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日頃の備えが命を救う!学生たちが学んだ「デジタルde災害支援」

若者のための夏休みボランティア2024「デジタルde災害支援チーム体験」を8月10日に開催しました。
今回は、中学生・高校生・大学生の異学年6名の学生が参加し、そこにウラシマメンバーも6名も加わり、総勢12名のイベントとなりました。
折しも、8月8日に南海トラフ巨大地震注意情報が発表された直後ということもあり、防災や減災への意識が高まっているタイムリー時期の開催となりました。


能登半島地震の現地報告動画を視聴

まず最初に、年初めにあった「能登半島地震」の際に、たまたま能登にいたサイボウズフェローの野水さんの「能登半島地震の現地報告動画」をみんなで視聴しました。
震災直後の家屋倒壊や道路寸断の生々しい状況、ほとんど報道されない避難所生活のリアルなどの動画を、学生たちは食い入るように見ていました。
野水さんからの「平時から準備しておくべきこと」「日頃できていないことは災害時にはできない」というメッセージに頷いてる学生もいました。

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自分たちの備えや準備を確認するワーク

動画視聴後にグループに分かれて「①災害への備えや準備」「②災害時の情報伝達手段」の2つテーマについてワークをしました。
「ふきだしくん」というアプリを使い、パソコン上で付箋ミーティングをして、グループ内の意見の整理を行いました。

学生らしく自由でユニークな意見は、下図のとおりです。
(ふきだしくんは翌朝にはデータが全部消えてしまうため、FigJamに転記しました)

①災害への備えや準備
②災害時の情報伝達手段

次々に起こる市内の被災情報や避難情報をマップに登録

午後からは、いよいよ災害対策チームを舞台にマップづくりです。
学生たちは、2グループに分かれ「リーダー」「報道官」「情報処理官」の3役を配置します。
情報処理官はパソコンの前にスタンバイし、報道官は記録メモの準備を、リーダーは全体進捗を確認して、その時を待ちます。
ここで緊張感を上げる音楽が鳴り響き、投影されたスライドには「大地震発生」を伝えるメッセージが!
その後、スライドには、矢継ぎ早に、次々と起こる市内の被災情報や避難者情報が災害対策チームに入ってきます!

その情報を報道官は整理し、情報処理官はどんどんマップ上に登録をしていきます。時折、リーダーに判断を求める場面があり、リーダーには決断を迫られます。
グループで話し合い、刻々と変わりゆく市内の状況をマップに可視化し、状況判断していきます。
「ここの避難者をどこに避難させるか」「次にポイントととなる場所はどこか」などグループで話し合い決めていきます。

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3ステージ30スライドを終え、さらに自宅や自分の通う(通っていた)学校付近を中心に、この後の市内の被災状況をシミュレーションしていきます。
最終的に各チームが作成したマップは、次のとおりです。

いちょうチームのマップ
つつじチームのマップ
3Dマップ

気づきと学びの1日が終わる

午前の「能登半島地震の現地報告動画」の視聴後のグループワーク、午後の災害対策チームでのマップづくり及びシミュレーションと、あっという間に1日が終わりました。

参加した学生からは
・テレビでは知ることないリアルな避難生活の状況がわかった。
・これまでは避難所に避難すれば終わりだと思っていたが、避難所に避難してからが本当の被災だということを知った。
・日頃から家族との情報共有、地域の人たちとの関わりが重要だと思った。
・実際に市内で行っている状況を地図にまとめる作業は、とても楽しかった。地図に興味が出た。
・今回、地図づくりをして、自分が浦安のことを全然知らないことがわかった。
・能登では陸の孤島と言葉があったが、浦安を地図にしてみると、浦安でも陸の孤島みたいなことが起きることがわかった。
・年代の違うグループでの話し合いは、とても新鮮で楽しかった。
などの感想がありました。

みんな口を揃えていたのは「改めて、日頃の備え・準備の大切さが再認識できた」ということでした。

今回の「デジタルde災害支援チーム」は、災害時を想定し、動画視聴やマップづくりを通じて、改めて災害時の備えや準備について、学生たちに考えてもらい、防災意識の向上を目的としたイベントでした。
学生たちの取組みや感想から、我々の想いが伝わったことに安堵するとともに、我々も学生たちから多くのことを学ぶことができました。


お礼
さいごに、今回のイベントを開催するにあたり、災害対策チームのシナリオづくりや、災害時の実際の現場の状況などについてご助言をいただきました、浦安市危機管理課の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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