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最南端の国境

2023/8/25

チェックアウト。
タイを出国し、タカさんと共にカンボジアへ向かう。

トラート市のバスターミナル
まずは食堂で腹拵え
豚肉のカレーライス、目玉焼き乗せ
60B(約250円)
ロットゥー(乗り合いのミニバス)で出発
タイらしさのある門構え
最後かと思うと少し感慨深い
乗車約40分
タイ側の国境に到着


なんか…
思ってたより和やかだな…


しかし此処は
悪名高きタイ↔カンボジアの国境最南端

色々な情報を元に、しっかり準備してきた



いざ…!




まずはタイ側で出国手続き。

あっさりと通過。

なるほど、これも事前に聞いていた通りだ。

遠くに見える両国の国旗
まさに境目の場所だ

テンション上がる



そして問題は此処
カンボジア側の入国審査だ


先を行ったタカさんに付いて、イミグレーションに向かう。

受付け前のスペースに着くと早速、職員にパスポートを出せと言われ、渡すと同時に入国情報を聞かれる。
愛想も良く、フレンドリーだ。

ふと気付くと、その職員は本来自分で書くべき入国カードに、私が答えた情報を記入してくれている。

やたら親切だな…。
まさか…。



チップ!チップ!





ですよね



「金は有りません」




まーじかよ!嘘だろ!?全然無いの!?


笑いながら聞いてくる職員


はい、有るのはパスポートとVISAだけです



まーじかよ!?
ハハハわかった、そこの受付に行きな




えっ、良いの?
こんなあっさりで





まーじかよ




国境職員の行いとしては良くないかも知れないが、このくらいの手伝いをしてチップを要求するのは珍しくもない。

金を出さなきゃ通さない、とでも言われるのかと思ったが、本当にただの小遣い稼ぎなのだろう。



しかし問題はこの後だ。
この入国カードとVISA、パスポートを持って受付の前に立つ。

タカさんは先に通過し、休憩室の様な部屋に入っていった。


真っ黒い窓ガラスに、ギリギリ覗ける小さくて四角い穴。
そこからパスポートとVISAを渡し、職員の顔色を窺う。
しかし穴が小さ過ぎて、よく見えない。

その間、後ろに並んでいた現地の人達はすんなりと通過し、私を追い越して行く。


入念に審査しているのか、粗探しをしているのか…。


VISAのコピーをもう一枚出せと言われる。
入国で一枚、そして出国でもう一枚と聞いていたので事前に準備してはいたが、まさか此処でその両方を出すとは。
ともかく、もう一枚を出す。


そしてまた暫く待ち続ける。



体力を奪っていく熱い日差しにヤラれて、時間が尚更長く感じる。



あまりにも遅いので隣のドアを開け、直接職員にいる部屋に入った。
涼しい…エアコン効いてるな。


「待て待て!」


私を制止する職員。



『粗なんか無ぇよ…早くしてくれ…』


私の催促が効いたのか、それから程無くして審査は無事に通過。
イチャモンもつけられずに済んだ。


良かった…。

そしてすぐにタカさんの居る部屋に向かう。
随分待ってたはずだ、申し訳ない。

ドアノブに手を掛け、ふと見上げるとそこには【スタッフルーム】の文字。





え?



スタッフルーム?




一瞬嫌な予感がしたが、とりあえず中に入る。と同時にタカさんの声。





わかった!
じゃあ別の国境から入るからもういいよ!






は??




そう言って部屋を出ていくタカさん

追いかける私



ちょっ、えっ?
何があったんですか?


入国拒否だよ
金払って、新しくVISA取れってさ


どうやら年間VISAでは駄目だと言われた様だ


受付に戻り、別の職員に確認して再度スタッフルームに入るタカさん。

「ほら!彼らは良いって言ってるじゃん!」

問い詰めるが、OKは出ない。

次第に話は大きくなり、プノンペンの本部らしき所にまで電話する事態となったらしく、もうお手上げの様だ。

結局、シングルVISA(一回限りの入国VISA)を買って、決着はついた。
本部にまで話が渡ったからか、不当な請求は無かったという。


何はともあれ、2人揃って入国を果たせた事に私は安心した。



しかし面倒はまだ続く。

この国境から最寄りの街、ココンまではトゥクトゥクに乗って行かなければいけない。
私達を待ち構える様に、何人ものドライバーが並んでいるが、声を掛けられた人が厄介だった。

タカさん曰く、マフ○アだという。

見た目は普通のオジサンだが、その人に近付かれた途端、たしかに周りのドライバーは寄ってこなくなった。

そして、高いトゥクトゥク料金を提示される私達。

「いやいや、その値段じゃ乗らないよ」

タカさんが何度もそう言うが、そのオジサンは譲らない。
だが他のドライバーとの交渉が不可能になった今、ここで何とかするしかない。



そこでタカさんは彼にビールを一缶奢った。
それで上手く話をつける作戦らしい。

私も買い、3人で乾杯
カンボジア側の国境にて

タイビールしかなかった…
大きい札を崩す為、お代わり

「女を紹介するぞ」
とか
「コレもあるぞ」
と何か吸う素振りをされたが
それが煙草じゃない事くらいは私にもわかる
もちろん断ったが
「カンパーイ!」
と、何度も日本語で言うオジサン

陽気で、脅す事もなく
ただ話す分には楽しい人だ

結局、街まで2人合計200バーツで交渉成立。
既にカンボジア国内だが、この辺りはまだタイ通貨が使える。

トゥクトゥク
タイで走っているものよりも綺麗

マフィ○のオジサンは斡旋だけで
ドライバーは別の人らしい
奥に見えるのがココン
私達の滞在先だ
どんな街なんだろうか




走る道中、私とタカさんの会話





なんだかんだで
そんなに悪い人じゃなかったんですかね?
あのオジサン






あのオッサンが悪い人に見えないなら




この先ボラれまくりやで…





……………。

2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。