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「ロミオの青い空」全33話こそっと感想⑩

25年前に放送されたテレビアニメ『ロミオの青い空』全33話の感想を今更綴っております。今までご覧になったことのない方がいらしたら、機会があればぜひ視聴してみて欲しいほどの名作です。世界名作劇場としては後期の作品にあたるため、オタク以外にはあまり知名度がない気がするのですが、それはあまりにももったいないです!

てなわけで、各話ごとのざっくりした感想文を綴っています。手加減しながら書きますけどかなり思いっ切りネタバレになってしまいますので、これから視聴される予定の方は以下の内容についてはご覧にならない方がいいかもです。
以前にも一度大雑把な思い出を語ったことがあるので、よろしければこちらもどうぞ。→

毎回3話ごとに感想を載せており、今回が全11回の予定のうちの第10回です。
気が向いたときに少しずつ掲載していきますので、よろしければ最後までお付き合いいただければ嬉しいです。

ではでは、本日は第28話から第30話までの感想を。

28話『貴公子アルフレド』

黒い兄弟と狼団、両者が大暴れ。チームワーク抜群。ニキータさりげなく物知りだよね、てかこの作品での色々教えてくれる役回り。ミカエルも今までさらわれたりやらかしたりする役回りだったのを、イザベラの協力に一役買ったことで挽回したかもね。
マウリッツォの護衛と戦う黒い兄弟と狼団のシーンは見もの。大人相手くらいでようやくジョバンニのケンカの実力が存分に発揮されるのかもしれない。指示出してる姿もかっこいいし「散れ!」は特に痺れますな。リナルドがさりげなく気障なポーズ取ってるのを見て爆笑してしまいましたごめんなさい(笑)。
黒い兄弟の面々、狼団、イザベラ。ロミオとアルフレドがミラノで出会ってきた人々との絆が、アルフレドの願いに手を貸す。ロミオはその絆を自分が結んできたことなど気付きもせず、それを恩に着せることもないのでしょう。だからこそアルフレドは、ロミオをかけがえのない友人として信頼してきたのです。ロミオは決して特別な子ではない。人が人としてどうあるべきかを、当たり前に実行している少年なのです。大人になればなるほど、アルフレドの気持ちがわかるようになりますね…。

何度も危ないシーンがあるのですがさりげなく助かる面々。落下したアルフレドとロミオは植え込みにでも落ちていたのだろうか。説明がないのだった…。マウリッツォは詰めが甘いですね…。ていうかビアンカのことは殺す気はないのか。
アルフレドの飛び蹴りはもちろんですが、それ以上にラストシーンが最強にカッコいいのでぜひ皆さん痺れましょう、胸を震わせましょう…!!

29話『永遠のアルフレド』

おそらくこの作品で最も人気のある回ではないでしょうか。その人気はおそらく、最も痛快であり、最も美しく、そして最も苦しい話だから。決して忘れることのできない回です。
前半のメインは国王との謁見シーン。マウリッツォが勲章の偽物を作っていたことがここで裏目に出るのですね。すべてのモヤモヤが吹き飛ぶ痛快なシーンです。イザベラ様がここでもお素敵。一瞬映った青年時代のアルフレド父はなかなか美形だったな。将来のアルフレドの姿がそこにあったのかなと思うと…。
彼の命の期限がもっと先であれば、アルフレドは貴族に戻ったのではないでしょうか。煙突掃除の契約を完遂するかしないかは別として。けれど彼はロミオたち仲間のところへ戻ってくる。そして最愛の妹と今生の別れをしたあと、本当に人生と別れるときにそばにいる相手として選んだのは、ロミオだった…。

「ぼくはもう大人にはなれないんだ」
これ以上に悲しい台詞を私は聞いたことがありません。もう聞くこともないでしょう。この言葉は永遠に私の胸に突き刺さり、抜けることはありません。どんなに泣くのをこらえても、この言葉を聞いた瞬間どうしようもなく涙がこぼれてくる。いちばんに大人になって、世の中の光となって欲しかった存在が、自身も早く大人になりたいと願っていた存在が、永遠に大人になれぬまま、神のもとに連れていかれてしまうのです。
二度と目を開かないアルフレドにかけるロミオの言葉も一生忘れないと思います。これを書いているだけで涙が出てきます。永遠の別れに寄り添うように、突き放すように流れる美しいBGMも忘れることはできません。
私がアニメを見て心の底から泣いたのはこの回のラストシーンが最後です。ロミオが空想した、ロミオの故郷の村でアルフレドやビアンカと過ごすシーン。このシーンが伏線などとは、初めて見た当時は心が裂けるようで気が付くこともなかった…。

是非、ぜひこの回のために、できれば第1話からこの作品を見て欲しい。どうして四半世紀経っても熱心なファンがいるのか、きっと理解出来ると思います。

30話『最後の誓い』

オープニングが終わった途端涙が溢れてきて、そのままラストまで泣き続ける回です…。アルフレドを失ったロミオが痛々しくて辛すぎる。葬式に抵抗する気持ちが痛いほどわかってしまう、死を受け入れられない気持ちが…。確かにいつかは日常に戻っていかなければならないけれど、アルフレドはロミオの腕の中で死んだ。親友の最後の瞬間に居合わせたのはロミオだけだったのです。そのショックを思うと、もう少しそっとしておいてあげて…と言いたくなってしまうのですけど、物語はそれでは進まないですからね。
アルフレドの亡骸に語り掛けるビアンカのシーンも涙が止まりません。そのビアンカがロミオに思い出させるのです、アルフレドの言葉を。アルフレドの夢はロミオの夢になり、アルフレドの希望がロミオだったように、アルフレドがロミオの希望になる…。肉体が失われてもなお、失われることのない友情。人を信じるということを、本当に人と人とが心を通わせるということを、この物語は教えてくれるのです。
確か当時のアニメ雑誌に、29話の方が注目されるだろうけど本当に見て欲しいのは30話の方、みたいなスタッフの談話が載っていた記憶があるのですけど、その言葉の意味が今ならわかる気がします。どうやって失われたものを乗り越えるか、人生はその方が難しい。それでも29話が今もいちばん泣けてしまうのですけどね…。あれは無理です、耐えるのは…。

アルフレドの葬式におかみさんやアンゼルモ、イザベラも来ているのが泣ける。ジョバンニがアルフレドにかける言葉が最高にかっこいいですね。シトロンの姿がそこにないことで、アルフレドがどんな扱いを受けていたかがわかる気がします…。
ダンテがいい味出してる回でもありますね。むしろダンテ主役回。意外に将来ニキータと一緒になってたりして。
ロミオを慰めようとしてるのか、そっと寄り添うピッコロが本気で可愛いのですけど…。イヤイヤしてるピッコロも首傾げてるピッコロも可愛い…。次回からはまた、ピッコロの可愛さに遠慮なく悶絶できる自分に戻れますように…。

ではでは、次回の記事はまたいずれ。掲載しだいリンクを貼っておきますね。

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主にフィギュアスケートの話題を熱く語り続けるブログ「うさぎパイナップル」をはてなブログにて更新しております。2016年9月より1000日間毎日更新しておりましたが、現在は週5、6回ペースで更新中。体験記やイベントレポート、マニアな趣味の話などは基本的にこちらに掲載する予定です。お気軽に遊びに来てくださいね。

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