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ひとりで美術館ハシゴ旅/2.東京都ーArtとTalk㉖ー

皆さんこんにちは、宇佐江です。
今回は、1つの都道府県に的を絞り美術館を複数めぐる「ひとりで美術館ハシゴ旅」第2弾、東京編をお送りします!
ちなみに前回はこちら↓

私は名古屋市在住ですが、東京は日帰りもしやすいし、これまでも何度か美術館めぐりをしています(過去の『ArtとTalk』⑲⑳参照)。数えたら、都内の美術館はすでに20ヶ所くらい訪れていました。
それでもまだまだ行ったことのない施設が沢山ある、美術館天国・東京。

今回は、これまでの経験や失敗をもとに、「初めて東京の美術館に行く!」という方や、私のような地方住まい(&電車音痴)の方に参考にしていただけるようなオーソドックス・プランにしてみました。


☆「ひとりで美術館ハシゴ旅」について☆

・記事の内容は宇佐江個人の主観や感想に基づくものです。公式なものとは一切関係ありません。
・タイムスケジュール優先の旅ですので、各展の適切な鑑賞時間より短い場合があります。
・美術館に関する情報は、各施設のHPや広報等を一部参考にしております。
・情報は当時のものです。実際に行かれる際は各公共交通機関や施設の最新情報を必ずご確認ください。


それでは出発~!


(本文はエッセイ形式でお送りします)


①9:35~10:50/東京都美術館

◆開催していた主な展示『エゴン・シーレ展』

桜が見頃でした。

訪れた日:2023年3月の平日
移動①/新幹線…名古屋駅6:51発→東京8:26着→(JR山手線に乗換)上野

新幹線のお得プランの関係で、上野駅に着いたのは午前8時50分。美術館が開館する9時30分まで、のんびりと桜見物をしつつコーヒーを飲んで待つ。

東京で美術館めぐりといえば、やはり上野は外せない。

東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京藝術大学大学美術館、あと博物館もトーハクこと東京国立博物館などなど魅力的な文化施設がこれでもかと上野恩賜公園(通称、上野公園)に集結している。ここから2ヶ所くらい選べば移動時間の節約になる……が、土日の場合は混み具合も相当なので、待ち時間は考慮した方が良さそう。

ちなみに地方の電車音痴さん(私のような)向けに書いておくと、新幹線の切符の目的地が「東京都区内」と書いてある場合、広い東京駅に焦り手近な改札を出てしまう前に、そのままJRの山手線ホームまで移動して、上野まで乗って行くと多少運賃がお得になる(※一度改札を出てしまうともう使えない。この無駄を私は何度も経験しました)。
また、上野駅自体もものすごく広くてオロオロするのだが、
「えーい、わかんないからとりあえずこの辺の改札でいっか~」
と勘で進むと、出口に来て
「……上野公園って、どこーーー!??」
と景色がまったく想像と違いパニくるので、電車を降りたらひたすら「公園口」の文字を探して地道に進んで欲しい。
構内を結構歩くことになるけれど、改札を出たらちゃんと目の前に上野公園がありますよ。

いつも安定の存在感、東京都美術館

開催中だったエゴン・シーレ。生きているうちに本物を観ることが出来て良かった。


②11:00~12:10/国立西洋美術館

◆開催していた主な展示『憧憬の地 ブルターニュ』

移動②/都美術館から徒歩で数分(同じ上野公園内)

「公園口」に戻る方向へ歩いていくと、左手に見えるのが国立西洋美術館。初めて訪れた人はぜひ、前庭の彫刻群から存分に堪能して欲しい。

国立西洋美術館は毎回の企画展が豪華なのは勿論のこと、圧巻なのが「常設展」。明治時代、日本の若い画家たちのために欧州の優れた美術品を持ち帰ろうと情熱を注いだ、松方幸次郎氏の「松方コレクション」。さまざまな事情によりその後散逸してしまったそれらが、戦後にフランス政府から日本へ寄贈返還され、晴れて保存・公開するためにこの国立西洋美術館が設立されたという。
そんなドラマを持つ美術館の、まさに礎と言えるのが常設展示。
このあたりの経緯をもっと深堀りしたい方は、原田マハさんの『美しき愚かものたちのタブロー』(文藝春秋)にとても読みやすく書いてある。

そういえばつい先日ニュースで知ったのだけれど、なんと今年の4月からこの国立西洋の常設展が毎月第2日曜日、無料になるらしい!!

