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紙の本を買うのをやめて10年経ってた。電子書籍と自炊の話

気づいたら紙の本買うのをやめて10年以上経ってしまったらしい。
いきなり全てをなくしたわけではないけれど、今手元にあるのは漫画を含めても100冊行かない程度。その話をしてみようかなと思う。


徐々に紙の本を減らしていった話

記憶の中の実家の自分の部屋には、三重駐車状態の本棚からも溢れ出る本の山があった。
前段階では、漫画に関してはiPadMiniを購入したあたりからウェブ上のストリーミングサービスで読み始めていたり、友達が自炊用(自分で吸い出して電子書籍化すること)スキャナを買った話を聞いたり、洋書はわざわざ取り寄せるよりもAmazonのUSアカウントのKindleで読んだ方が安いなぁなんて思っていた(今はKindleの電子書籍のどこの国のアカウントでもだいたい同じ値段だと思うけど)。
なにより、サイズ・操作感的にもiPadMiniの存在は大きいかった。

断捨離ついでにもう紙の本を片付けてしまおうって思ったんだよね。
500冊はブックオフ送りにして、捨てるにはおしいハードカバーを中心とした150冊は自炊代行に送った。(漫画は自炊代行禁止にしている方も多いし、自炊代行の料金を考えても漫画は元から電子書籍のもので買い直して読めばいいかなと思った)
その後、よっぽど欲しい画集以外は基本電子書籍でしか本を買っていないけれどもそれでも"元・紙の本"を読んでいるリーダーアプリにはさらに50冊程度増えていて、未だに紙でしか読めない本があるのも仕方ないよね。

自炊に関して言えば、おそらく機器をレンタルするか、中古で買って使い終わったら中古市場へ流した方が安いんだと思うんだけど、一度そういった機器がおいてあるという近所のコワーキングスペースで試してみたら、背の断裁に苦戦しすぎて、これはもう業者に頼もうと思った。
自炊代行については賛否があるし、著作権違反的なものが申告罪なのを盾にとってる感は強いけれど、まぁ便利
送った本は溶解される。

ちなみに自炊代行の値段はどこもだいたい同じで、「丁寧で遅い」か「雑で早い」かの二択。私が大量に送った頃は1冊170円程度だったけれど需要が一巡してるのか競合が増えて元から電子書籍が増えてるのか、今は仕様によって100円程度〜になっていると思う。同じところばかりに頼んでいるので、早かったところが今でも雑に曲がったままスキャンしているかは知らないけれど、先月も久々に1冊だけお願いした"いつもの"ところはまぁ今でも遅くて納品メールを見逃しそうになって毎回あぶなって思うw
(昨日データをダウンロードした)

文化的側面ではあんまり善くない気もする

一個人としてみたときにはメリットの方が多いんだけどね。
紙の本のデータ化はもっと大局でみたときは本当にこれでいいのかな?って思わなくもないんだよね。とはいえ、親の書棚の本(親は親で本が溢れたら書棚の方を増やしてる)を私が読むかと聞かれたら、

「好みじゃない」

だったりするので、案外他人の書棚なんてそんなもんで関係ないかもしれないけどね。
お盆で実家に帰ったときには、私が捨てるか迷った挙句置いていったいくばくかの漫画がリビングの横の部屋の本棚においてあったのを甥っ子やら妹が読んでいたけど、漫画ならともかく。

それでも、甥っ子たちはみんなiPad miniを持っているけれど渡す本が紙なのは、電子書籍ってiPadに入ってたら"私的なデータ"なんだけど、本の形であれば物理的にアクセスできるごくごく狭い範囲内での公開データみたいなところがあるから共有できる思ってて。

「(家族)みんなで読めば?」ってやつになる。

親の書棚の本のうち何冊かはそのうちもしかしたら古本屋からまた誰かの手に渡る可能性もなくはないけれど、私のiPadに入っている1000冊ほどの本は"私的データ"としていつか消えるしかない。
紙の上のインクもいつかは消えるけど、そこまでにはそれなりの年月が必要なわけで。商業的にみたら古本なんて著作者には一銭も入らないけれど、遠く昔に絶版になっちゃったような本は他人に渡ってこそ価値があるような側面もある気がしていて。

岡田斗司夫氏が、電子書籍の値段は1/3にできるだろうけど、そうすると紙の本が3倍の値段になるから、この二つの値段差はあんまり開かないっていう話をしていたのだけれども、その出版社の選択は有りか無しかでいったら有りだと思うんだよね。
本屋自体はこれ以上潰れて欲しくないと思ってるのは考え事するときに本屋にいくというのもあるんだけれども(たまに何かしら買うようにはしてる)、その人の環境に関係なくアクセスできる公開の知がなくなるのはちょっと違うって思っちゃう。(場所は図書館でも本屋でもいいんだけど)
スマホなんてインフラでしょって思うような世界に住んでいるけれど、そうじゃないところに転落した場合に知識を得ること自体が特権になっちゃうからね。

あと「買う人は書棚に飾って、読む人は立ち読みする」もちょっとワカルゥゥゥ。
ってなったのは余談。これは岡田氏もいってたけど、堀江貴文氏も言ってた気がする(うろおぼえ)
立ち読みして、読み切った本は印税を払うために持って帰ってたという時代があってね…w(その結果があふれた書棚だったんだけど)
逆に漫画は家でしか読む習慣がないからDLしないでストリーミングで読んでるんだけど。もともと図書館で本を読んでたから家で読む習慣があんまりないのは自分だけかと思ってた。

