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おもしろかった記事

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ジャンル問わず記事でおもしろかった記事保存用。デザイン・ビジネス系が多めですが、漫画であったりとか短編小説も面白いものは入れています。
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#デザイン

「悪貨が良貨を駆逐する」はビジネスの本質なのか?

皆様は「アカロフのレモン市場」という言葉はご存知でしょうか。これはノーベル賞受賞者である経済学者ジョージ・アカロフが1970年に経済学術誌に発表した論文です。 ここでいう「レモン」とは「中古車」のこと。 中古車は出荷直後の新車と違い、その正確な品質情報が買う側にはわかりません。たとえば外観はピカピカであっても内容の微妙な不具合であったりとか、同じ車種や経年の中古車でも一台一台の持つ本当の価値が買い手には分かりません。一方売り手側はその「本当の価値」を知っています。もちろん一部

EATALK MASKができるまで

 どうも、EATALK MASKのミムコです。  今回、ある方にアドバイスをいただき、メイキングストーリーを書いてみようと思いました。さらりと読んでいっていただけると嬉しいです。 EATALK MASKってなに? 簡単に言うと、B5サイズの紙を折って作るマスクケースです。こんなの。  知ってるよ〜、という方、ありがとうございます! ここからが誕生秘話になります。 アイデアが生まれたきっかけ このアイテムを思い付いたのは、1回目の緊急事態宣言明け。久しぶりに友人からラン

多様性のある社会で、お金の価値がやけに高くなる理由

世界が多様になるほど、なぜかお金や数字のパワーが強くパラドックスについて、仕組みと対策のお話。 社会が多様になるほど、年商やフォロワー数、RT数のアピールが増えていきます。 多様な社会は価値観が多様多様な社会には多くの価値観があり、人によって大事なものが異なります。 まさに十人十色、理念の上では素敵なユートピア。 …ですが、価値観の多様化は、無条件の善ではありません。よいことと合わせて、課題やデメリットも生まれます。 たとえば、コミュニケーションのコストの増大。これ

モバイルアプリ日本語UIキットの公開

この記事では、三菱UFJフィナンシャル・グループの戦略子会社であるJapan Digital Design(JDD)において、体験デザインを担うExperience Design Team(デザインチーム)の研究活動で作成したFigma用日本語UIキットについて紹介します。 JP + UI Kit とは?JP + UI Kitは、iOSとAndroidのモバイルアプリに対応したFigma用日本語UIキットです。AppleのHuman Interface Guidelines

自己紹介

はじめまして。 昨年初夏にアカウントを作り、半年が経ちました。 ここで、自己紹介と過去記事をまとめてみようと思います。 建築デザインのしごと 2005年に夫と2人で 3--lab|ミラボという個人事務所をつくりました。 約10年間、私のフリーランス活動の受け皿として 小住宅や店舗の設計に携わってきましたが 7年前の娘の誕生をきっかけに 子どもが成長した後の世界に関心が向くようになりました。 クライアントワークだけでなく、身の丈でできる実践からも、 愛着をもって育て続

すべてのデザイン道は「ガイド」に通ず

桃栗三年 ガイド七年半 一昨年まで1年半 プロとしてガイドをしていました。 学生時代6年のボランティアガイドと合わせ、通算7年半のガイド歴の私。 本職である建築設計、そして教職、母親業を含めた私の仕事観、 それは あらゆるデザイン道は「ガイド」である。 一見バラバラに見える私の活動 どれも「教える」「育てる」という根っこで、つながっています。 ガイドも教職も母親業も「学びのための環境整備」という部分で 広い意味でのデザインといえるのかも、と思うのです。 特に、外

デザイン界隈?に対する違和感——デザインを学び始めた弁護士がデザインの世界と関わるようになってから感じたこと

はじめに言っておきたいが、弁護士である私がデザイン界隈と関わるようになってからそこまで月日が経っていない。2年ほど前にスタートアップ企業で偶然にデザインと出逢い、その縁もあって、武蔵野美術大学大学院造形構想研究科修士課程に在籍することとなり、入学から2か月弱が過ぎた。デザインに対しては多くの肯定的意見を持っている。それこそ、司法や行政の世界をデザインの力で刷新したいくらいだ。 一方で、「まだ」外部の感覚が残る人間としては、デザインの世界を論じるには時期尚早であると思いつつも