開催中だった『憧憬の地 ブルターニュ』では、岐阜県美術館からの貸出作品がいっぱいあって個人的にテンションが上がった。

ーお昼休憩(12:20~13:00)ー


栄養チャージに馬刺し。ひとりでも落ち着けるご飯屋さんin上野。


③13:40~15:35/東京国立近代美術館

◆開催していた主な展示『重要文化財の秘密』

移動③東京メトロ…銀座線 上野→(日本橋で東西線に乗換)→竹橋

上野から乗り継ぎ含めて約20分、そして竹橋駅から徒歩3分。重厚感のある名称にぴったりな、遠目にもどっしりと大きな建物があらわれる。

東京国立近代美術館はとても広い。
毎回かどうかわからないけれど、企画展示室が1階で、コレクション展がなんと4階から2階まである(上から下への順路)。なので全てをちゃんと観たい場合は、他館の1.5倍くらい滞在時間を確保しておくのがオススメ。
内容も切り口が毎回新鮮で、わかりやすいんだけれど、ちょっぴりロジカルな感じ。つい鑑賞に没頭してしまう。

途中、気分転換に2階のテラスへ(チケットがあれば再入館できる)。ちょうど桜の時期限定のカフェスタンドが出ていた。

コーヒーがこの世にあるという幸せ…。


➃15:50~17:10/アーティゾン美術館

◆開催していた主な展示『ダムタイプ|2022:remap』『アートを楽しむ』

移動➃東京メトロ…東西線 竹橋→日本橋

先ほど乗り換えた日本橋駅に戻る。今回のハシゴ旅で「ちょっと効率悪いかなあ~」と思った点がこの移動なのだけれど、東近美が17時閉館で、アーティゾン美術館が18時までやっているのでこの順番にせざるを得ず。

ちなみに、東京の美術館は週末など特定の曜日に20時までやっている施設も多いので、行く曜日を選べるならぜひチェックしていただきたい。

アーティゾン美術館は、東京メトロ 日本橋駅から徒歩5分。ものすごく上等な雰囲気がむんむんしているおとなの街。三越本店も、映画に出てくるセットのようにゴージャスで、お上りさんな私はなんだか早歩きで通り過ぎてしまった。
そんな都心の一等地にある大きなビルが、アーティゾン美術館。
耳慣れない名だと思っていたけれど、美術館の歴史を調べて納得。前身があの有名な「ブリヂストン美術館」で、2020年に名称も建物も変わって新たに開館したのだそう。

コレクションでは教科書に出てくるような名品が続々。
帰りにショップで、観覧用にぴったりなオリジナルサコッシュを見つけて購入。これから美術館行くたびに持って行こ~。わ~いと、足取り軽くビルを出て、そこから歩いて5分の東京駅へと帰った。


東京駅でひとやすみ、疲れたので糖分爆弾。

東京ハシゴ旅の感想

何度か行っている東京美術館めぐりで私個人のベストだと思う計画は

①いちばん行きたいところを1つ見つける。
②そこからあまり遠すぎない美術館で興味あるところを2~3ヶ所。
③出発した直後か帰る最後に、東京駅から徒歩圏内の美術館(東京ステーションギャラリー、三菱一号館美術館、アーティゾン美術館が距離的におすすめ)を組み込む。

こんなかんじ。
気をつけなければならないのが予約。東京の美術館は混むし、予約を推奨している施設は予約して行くことも多いぶん、時間の配分が難しい。あと、たくさんまわりたい場合はとにかく移動時間を短縮したい。東京に住んでいる人なら歩いていけそうな距離でも、地方者は迷うのが怖くて、毎回電車に乗るので尚更なのです。
トーハクも行ったことないから今度ぜひ行きたいなあ~。




今週もお読みいただきありがとうございました。今回訪れた施設と、過去の東京美術館めぐり記事は下の方でご紹介しております。
興味を持ってくださった方はぜひ。

◆次回予告◆
『おでかけがしたい。⑯」母と、ぐだぐだ日帰り京都。

それではまた、次の月曜に。



*今回訪れた施設*

https://www.momat.go.jp/am/  (東京国立近代美術館)


*過去の東京美術館めぐり記事*


*その他、宇佐江のアートよもやま話。





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