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♡今日のひと言♡佐藤春夫


『詩論』(1926) 
Sadness is stiff and solid
and so tough to be bitten away.
And then from it’s very core,
the true Beauty arises.(拙意訳)

消えやすいよろこびを 
何でうたつてゐるひまがあらうか、
アイスクリイムを誰が噛むか。
悲しみは堅いから、あまり堅いから
(呑んだり噛んだり消化こなしたり)
人はひとつの悲しみから
いくつもの歌を考へ出すのです。

『詩論』(1926)



佐藤春夫(1898-1927~和歌山・小説家、詩人)

与謝野鉄幹らに師事し,《三田文学》《スバル》に詩を発表。これらは1921年の『殉情詩集』にいっしょにまとめられ,大正期の代表的抒情詩集の一つとされる。大正期にはいると,散文詩風の小説を書くようになり,1916年『西班牙犬の家』を発表,続く『田園の憂鬱』(1919)で文壇の注目を集めた。他に『退屈読本』(1926)などの随想集や中国の訳詩集『車塵集』(1929)がある。1960年文化勲章受章。


2024.11.6
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