ストーリー性と構成力
こんにちは、URAKOMEです。
研究テーマを考えること、について少し掘り下げて考察したいと思います。
過去の記事で大きなイシュー(解決すべき問題)が1つの論文で解決されるとは限らないという話をしました。
それは研究のみならず芸術などにおいても言えることかもしれません。
1つの論文では1つのテーマに絞る必要があることから、大きなイシューを解決するためには多角的に複数のエビデンス(=論文)を示していくことがあります。
これをストーリーが生まれるとかストーリー性と言っています。
Appleのスティーブ・ジョブズが「点と点が結ばれてやがて線になる」と言っていましたが、まさにその感覚です。
人生においては未来は見えないのですが、研究においては教科書や先行論文を調査・理解することで、どこが明らかになっているのか?どこが未解明なのか?がわかります。
教科書を理解することの重要性については過去の記事で解説しています。
ただし、この話をきちんと理解していない人に話すときには注意しないといけません。
ストーリーを作るというと捏造っぽく聞こえるので、あえてストーリーが生まれると言っています。日本語の印象の問題です。
重要なことは、意図的に話をつなげるのではなく、イシューを解決するために小さな論文として分解する(切り分ける)のです。
そして、それは俯瞰してみると構成力のあるストーリーとなります。
問題の切り分けて解決することはどの仕事でも行われることですが、研究や芸術においては意外と難しいのかもしれません。
1つ1つの論文が大きな課題を解決するために構成されているというのはとてもエレガントです。
そういう構成力のある研究や芸術を目指したいですね。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
Merci.