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身一つで生きる派 VS 宝物庫に金銀財宝派の違いと占星術


 住まいと暮らしを考える本は書店のどのコーナーにあるかご存知ですか。

 片づけ=家事と考える人は家事本や主婦向け雑誌だと思うかもしれません。住まい作り=家づくりと考える人は建築デザイン本を思い浮かべるでしょうし、仕事時間も含めて暮らしを考える人ならビジネス書の管理術、整理術指南書を探すでしょう。またこのnoteに興味を持った方の中には風水、占い、スピリチュアル開運の不思議系書籍にも数多くの片づけ本が出ていることをご存知かもしれません。

 現在書店で手に取ることができる片づけ本をジャンル分けすると、つぎのような傾向があることがわかります。

 まずひとつめは持ち物を道具と考えて、現在必要なものをそろえて、適切な維持管理方法を考えるもの。

 たとえば進学などで親元を離れて一人暮らしをはじめる場合。いずれ引っ越すことが前提の仮の住まいですから、まずは限られた予算の中から最低限必要なものを少しずつそろえていくのが一般的です。予算的にも広さの点でもあまりたくさんの物を持つと大変です。将来設計も生活スタイルも決まっていないので、一生モノを手に入れるには慎重にならないと、あとで処分に困ります。

 やがて仕事に就くと、勤務先にあわせて居住地や生活スタイルが決まってきます。結婚や出産で家族が増え、家族のために一定期間安定した暮らしが必要になり、買い物や通学に便利な町に家を建てたり、マンションを買ったりする人もいます。簡単に買い替えることができないものは、多少高価でも長く使えるもの、手放すとき資産として価値が残るものを選びます。仕事で使うものが増え、家族が使うものも増えるので、住まいはある程度の広さと収納力があるのが理想です。

 この「持ち物を道具と考えて必要なものをそろえ、維持管理する」という考え方の一方の極には、「持ち物は手に入れるにも、維持管理するにも時間とお金がかかるので、少なければ少ないほどよい」という考え方があります。最初の学生の例がそうですね。持ち物がコンパクトに収まれば家賃も安く済みますし、掃除や修理、買い替え、処分の手間も省けます。

 近年流行りのシンプルライフ、ミニマリスト、断捨離などがこれにあたります。カレン・キングストンという人が書いた「ガラクタを捨てれば自分が見える」という本がありますが、スピリチュアルな世界でもこのような考え方はとても人気です。

 その反対の極にくるのは「いいものは便利で長く使えて資産にもなるので、多ければ多いほどいい」という考え方です。テーブルを買ったら次は椅子、その下に敷くカーペット、カーペットの埃をきれいにとってくれる掃除機…という具合に物が増えるにつれて暮らしは便利になり、豊かになってきます。増えたものを収納する書棚、書棚を収納する書斎、書斎に置くための机やパソコン…という具合にステージが進むので、この極の理想は皇居のような広大な敷地に豪邸を建てて住むことです。

 このような暮らしへの憧れは普遍的なものです。芸能人のお宅訪問や、海外旅行で貴族の城を訪ねる番組に安定した人気があることからもそれがよくわかります。家庭画報や通販生活など少し値の張るこだわりの品を集めた雑誌を読み、先祖代々受け継がれた土地に住み、譲り受けた宝石を身に着ける。贅沢品を無駄遣いだと思う人も、価値あるものを長く大切にという価値観自体には同意されることでしょう。

 この二つの極の一方が正しく、反対側は間違っているというわけではありません。「少なければ少ないほどいい」の究極は裸で住居を持たずに暮らすことです。「多ければ多いほどいい」の究極はいわゆる「ゴミ屋敷」でしょう。私たちは皆この二つの極の間のどこかで暮らしを設計しています。

 さて、この二つの極を持つ軸を占星術に置き換えると、ドライと呼ばれる軸と重なります。

 占星術では黄道を12のサインに区切り、それを火、地、風、水という4つのエレメント(要素)で整理しています。このうち火と地はドライ(DRY)、風と水はウェット(wet)と呼ばれる特性を持っています。ドライは文字通り乾いた要素で、対象と自分をはっきり区別します。ウェットはこの反対で、対象とまじりあい、互いに影響しあいます。

 火のサインは牡羊座、獅子座、射手座です。火のサインは持ち物を所有して、それの維持管理にわずらわされるよりも、自分のエネルギーを自分自身に集め、目的を遂行するために集中して使いたいと考えます。牡羊座は春分点に位置するサインですが、これは新しい年のはじまりや人の誕生を意味し、ちょうど家を飛び出す若者のようなエネルギーでもあります。常に身軽に、誰にも縛られることなく、自分自身の力で生き抜くこと、これが火のサインのエネルギーです。

 一方、地のサインは牡牛座、乙女座、山羊座で、地のサインはこの世で生きるために必要な物の価値を誰よりもよく知っています。とくに冬至に位置する山羊座は、厳しい冬に備えるためには寒さから身を守る安全な住まい、大地が雪に閉ざされているあいだに必要な燃料や食料の蓄えを強く意識するサインです。自由に身軽に生きる火のサインとは対照的に、地のサインは一族や部族といった大きな集団の中で重んじられる存在になる力を持っています。

 火のサインは「物を持つとわずらわされるので生きていくのに邪魔になる。少なければ少ないほどいい」、地のサインは「物は生きていくのに必要だから、多ければ多いほどいい」。この二つに共通する点は、物はあくまで道具であって、要不要の判断は利用価値によるということです。

 自分にとって適当な量の持ち物を判断するひとつめの基準は、あなたが生まれた日、生まれた時間に、火のサインと地のサインにどのような星がどれだけあったかということです。

 誕生日にもとづく天体のバランスは「サクッとホロスコープ作成」や「メトロポリタン」など、ホロスコープが無料で作成できるサイトから調べることができます。私は私生活に影響力の大きい星から点数配分をしたバランスシートを作成し、鑑定させていただいたお客様にさしあげています。バランスシートだけ見てみたいという方には1部1000円でPDF、または郵送で送らせていただいています。

 火のサインに星が多い方、地のサインに星が多い方におすすめのライフスタイルは以下のとおりです。

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