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AIだらけの世界とそれを望まない人

はじめに

コロナ以前は、お年寄りが病院に行く理由は調子が悪いからだけでなく、誰かに会えるからという理由もあった。多様化した社会では、話相手がいないので寂しい思いをしている人は多いと思う。病院で少しでも会話ができれば良いのである。

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人は、軽い人間関係であっても、話相手がいるだけで幸福感が増すのである。

セルフレジの普及

AIの普及により、スーパーのレジ係の人がいなくなると言われている。作業の面では、人より機械の方が初期投資は掛かるものの、ミスや間違いは無くなる。それに強盗などの被害も少なくなるだろう。実際にコロナにより、人との接触を避けるために、スーパーやコンビニではセルフレジが普及し始めた。しかし、スーパーに行く人は全員が買い物だけをしに行くわけではない。数%の人は、人との会話を求めているはずである。セルフレジが普及しても、レジでスタッフと話し込んでいるお客さんをたまに見かける。

AIだらけの世界とそれを望まない人

セルフレジやコールセンタースタッフ、銀行の業務など、AI化が進むと言われている職業である。これらの職業がすべてAIに変わるとは考えにくい。効率化やシステマティックに事が運ぶのを望まない人は一定数いるのだ。100年単位で考えると、すべてAIに変わるかもしれないが、自分たちが生きている間にすべてAIに変わるとは想像できない。
AIの進化は止まらないものの、人間との関わりを大切にする意識もまた高まっている。人間とAIが共存する社会を築くためには、双方の長所を活かしながら、短所を補完し合うことが重要である。

AIと人間の共生

今後の社会においては、AIと人間が共生し、相互に支え合う形が望まれる。AIは効率化や作業の正確性を向上させる一方、人間は感情やコミュニケーションを通じて対人関係を築く能力を持っている。このような人間の持つ特性を活かすことで、AIだけでは実現できないサービスや関係性が生まれるだろう。

例えば、介護業界ではAIやロボットが活躍することで、介護士の負担軽減が期待されている。一方で、高齢者や要介護者とのコミュニケーションや心のケアは、人間の温かみや共感力が不可欠である。ある介護施設では、赤ちゃんが入居者とふれあうことで、入居者は生き生きとしていき、赤ちゃんには、給料として、おむつやミルクなどを支給される仕組みを導入しているという。

まとめ

AIの普及は着実に進んでいるが、人間との関わりやコミュニケーションの重要性は変わらない。地域コミュニティの活性化や、AIと人間の共生が求められる今後の社会では、お互いの強みを活かしながら、短所を補完し合うことが鍵となるだろう。
人は、軽い人間関係であっても、話相手がいるだけで幸福感が増すのである。そんな軽い人間関係をなくしてまでの効率化を図ることは、豊かな社会とは正反対の行動である。AIだらけの社会を望まない人達は、人との関わりを大切にしている人達なのだろう。




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