モームの入口②「コスモポリタンズ」
(ややネタバレ)
「月と六ペンス」(1919)等の長編で知られるモームは、短編の名手でもあります。
いくつかの短編集がありますが、中でも10ページ前後の小話が30篇も収められている「コスモポリタンズ」は、少し時間が空いた時などに楽しめる一冊です。
生涯世界各地を旅したモームが、旅先で出会った個性的な人々を取り上げていきます。短い中で展開される話は切れ味鋭く、まさに職人芸と言えます。
その中のひとつThe Bum(浮浪者)は、エンディングの苦みが際立った作品です。
ウィリアム・サマセット・モーム
(1874 - 1965~イギリス・小説家、劇作家)
画家ゴーギャンの生涯をもとにした小説「月と六ペンス」(1919)や「人間の絆」などで大きな注目を集めた。読みやすくわかりやすい文体とストーリーの面白さで大衆の人気を獲得した。
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