お気に入りの本だけでも、紙でも買って書棚に飾っておくと言うのが正解なのかもね。

紙の本の電子書籍化のメリットは

当たり前すぎるけど、全てiPadにいれているので、軽い持ち運べるし暗いところでも読める。軽さ大きさの点では、元から電子書籍だったもの、なんなら紙の本をまとめて電子書籍化しおえた後に紙で買って自炊したものに関しては自分でもありがたみが薄かったりするけれど、すくなくとも150冊は実際に自分の本棚にあったものだし、自分で運んでいるので、その大きさ、重さを考えたらその全てを片手で持てて、いつでも読めるって結構大きくて。

本来であればおそらく実家を出る段階で捨ててたであろう、小学生時代からなんとなくとってあった本まで当時の書き込みと共にいつでも手元で見ることができる。

10年経ったらスキャン画質が…とかって思うかと思ったけれども、今のところそんなこともなく。(iPadMiniを5年買い替えていないせいもあるかもしれないけれども。)もちろん、元からテキストであったりトリミングだけして印刷用データそのものだったりする"元から電子書籍"の方が文字がくっきりはっきりしているけれど、読めないってほどではなく。(リーダーアプリ側でコントラストの変更をできるので若干のざらつきはほぼ気にならない程度に軽減できるというのもあるが)

なんなら、iPadMiniのサイズだとハードカバーの場合はちょっと微妙ではあるけれど、文庫版だと拡大されてみやすいレベル(笑)(本の文字の大きさって年々大きくなっているから昔のものほど小さいよね。私が子供の頃ですらその前よりもちょっと大きかったけれど、)

あとKindleで買った本は書き込めないけど、PDFで読み込んだ本はアプリ次第でApple Pencilなどで書き込みができる。

紙の本を吸い出したものは、Bookloverで読んでいる。

ずっと使っているけれど、アイコンも含めて好き。

書き込みたい場合はGoodnotesなどで読み込めば、手書きで書き込める。

最近やってないけど。

どこで電子書籍買ってるの?

ちなみに、宇佐兎三がメインで電子書籍を買っているのは

文字の本▶︎honto.jp(大日本印刷・丸善・ジュンク堂)
 DLして読みたいもの
漫画  ▶︎ebooksJapan(Yahoo)
 漫画はDLせずにストリーミングで読みたい
洋書・雑誌・著作権切れ作品▶︎Kindle(Amazon)
 洋書かKindleUnlimitedか。

他に買ってないけどジャンププラスで推しの子とかは読んでるw

文字の本は基本的にはhonto.jpで買いたいけどKindleにしかなかったら、Kindleで買うこともあるんだけれども。
このあたりは使い始めた時iPadのKindleに登録してたのが洋書電子書籍が安く買えたアメリカのAmazon.comアカウントで使っているものだったから(今はだいたい一緒なので日本のアカウントを入れてるけど。本当はアカウントを一本化したかったけどなぜかできなかった)、日本の本は別でhonto.jpで使い始めたという他の方にはあんまり当てはまらない理由もあるんだけど。

日本の本を買うなら日本の会社に多めにお金落としたいって言うのと、20〜25%OFFクーポン配布してるからAmazonより安いことのが多いしちゃんとした出版社からでてるものを読みたいと思ったらAmazonで探すより効率いいかなとか。
(絶対にメーカー正規品がほしかったらPC周辺機器とかもAmazonじゃなくてビックとかヨドで探すよねみたいな)

電子書籍の一番の利点

インターネットは元々参照(リンク)の文化だったと理解してた。
Googleができるよりちょっと前の黎明期のウェブサイトでは、思い思いにhtmlタグだけで飾ったカラフルなページには必ずリンクのページがあって、リンクこそがウェブサイトの命だと書いていたサイトがいくつもあったのが今でも印象に残っている。
インターネット上で買えてダウンロードのできる電子書籍の一番の利点は参考文献を即座に買えることだと思っていて。

高校時代に図書館で読んだ本の中で、一番好おもしろかった本の一つが、「利己的な遺伝子(リチャード・ドーキンス)」の翻訳をやられていた日髙敏隆先生と竹内久美子先生の対談本だった。
対談の中で「利己的な遺伝子」は気にはなったけれども、そのときに私が入り浸っていた図書館にはなかったし、近所の書店にもなかったのだけれども、じゃあ図書館にリクエストしたり、注文してまで待ってでも読みますか?みたいなところで。(高校生のころの私のおこづかいで買いたいと思える金額ではなかったのと、数年前にKindle版が出ていたので思わず買ったのだけれども、積んでいるのは別の話)

わざわざ気になる参考文献リストを作ってまで注文もしないし、"今"は読みたいけど、数週間後とかなら忘れてる。
でも、電子書籍で読んでる場合は気になれば参考文献が電子書籍であるならば、おそろしいことに真夜中の布団の中でもにワンポチで買えてすぐに読めてしまう。

結果的に電子書籍なのに積んでるみたいな側面はあるので
本当におそろしいけれども。

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