東京芸術大学|先端芸術表現科、デザイン科むけ複合表現演習原稿| #展示技術講座

2020年9月東京藝術大学の先端芸術表現科とデザイン科むけの複合表現演習という授業でリモートで講義しました。この記事は講義の職業紹介で使用した文章です。職業紹介は以前も別記事であげていますが、人生観とtipsを盛り込んで欲しいという要望があったため新規で書いてみたらだいぶ面白くなりました。 講座終了後、後日加筆修正を行い、さらに2021年1月1日に加筆修正しました。(トップの写真はNYにて、意味は無いです) 他にも、リモート授業内で「ミニマルパスタタワー」「ミニマルパスタ

【2.9万RT】底辺デザイナーの私が“デザイン料金表”を作ったわけ。

今回は“デザイン料金表” について話していきたいと思います。 2017年に投稿したこのツイートがバズりました。 (※現在新しいアカウントに移行しているためリンク貼れず、画像で表示) このツイートした時期、私は何をしていたかというと 東京で起業したものの、当時お付き合いしていた方との関係がうまくいかず、また仕事もうまくいかず落ちぶれに落ちぶれ、挫折し、すべてをあきらめ実家に帰ってゆっくり休んでいました。ただ実家に帰っても仕事を振ってもらえるように辛うじて話をつけていたので

自分に合ったプロトタイピングツールを探す

O2O Design チームのHyeontaekです。 私は4年前からデザインツールとプロトタイピングツールを活用しています。デザインツールだけで作業していた頃と比べ、プロトタイピングツールを一緒に使うことになったことでアイデア、コミュニケーション、業務効率の面で多くのメリットを受けることができました。 プロトタイピングツールの学習難度がそれほど高くないので、まだ使用したことがない方はぜひこれを機にご自身に合ったツールを見つけて使ってみることをおすすめします。 以下に私自

文具でお馴染みのぺんてるさんにインタビューしたら、共通点が見つかった話。

みなさん、4月10日が何の日かご存知ですか? 4...10…4(ふぉん)10(と)......ということで、もうおわかりですね。「フォントの日」です。 今回はフォントの日特別企画として、シャープペンシル(以下、シャープペン)などの文具でお馴染みの「ぺんてる株式会社」の「シャープペン研究部」の皆さまにインタビューさせていただきました。フォントの会社と文具の会社のつながりとは?と思ったそこのあなた!ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。 1. 書体制作における “手書き”

「流通」を具現化した「段ボール装」は、いかにして生まれたのか

2月16日に発売した『広告』最新号は、「段ボール装」という独自に開発した装丁となっています。 ECで買い物をした際に届く段ボール箱のような見た目。箱を開封するようにミシン目に沿って側面をペリペリとめくると、箱だった段ボールがそのまま表紙となる……という箱と本が一体化したつくりです。 毎号、特集にまつわる装丁デザインとしている『広告』ですが、今回は「流通」を体感できるものとしてこの段ボール装が生まれました。 このnoteでは、今回のちょっと特殊な装丁が生まれた背景と最終的

あなたも意図せず使っているかもしれない"dumb quotes"とは?

こんにちは。最近はチャットなどで、反射的に文字で会話する機会が多くなってきていて、その分1文字1文字を吟味する時間って以前より短くなってきているように感じています。かといって「言葉」ひとつが軽くなったかといえば、そういうわけでもなく、TwitterやnoteなどのSNSで日々目ににする文字量が増えているからこそ、「言葉」の輝きはむしろ増してきているのでは?とも感じています。アートディレクターの市川です。 今回は言葉そのものではないけれど、欧文組版で使ってしまっていると少し恥

【インタビュー】わたしの“推し”フォント 第1回 色部義昭(日本デザインセンター)「書体はブランドの見えない部分も伝える重要な素材」

いま、私たちは情報の多くを文字から受け取っています。メディアの中心が印刷物からスクリーンに変わってもなお、文字がコミュニケーションのひとつの要であることは変わりません。 「My MORISAWA PASSPORT わたしの“推し”フォント」では、さまざまなジャンルのデザイン、その第一線で活躍するデザイナーに、文字・フォントをデザインワークのなかでどのように位置づけ、どのような意図・考えで書体を選択しているのかをインタビュー。あわせて、「MORISAWA PASSPORT」“推