わせ目のことなのでしょう。

合わせ目は最中の餡のようなものを挟むのではなくてピッタリ重なっているような気がします。

その合わせ目に表れる文様として自分はあるのでしょう。

自分もまた不思議です。

兎がほざく🐇その422

兎がほざく🐇その422

今を離れて自分はないです。

今を即興で演じる。

人は誰もそうやって生きているのでしょう。

演じるとは、演技するとか偽るとかいう意味ではないです。

演じたものが即ち自分でしょう。

演じ方を決めているのは自分か運命かはともかく、みんな現に演じ続けています。