参考書や問題集の選び方 2つのポイント
こんにちは、Uraと申します。
予備校講師やプロ家庭教師として活動している者です。
さて、講師の大事な仕事の1つに、生徒さんが使う参考書や問題集を選定するということがあります。
私は必要に応じてオリジナルの問題や冊子を用意することもありますが、
という2点の理由で基本的には市販の参考書一本で授業を進めています。
参考書を1冊も持っていない高校生というのはほぼ見かけません。多くの高校生が市販の参考書を買っていたり、あるいは学校で配布されていたりします。
参考書の所持状況にはほとんど差がないのに成績には差がついていきます。
もちろんやる気の有無が原因のこともありますが、熱量が同じでも成績の上がり具合には差が出ます。
これはなぜなのか、主な理由は2つです。
【理由1】生徒さんの学力と参考書の難易度が合っていない
スマホ1つで莫大な量の情報にアクセスできるこの時代、生徒さんは多くの情報を目や耳にします。
私が指導している生徒さんに話を聞いていると、「早慶志望ならこの時期にはこの参考書をやっていないとまずい」という受験生の不安を煽るような情報が彼らに特に響きやすいように感じます。
結果として”背伸びをした”参考書を選んでしまう傾向が今の学生さんには強いです。
自分の学力が追いついていない参考書に手を出すのは百害あって一利なしです。書いていることを理解するのに時間がかかりすぎる、成績が上がらない、全然解けなくてモチベーションが上がらない、何もいいことがありません。
焦る気持ちもわかりますが、今の自分の学力に合う参考書を使うことが結果的には合格への近道になります。
生徒さんにとって適切な難易度の参考書を選ぶのが私の1つの役目です。
「あなたにはこのレベルが合っているからこれをやれ!」と頭ごなしに言うのでは生徒さんの納得も信頼も得られませんから、合格までのロードマップを示し参考書の選定理由を十分に説明した上で取り組んでもらいます。
【理由2】1冊の量が多すぎる
高校数学を例にとると、最も有名な問題集はチャート式でしょう。FocusGoldを配る進学校も多いですね。
いずれも「網羅系問題集」と呼ばれ、圧倒的なボリュームが特徴です。
「この分厚い問題集を使えば成績が上がるに違いない」という期待感や、「青チャートやFocusGoldをやり込めば早慶以上は堅い」というネットの文言から、取り組み始める瞬間はわくわくするのですが、大抵の生徒さんはやりきる前に挫折します。
量が多すぎるためです。
また、仮に量の多さに負けずに1周を何とかやり遂げたとしても別の問題が発生します。それは、2周目を始める頃には1周目の初めの内容をすっかり忘れてしまっているということです。
例えば、青チャート(IA)は例題だけで300題以上載っています。1日10題ペースで進めるとして、1周するのに1ヶ月以上かかる計算です。1ヶ月以上前にやった内容など忘れる場合が大半でしょう。
問題集は理解しきるまで何周も回すのが鉄則というのは周知の通りですが、「理解しきる」ためには1周のスパンをできる限り短くすることが大事です。1周目の記憶が鮮明なうちに2周目に、2周目の記憶が鮮明なうちに3周目に入ることで習熟度が増していきます。
このような理由で、私は自分の受け持つ生徒さんには「5日〜15日」で1周できるような参考書を選定して勧めています。
あるいは、すでに青チャートのような分厚い問題集をお持ちでどうしても使いたいようでしたら、問題数を絞って課題としています。
特に基礎固めの段階においてはあれもこれもと沢山の問題に手を出すのではなく、厳選された基本問題を何度も解くことが成績アップに繋がっていきます。
1周するごとに達成感も得られるので、モチベーション維持の観点からも「1周にかかる日数を短くする」ことは重要です。
■まとめ
以上の内容をまとめると、参考書を選ぶ上で大事なポイントは次の2つです。
私は現在、家庭教師のご依頼や体験授業を受け付けております。もし参考書の選び方に悩んでいましたら次の記事からぜひご連絡ください。
色々お話を伺った上で、生徒さんの性格や現在の学力に合う参考書をご紹介いたします。誠心誠意対応させていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。あなた様が適切な参考書を選べることを祈っております。
Ura
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