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兎がほざく

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ショート•エッセイ、140字以内。毎日投稿、どこまで続く?
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2023年3月の記事一覧

兎がほざく701

兎がほざく701

ぼくはかみさまは超然とすましてなどいないで、くよくよしたりハラハラしたりしている気がするのです。

大王のように号令などしないで、この人は気づいてくれないかとあれこれ工夫している気がするのです。

あるいはかみさまの世間でぼくら同様に暮らしている気がするのです。

兎がほざく716

兎がほざく716

続き。

古代人の心情の国柄には儒教も議会政治も科学も資本主義も唯物史観も互角にすらならなかったのだと思います。

それらしいコスプレが流行りになるところまでです。

ぼくは古代人の方の人です。
その心情の純粋さが好きです。

純粋とは実はしたたかなのです。

兎がほざく727

兎がほざく727

けんかをしても、仲直りすればよいのです。

まわりは仲直りしやすい雰囲気を作ってあげるといいのです。

特に子供たちの幸福のために、人類の智慧によって平和が訪れることを祈ります。

今震えている子供たちには、敵も味方も民族も体制も大義も政府も、関係ないのです!

兎がほざく726

兎がほざく726

勝つことの約束されていない戦いを続けて。

流れに身をまかせる生き方はできませんでした。

じたばたの毎日、本当はあきらめのよくない方です。

世の中予想通りにならないことはとっくに知っているのに。

じっと静かにしていればそれなりに時は過ぎるとわかっていても。

兎がほざく725

兎がほざく725

誰かみたいになれればいいなと思ったら、その人の一日を自分がすることを想像してみます。

たとえば分刻みの移動、喋り続けなくてはいけない会食、付き人さんへの気遣い......

けっこうしんどいと思うのならばその生活は合わないのです。

自分がその人でなくてよかったのです。

兎がほざく724

兎がほざく724

陶酔、妄想、思い入れ。

ドイツ語を勉強していて、そのような意味のWahnという言葉がドイツ文化理解の鍵の一つとわかりました。

単に意欲というより衝動に近そうです。

確かにベートーベンの音楽にはそれを感じます。

ニーチェだってニヒリズムなのに熱いのはWahnなのでしょう。

兎がほざく723

兎がほざく723

人の心には六十通りのキャラがいて、という話の続きです。

人によって表に出やすいキャラがありますが、それと別に親切なキャラも鬼キャラも隠れているのです。

だから仏の顔も三度などと言われます。

「うち、鬼じゃないキャラもあるっちゃ!」

「......おぬし、定めじゃ」

兎がほざく722

兎がほざく722

世の中親切な人もそうでない人もいるようにみえます。

お経に人間には六十通りの心が同居しているという話がありました。

六十人のキャラのどれかがその人の表に出ますが、時により表れるキャラは違うらしいです。

ただ出やすいキャラは人によってあるみたいです。

兎がほざく721

兎がほざく721

もしも旅をするのならば。

自分から逃げる旅でなくて、知らない自分に出逢うための旅をしたいです。

だから独り旅がいいです。

でも自分の毎日が旅と思えばわざわざ遠出しなくてもいいかとも思います。

明日もまた越えてゆくべき山は誰にもあります。

お互いよい旅を!

兎がほざく720

兎がほざく720

ドイツ語の勉強でリリー・マルレーンを聞きました。

兵士が兵営の前の街灯の下で会っていた恋人を思う歌です。
戦死したら魂になって街灯を尋ねようと歌います。

大戦で対峙する両軍の兵士に愛されたといいます。

各国政府を終戦に導いたのがこの歌ではなかったことは悲しいです。

兎がほざく719

兎がほざく719

一途に思い込んでフリをするうちにフリが本当になることがあります。

先輩を真似て野球少年のフリをしているうちに野球少年になっているようなものです。

素の自分というものは実はこういうフリが本物に化けたものかもしれません。

一途に思い込むことには力があると思います。

兎がほざく718

兎がほざく718

言葉が絵空事でなく現実の力になるには身体が必要だと思います。

五感、たとえば目で見て耳で聞いて、言葉を現実と照合します。
それで言葉は本当のことを言っているかどうか確認されます。

そして言葉を身体で実行して現実の力になるのだと思います。

身体が関門です、きっと。

兎がほざく717

兎がほざく717

本屋さんにもしも朗読のコーナーがあったら?

大人の本でも子どもの本でもその一節の朗読を聞かせるのです。

朗読は役者や声優に頼んでもいいでしょう。

コーナーにはできればお客さんのために椅子や飲み物があるといいなと思います。

もうそういうのはあるのかな?

兎がほざく715

兎がほざく715

古代人であればシンプルに敵を見立てて戦おうとするのはたぶん当たり前です。

国際法も外交も経済も軍事力も関係ないのです。

今の日本の多くの人も古代人の心情に近いのでしょう。

古代人に近代を説いても敵に見えるのです。

近代を知らない分だけ純粋なのです。