カッパドキア散策
2023/11/15
時刻6:00、起床。
いつもより早く起きたのには理由がある。
この街ギョレメを包み込むように広がる世界複合遺産。
通称”カッパドキア”最大の目玉である熱気球を見る為だ。
奇岩が連なる大荒野を彩る無数の気球。
しかしそれは天気や風次第で、直前にならなければ飛ぶかどうかはわからない。
結局この日は飛ばず、切り替えて郊外を散策する事に。
そもそも私の旅の主軸は観光地を巡る事ではない。
その土地の空気や街の雰囲気、人々の様子。
いってしまえば、世界の“なんて事はない日常”を感じたくて周っている。
もちろん、そこに素晴らしい出会いがあれば最高だ。
とはいえトルコくんだりまで来ておいて、カッパドキアの気球を見ないというのも斜に構え過ぎている。
なのでこうしてギョレメまで来ているのだが実際のところ、ただ歩いているだけでも十分楽しいのだ。
インドのバラナシで知り合った日本人、ソウイチロウ君が既にこの地を訪れていたので、事前にアドバイスを頂いていた。
ローズバレーという谷と、そこに続く道のハイキングが楽しいという事で、グーグルマップを見ながら向かう。
結果
いや、薄々感づいてはいた。
目指すこと約一時間。一人歩く私をどんどんと追い抜く観光バスや車、バイクがある時、全く見られなくなった辺りから…。
今はオフシーズンなので時期的なものなのか、それはわからない。
もとより見当違いの場所を歩いていた可能性もある。
それでも、広大な丘を独り占めした気分になれたので良しとしよう。
そう、歩いているだけでも楽しいのだから。
しかし、いまいち収まりが悪い。
せっかくなので何か一つくらい名所を見て帰ろうと急遽、近場のラブバレーに向け歩を進める。
何をもってして“ラブ”バレーなのかは予め調べていなかったが、理由は到着してすぐにわかった。
なるほど…ラブはさておき、観光客が多いのは頷ける。たしかに絶景だ。
長年の強風で削られたのだろうか、奇岩がニョキニョキと、まるで筍のように地面から生えて見える。
人工の産物である遺跡も迫力があるが、こういった自然の造形もやはり素晴らしい。
また、ササッと見て別の場所へ向かうツアーも効率的で確実だと思うが、こうしてゆっくり眺めていられる環境にも贅沢を感じ、それは当たり前の事ではないと、改めて周りに感謝するばかりだ。
初のカッパドキア散策はゆっくり
そして深く沁み入る
穏やかに
2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。